CoinPostで今最も読まれています

ポジション調整のフローが見られる中、底堅いビットコイン|週間仮想通貨レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の仮想通貨サマリーと来週の展望|寄稿:中島翔

今週の暗号資産のマーケットは全体的にこれまでのポジションの調整が入りながらもトレンドを維持する動きとなりました。ビットコインは12,000ドルをバックに一度反落し、CMEの窓埋めを完了させると、再度反発し下落分を取り戻す展開となっています。

今週のポイントは、これまで積み上がっていたポジションの調整が入っていたこと、そしてDeFi(分散型金融)関連のイーサリアムやchainlinkが急騰していることがポイントです。

まずマーケット全体では、高騰していたゴールドが調整安で急落する場面や、米国債金利が上昇等様々なアセットクラスにこれまで数ヶ月積み上げられていたポジションの調整のフローが見られていました。

下記のチャートは、下からビットコイン、イーサリアム、chainlinkのチャートです。

LINKの上昇率

chainlinkの急騰が目立っており、現在時価総額ではBCHを抜き第5位となっています。またイーサリアムの動きからわかる通り、DeFi関連のアルトコインが強含むトレンドとなっていることから、この動きは継続するでしょう。

関連:仮想通貨Chainlink(LINK)が上場来高値を更新、高騰の背景に複数要因

イーサリアムは、オプション市場でも重要なレジスタンスラインであった400ドルを突破する動きとなっており、一旦上に走る動きとなりました。

リスクシナリオとしては、現在のイーサリアムの動きは今後の大型アップデートが期待されて現在の動きになっていますが、このアップデートで何かしらのエラーが出た場合は、一旦ポジション調整の売りフローが入りやすくなるのは頭に入れておいた方が良さそうです。

しかし機関投資家がビットコインの残高を積み増していたり、イーサリアムの(ユースケース拡大を示唆する)ネットワーク手数料のGas高騰が騒がれていたりと、暗号資産のマーケットは久しぶりに良いムードとなっていることから、流れが大きく変化するまでは素直についていくことがいいと思います。

またビットコインとNYダウの動きをチェックした場合、引き続き相関は弱まっているように見えますが、日足ベースで見るとまだある程度連動性はあるような状況です。

NYダウ市場との相関

そのため、金融緩和相場の状態が継続している間は、無闇にショートポジションを構築することは控えた方がいいでしょう。ここからビットコインの来週の展開について考えていきたいと思います。

来週のビットコイン相場

BTC/USDチャート

来週のビットコイン相場は、引き続きロング方向で12,000ドル超え水準をターゲットにポジション構築することをオススメします。チャートは前回とほぼ同様ですが、下記のチャートにサポートラインとレジスタンスラインを記入しています。

初心者でも視覚的にわかりやすいようにしておりますので複雑なものは入れてないことはご理解ください。

また「62日指数平滑移動平均線」をチャート上に入れておりますが、これは筆者の好みなので。他の移動平均線でも問題ありません。現在サポートラインが切り上がってきており、11,200ドル付近が重要なポイントと考えています。

そのため、ロングをするポイントは11,500ドル付近、11,200ドル付近の二回に分けてエントリーし、12,000ドル超えまで耐えるスタイルがいいでしょう。

一方で、11,000ドル割れは一旦損切りを行い静観しましょう。この場合11,350ドルが損益分岐点のレートとなるため、損失は500ドル以内には収まるはずです。

12,000ドルを超えた場合のターゲットは12,500ドルあたりで設定し、リスクリワードを調整するといいでしょう。保守的なトレードをするならば、11,200ドルでロングでエントリーし、11,000ドル割れで損切りを行うことで損失は限定的となります。

シンプルな内容で説明していますが、基本的には「リスクリワード」を考えて利小損大を意識してトレードすることが大切です。

ビットコインの数%はすぐに動くので、そのくらいの幅で損切りを躊躇してしまうような心理的負担が生じている場合は、取引量を落としたりして感情のコントロールをしっかりと取れるようにしましょう。

来週のイーサリアム相場

来週のイーサリアム相場のポイントは、「400ドルを安定して維持できるかどうか」と考えています。

ETH/USDチャート

400ドルは、オプション市場を見てもかなり重要なレジスタンスラインでしたがそこを突破する動きとなっており、一旦損失確定のフローが入り、430ドル付近まで上昇する動きとなっています。

ファンダメンタルズから考えても売材料というのは大きくありませんが、イーサリアムの手数料があまりにも高額になりすぎていることから、一旦誰かが意図的に下落させるというフローが入るのではないかと頭の片隅では思っています。

いずれにしても、さらなる上昇のためには時間調整が必要な動きなことから、400ドル程度まで下落しながら横ばいの動きを続け再度上昇するのがメインシナリオですが、400ドル付近でロングし390ドル付近まで下落することがあれば一旦撤退しましょう。

