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リップル社CTO独占インタビュー「仮想通貨XRPの流動性、金融機関との関係について」|XMJ2019

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップル社CTOに単独取材
XRP MEETUP JAPANにて、リップル社CTO デイビッドにCoinPost独占インタビューを実施。XRPの流動性、リップル社と金融機関と関係についてGiantGox氏と共に見解を伺った。

リップル社CTOに単独取材

10日(日)に開催された「XRP MEETUP JAPAN 2019」にて、イベントに登壇した米リップル社 デイビッド・シュワルツCTOへの独占取材が、XMJコミュニティのご厚意で実現した。

今回、リップルコミュニティの代表として、書籍の出版を行ったGiantGox(@GiantGox )氏にもサポート頂いた。

インタビュー内容

ビットコインを利用した国際送金システム提唱や、SWIFT(国際銀行間通信協会)の新システム導入が公表されている。国際送金の変革をどのように捉えるか。

Ripple David Schwartz

デイビッド・シュワルツ

確実に”良い流れ”だと言える。クロスボーダーペイメントについて、一番危惧するところは、すでに存在する既存のシステムに人々が満足してしまう点だからだ。

既存のものを革新すること自体が難しいのに、すでに満足している人々に対して、新たなものの良さを伝え納得させることはさらに難しい。革新のためには、既存システムが上手く機能していないことを気づかせる必要がある。

―競合他社が台頭してきているが、その点についてどう思うか。
デイビッド・シュワルツ

競合他社は排他的になりがちで、自分たちで作ったシステムの中に壁を作り、他からの参入を防ぐ傾向にある。

ただ一番良い勝ち方は排他的にならず、みんなと一緒にやることだ。共に協力することで、自分たちだけでは解決できない問題も解決できるようになる。また、それに取り組まない限り、我々の顧客を満足させることもできないだろう。

XRPの流動性と価格

国内XRPコミュニティの代表格であるGiantGox氏は、主にXRPの価格や流動性に関する質問を展開した。以下がその全文となっている。

―XRPの流動性は価格にも直接影響を及ぼすと考えている。リップル社にとってXRPの適正価格はあるのか?
デイビッド・シュワルツ

適正価格というのはない。

―Ripple社のスタンスとして、XRPの価格が下がり、1円でも10円でも構わないという考え方もある
デイビッド・シュワルツ

XRP価格と流動性が関係しているのは分かる。我々が価格を決めるということは出来ないし、価格は市場が決めるものだ。

―仮にXRPが1円であっても、リップル社の戦略上は特に問題がないという認識か?

価格が下がると流動性も落ちると思うので、流動性が低くて価格が高いということはありえないだろう。そういった意味で、流動性は大事だし、我々の取り組みは流動性に依存している。

1BTC=1ドルだった時代は、ビットコインで家を買うことなんてまず出来なかった。ビットコインで家を購入した場合、市場の価格が大きく動きすぎてしまう。

価格が全く関係ない、どうでもいいと言っているわけではなくて、そういった意味でも大事だと思っている。

―リップル社として、流動性を上げる取り組みをしているということか
デイビッド・シュワルツ

その通りだ。

流動性がないと何もできないという意味でも流動性を大事にしており、仮想通貨取引所とパートナーシップを締結している。XRPとどの通貨をペアにするかといったサービスが、流動性に繋がってくる。

広がりを見せるリップル製品

現在、リップル社製品であるXRP利用の送金ソリューション「ODL(旧xRapid)」の利用拡大が目立っている。

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オーストラリアの決済企業FlashFXは7日、新たにXRPを介す送金プロダクト「On-Demand Liquidity (ODL)」を活用し、オーストラリア・フィリピン間の国際送金を行うと発表した。今後も対象国を拡大していくという。

同製品が躍進するその背景には、どのような理由があるのだろうか。Schwartz氏に尋ねた。

―ODLの取引先が多くなっているが、躍進のきっかけは?
デイビッド・シュワルツ

リップル社として、会社一丸となってODL拡大に向けて懸命に取り組んできたことが大きい。

実際、ODLはリリースしてからまだ一年ほどしか経過していない新しい製品なので、数々の課題を高速で解決して製品を改善していかなければならなかった。その中には流動性以外の、予期していなかった問題もあったが、その都度、課題を一つ一つ解決してきた。

これからも、継続的な製品改善のために顧客と一緒に取り組んでいきたい。

以前は銀行などの金融機関関係者は、仮想通貨あるいはXRPの言葉を投げかけただけで、話しを断られたり怪訝な顔を浮かべる者が大半だったが、今ではXRPや仮想通貨について頻繁に尋ねてくる。

来年のリップルの展望

最後に、2020年の展望について伺った。同氏は来年見られるであろう大きな変化として、以下の2点を挙げた。

  • XRPの媒介通貨での利用拡大
  • ブロックチェーンを容易に実装可能な環境構築

1つ目に挙げられた媒介通貨としてのXRPの広範利用に関しては、リップル社の最優先事項の一つにODL普及があることを示し、ODLのさらなる普及に伴いXRPが媒介通貨として、さらに利用されるだろうとした。また、そのための戦略として、2020年からリップルの投資部門Xpring(スプリング)にEthan Beard(イーサン・ビアード)を代表に迎えている。

2つ目は、Xpring(スプリング)において、新たに40人近くのメンバーを雇用した点だ。それらメンバーのうち大半はエンジニアであることに触れ、彼らの力により、ブロックチェーン技術の実装がより簡単になると語った。

XRP MEETTUP JAPAN 配信を限定公開

XMJ2019のアーカイブ公開中!

CoinPostのLIVE映像を見逃した方、米Ripple社STO David SchwartzやSBIホールディングス北尾社長など豪華スピーカーの講演内容をもう一度聴き直したい方は、CoinPost公式チャンネルからご覧下さい。

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