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ポジション調整のフローが見られる中、底堅いビットコイン|週間仮想通貨レポート

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今週の仮想通貨サマリーと来週の展望|寄稿:中島翔

今週の暗号資産のマーケットは全体的にこれまでのポジションの調整が入りながらもトレンドを維持する動きとなりました。ビットコインは12,000ドルをバックに一度反落し、CMEの窓埋めを完了させると、再度反発し下落分を取り戻す展開となっています。

今週のポイントは、これまで積み上がっていたポジションの調整が入っていたこと、そしてDeFi(分散型金融)関連のイーサリアムやchainlinkが急騰していることがポイントです。

まずマーケット全体では、高騰していたゴールドが調整安で急落する場面や、米国債金利が上昇等様々なアセットクラスにこれまで数ヶ月積み上げられていたポジションの調整のフローが見られていました。

下記のチャートは、下からビットコイン、イーサリアム、chainlinkのチャートです。

LINKの上昇率

chainlinkの急騰が目立っており、現在時価総額ではBCHを抜き第5位となっています。またイーサリアムの動きからわかる通り、DeFi関連のアルトコインが強含むトレンドとなっていることから、この動きは継続するでしょう。

関連:仮想通貨Chainlink(LINK)が上場来高値を更新、高騰の背景に複数要因

イーサリアムは、オプション市場でも重要なレジスタンスラインであった400ドルを突破する動きとなっており、一旦上に走る動きとなりました。

リスクシナリオとしては、現在のイーサリアムの動きは今後の大型アップデートが期待されて現在の動きになっていますが、このアップデートで何かしらのエラーが出た場合は、一旦ポジション調整の売りフローが入りやすくなるのは頭に入れておいた方が良さそうです。

しかし機関投資家がビットコインの残高を積み増していたり、イーサリアムの(ユースケース拡大を示唆する)ネットワーク手数料のGas高騰が騒がれていたりと、暗号資産のマーケットは久しぶりに良いムードとなっていることから、流れが大きく変化するまでは素直についていくことがいいと思います。

またビットコインとNYダウの動きをチェックした場合、引き続き相関は弱まっているように見えますが、日足ベースで見るとまだある程度連動性はあるような状況です。

NYダウ市場との相関

そのため、金融緩和相場の状態が継続している間は、無闇にショートポジションを構築することは控えた方がいいでしょう。ここからビットコインの来週の展開について考えていきたいと思います。

来週のビットコイン相場

BTC/USDチャート

来週のビットコイン相場は、引き続きロング方向で12,000ドル超え水準をターゲットにポジション構築することをオススメします。チャートは前回とほぼ同様ですが、下記のチャートにサポートラインとレジスタンスラインを記入しています。

初心者でも視覚的にわかりやすいようにしておりますので複雑なものは入れてないことはご理解ください。

また「62日指数平滑移動平均線」をチャート上に入れておりますが、これは筆者の好みなので。他の移動平均線でも問題ありません。現在サポートラインが切り上がってきており、11,200ドル付近が重要なポイントと考えています。

そのため、ロングをするポイントは11,500ドル付近、11,200ドル付近の二回に分けてエントリーし、12,000ドル超えまで耐えるスタイルがいいでしょう。

一方で、11,000ドル割れは一旦損切りを行い静観しましょう。この場合11,350ドルが損益分岐点のレートとなるため、損失は500ドル以内には収まるはずです。

12,000ドルを超えた場合のターゲットは12,500ドルあたりで設定し、リスクリワードを調整するといいでしょう。保守的なトレードをするならば、11,200ドルでロングでエントリーし、11,000ドル割れで損切りを行うことで損失は限定的となります。

シンプルな内容で説明していますが、基本的には「リスクリワード」を考えて利小損大を意識してトレードすることが大切です。

ビットコインの数%はすぐに動くので、そのくらいの幅で損切りを躊躇してしまうような心理的負担が生じている場合は、取引量を落としたりして感情のコントロールをしっかりと取れるようにしましょう。

来週のイーサリアム相場

来週のイーサリアム相場のポイントは、「400ドルを安定して維持できるかどうか」と考えています。

ETH/USDチャート

400ドルは、オプション市場を見てもかなり重要なレジスタンスラインでしたがそこを突破する動きとなっており、一旦損失確定のフローが入り、430ドル付近まで上昇する動きとなっています。

ファンダメンタルズから考えても売材料というのは大きくありませんが、イーサリアムの手数料があまりにも高額になりすぎていることから、一旦誰かが意図的に下落させるというフローが入るのではないかと頭の片隅では思っています。

いずれにしても、さらなる上昇のためには時間調整が必要な動きなことから、400ドル程度まで下落しながら横ばいの動きを続け再度上昇するのがメインシナリオですが、400ドル付近でロングし390ドル付近まで下落することがあれば一旦撤退しましょう。

もしも、理由なき急落が起きた場合はそこは淡々とロングで拾うことで、短期的に利益を出すことが可能だと思っています。

寄稿者:中島 翔sweetstrader3
学生時代にFX、先物、オプションを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。あおぞら銀行でMBS投資業務に従事。三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーダー、Coincheckでの仮想通貨トレーディングとトレーダーを経験し、その後NYブロックチェーン関連のVCに所属 。投資ブログ「FXの車窓から」を運営【保有資格】証券アナリスト

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