TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

抑えておきたいテクニカル分析「エリオットウェーブ」を初心者向けに解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
※このページには広告・PRが含まれます

エリオットウェーブ理論とは

エリオットウェーブとは、株式市場アナリストのラルフ・ネルソン・エリオット氏によって確立された理論です。エリオット氏は市場にはある一定のサイクルがあると考え、この理論を提唱しました。現在でも、エリオットウェーブは様々なテクニカルアナリストが市場を分析するために活用されています。

エリオットウェーブは、上記に述べたように、相場には一定のサイクルが存在していると考えられています。具体的には「5つの上昇波」と「3つの下降波」の合計8つの波を一つの周期として形成されるというものです。

エリオットウェーブも細かく説明した場合様々な捉え方や使い方が存在しますが、ここでは平易な説明に留めて居ますのでご理解の上読んでいただけると幸いです。まずは以下の図をご覧ください。

エリオットウェーブ

エリオット氏は、市場では相場の上昇や下降の場面では、必ず調整が発生すると考えていました。

エリオットウェーブは基本的に上昇五波動と下降三波動から成立するといわれており、アップトレンドで言えば、上昇が始まってから天井に到達するまでに五波動が発生し、その後には調整の役割を持つ三波動が形成されるということを表しています。上図でも、上昇トレンドが発生し、調整を繰り返しながら第五波で最高値となっています。

そして、その後は三つの下降波によって値動きが上下しています。このように、トレンドには上下の変動があり、上昇五波と下降三波から成り立っているというのがエリオットウェーブの基本になります。

また、エリオットウェーブには次の原則が存在しています。

原則(1)・・・波動3が波動1・波動3・波動5の上昇の中で1番短くなることはない

原則(2)・・・波動2が波動1のスタート地点を下回ることはない

原則(3)・・・波動4が波動1の高値を割り込むことはない

上図と比較してみても、この3原則が成り立っていることがわかります。 エリオットウェーブを見分ける際に、この3原則は非常に役立ちますので、ぜひ参考にされてみてください。

エントリーポイントの参考に

このサイクルをあらかじめ理解していれば、トレーダーがエントリーする際の参考になります。

例えば、エリオットウェーブが推進と調整を繰り返していくという理論に基づけば、調整場面で安値になった段階でエントリーするというふうに活用することができるでしょう。やみくもにトレードを行うのではなく、一つの指標として、エリオットウェーブを活用することが可能です。

トレンドの継続の判断材料に

必ずとは言い切れませんが、エリオットウェーブが確認されると、上記のように、上昇五波でアップトレンドが終了する可能性があります。

上昇トレンドが発生していれば、ついついそのまま値動きが上昇し続けてくれることを期待してしまうような場面でも、エリオットウェーブを理解していれば、トレンドが変わる可能性があるということを把握できます。 このように、視覚的な情報のみだけではなく、相場を理解する上での判断材料の一つとなります。

常に当てはまるわけではない

これはどの理論でも言えることですが、市場の動きにこのエリオットウェーブがすべて当てはめられるというわけではありません。

小サイクルは大サイクルに飲み込まれることが多く、短期間で見ればエリオットウェーブと見ることができなくとも、長期間で見れば当てはめることができるということもあります。どのサイクルで市場をとらえていくのか、常に注視しながら観察する必要があるでしょう。

聖杯ではないが、強い判断材料の一つ

このように、エリオットウェーブを理解していれば、取引を行う上で非常にメリットが大きいです。この理論を理解していれば、上記で述べたように、エントリーポイントの判断や、トレンド分析などで非常に役立つでしょう。

しかし、優れた理論だからといってもどの場面でもエリオットウェーブが当てはまるというわけではありません。相場というのは投資家の心理によってその都度変化するものであり、常に絶対であるという理論は存在していません。

そのため、エリオットウェーブだけをもとにして市場分析を行うのではなく、他のあらゆる分析法などと組み合わせたり、自分自身のスキルを高めることで、より良い取引が行えるように、日々の努力が必要です。テクニカル分析は組み合わせを考えることが楽しみの一つでもあり醍醐味でもあります。

関連ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

関連【プロが厳選】暗号資産(仮想通貨)取引所、比較ランキング|イラスト解説付き

寄稿者:中島 翔sweetstrader3
学生時代にFX、先物、オプションを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。あおぞら銀行でMBS投資業務に従事。三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーダー、Coincheckでの仮想通貨トレーディングとトレーダーを経験し、その後NYブロックチェーン関連のVCに所属 。投資ブログ「FXの車窓から」を運営【保有資格】証券アナリスト

本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。
09:55
Suiブロックチェーン、稼働停止の原因や対策を公表
約2.5時間稼働を停止していた仮想通貨SUIのブロックチェーンが復旧。その後、原因や今後の対策を公表している。
08:20
マイクロストラテジー、ビットコイン追加購入のための30億ドル調達を完了
米マイクロストラテジーは21日に仮想通貨ビットコイン追加購入のための、2029年満期の無利息転換社債の募集を完了したと報告した。
07:50
金融庁、仮想通貨仲介業の新設を検討
仮想通貨のイノベーションと利用者保護の両立に向けて、金融庁が仲介業の新設を検討。この会議ではステーブルコインも議題に上がった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