もしも、理由なき急落が起きた場合はそこは淡々とロングで拾うことで、短期的に利益を出すことが可能だと思っています。

寄稿者:中島 翔sweetstrader3
学生時代にFX、先物、オプションを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。あおぞら銀行でMBS投資業務に従事。三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーダー、Coincheckでの仮想通貨トレーディングとトレーダーを経験し、その後NYブロックチェーン関連のVCに所属 。投資ブログ「FXの車窓から」を運営【保有資格】証券アナリスト
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/19 火曜日
16:29
世界最大の機関投資家GPIF、ビットコインや金対象の運用資産多様化について情報提供求める=報道
株式市場のクジラとして知られる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、仮想通貨ビットコインや金を含む「低流動性資産」等に関する情報やアイデア募集を開始した。将来的に分散投資・資産運用の一環でポートフォリオにBTCを組み入れる可能性を示唆した。
13:02
ビットコイン1000万円台割り込む、高騰していたアルト急反落にも警戒感
暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインが続落。日本円建て価格で1000万円台を割り込んだ。イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などアルトコイン相場の方が下げが顕著で警戒感が強まりつつある。
11:35
CZ氏、世界の子どもに向けた「Giggleアカデミー」を立ち上げ
仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOは、世界の子どもに基礎教育を無料で提供するプログラム「Giggle Academy」を立ち上げると発表した。
11:00
アバランチ財団、ミームコイン5種の保有を発表 
アバランチ財団が暗号資産(仮想通貨)AVAXのエコシステム支援のため、Coq InuやTechなど5種類のミームコイン保有を公表。コミュニティ活性化の一環として選ばれた。
10:20
今後ビットコイン現物ETFにさらなる資金流入可能性 CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesのアナリストは、ビットコインには今後数か月の間に需要急増が起こる可能性があるとの見解を述べた。
08:20
ミームコイン熱狂でソラナのGoogle検索数急増、2018年ICOブームに類似との懸念も
次にヒットするミームコインを探すトレーダーや投資家は「BOME」プレセール型ローンチをはじめ、さまざまなプレセール型ミームコインに資金を流入させ、その多くが「出口詐欺」であることが確認されている。
07:15
SCB銀、イーサリアム現物ETF承認の今後の影響を分析
仮想通貨イーサリアムの現物ETF承認なら最初の1年で6兆円超の資金が流入する可能性があると、英大手銀行のスタンダードチャータード銀行が分析。今後のイーサリアムやビットコインの価格予想もしている。
06:20
OKX、欧州でUSDT通貨ペアを廃止 MiCA法準拠で
USDTはOKXやバイナンス、Bybitなど集権型取引所の出来高の根幹となっているためUSDTペアの廃止は取引所の収益に打撃を与えることになる。
05:50
AI・DePIN関連銘柄「Akash」、コインベースに新規上場
半導体大手エヌビディアが今週「NVIDIA GTC AI 2024」を開催することから、思惑買いで先週末にAKTやRender、ワールドコインなどのAI仮想通貨銘柄は一時的に値上がりしたが、その後反落。
03/18 月曜日
19:46
プライバシー保護と相互運用性に特化した「Partisia Blockchain」の魅力とは 専門家が動画解説|WebX STUDIO
企業や自治体からも注目される、秘匿マルチパーティ計算(MPC)を用いてプライバシー保護と相互運用性に特化したPartisia Blockchainとは。コミュニティサポーター「ぐぬぐぬたい」氏がCoinPost YouTube番組「WebX STUDIO」に出演し動画解説を行なった。
15:25
「Web3の未来をリードするのはアジアの国々」Parity Asia製品工学トップが見解示す
ブロックチェーンインフラ企業Parity Technologies Asiaは、日本で昨年開催されたWebX2023実績などを踏まえ、アジア太平洋地域の国々がWeb3の未来を形作る上で主導権を握るとの考えを明らかにした。
12:47
米検察、FTXのサム前CEOに懲役40年以上を求刑
米検察当局は、22年11月に破綻した仮想通貨取引所FTXの前サム・バンクマン=フリードCEOに懲役40年から50年の判決をくだすよう裁判所に要請した。弁護側は緩和を求めている。
12:35
イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は? 海外アナリスト6名が見解述べる
米各社のアナリストら6名は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム現物ETFが今年5月までに承認される見通しについて議論し見解を述べた。承認の上でのハードルなどについても意見している。
12:31
ビットコイン一時65000ドル割れも反発、ソラナは時価総額4位に浮上
暗号資産(仮想通貨)市場では週末にかけて急落していたビットコインが反発。前週比30%高のソラナ(SOL)はBNBを超え、時価総額4位に浮上した。
03/17 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ETHのDencunやBTCの7万ドル割れに高い関心
今週は仮想通貨イーサリアムの大型アップグレードDencunの完了、ビットコイン価格の急反落、米金融大手JPモルガンのビットコイン現物ETF分析に関する記事が最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/22 18:30 ~ 21:00
東京 東京都江東区
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
重要指標
一覧
新着指標
一覧