WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨をどのように規制するべきか──ダボス会議2021

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融デジタル化と規制のあり方を討論

開催中のダボス会議で、「デジタル通貨のリセット」と題されたパネルディスカッションが開催された。イギリス中央銀行のイングランド銀行のAndrew Bailey総裁らが参加し、金融のデジタル化とそれに対する規制のあり方を議論した。

Bailey総裁は、決済インフラのイノベーションは今後も続き、デジタル通貨は速度やコストなど、金融システムにおける長年の課題を解決する役割を担っていると認める。しかし一方で、既存の仮想通貨は、通貨として使用するためには必要なガバナンスの問題を解決していないとして、次のように述べた。

私たちは「定着する」デジタル通貨の設計、ガバナンス、取り決めに到達しているだろうか? 正直、まだその地点に達していないだろう。

総裁は「既存の仮想通貨は、安定した価値により決済が適切に実行されるという保証を人々に十分に提供していない」と指摘。安定した価値により支払いを実行するためには、決済システムのイノベーションは法定通貨をベースとしたソリューションに向かっていくだろうと話した。

また、Bailey総裁は国際送金や決済コストなどの点でデジタル通貨が助けとなる可能性を指摘。世界のリーダー達が、決済に関する継続可能なソリューションとして、ステーブルコインや中央銀行デジタル通貨(CBDC)のメリットについて引き続き議論することは正しいと、続けている。

以前から総裁はCBDCを推進する姿勢を見せる一方で、ビットコインなど民間の仮想通貨については懐疑的な立場を取ってきた。

関連:「ビットコインの本質的価値」に疑問符=英国中銀総裁

革新的技術をどのように規制するべきか

パネルで司会を務めたBTC Africa SAのElizabeth Rossiello CEOから、「仮想通貨のように革新的なものを、どのように規制するのか」と聞かれ、Bailey総裁は「規制は公共の利益がどこにあるのか定義することから始める必要がある」と回答。

さらにデジタル通貨における「公共の利益」とは「トークン価値の安定性」「金融犯罪対策」「ユーザーのプライバシーを確保することと、取引コストの削減というメリットのバランス」だという。

Rossiello氏は、現在のような技術革新の時代に「何が公共の利益かについては、人々の間で意見が分かれているのではないか」と疑問を提示したが、総裁は「何が公共の利益かについての意見は分裂していない可能性が高い」と主張した。

規制について、ニューヨーク連邦準備銀行の理事会メンバーであるGlenn H. Hutchins氏は「当局はこの新しい業界に合った一連の規制を作る必要がある」と発言。従来の規制モデルをそのまま、この新しい分野に当てはめることは適当ではないと指摘。

また犯罪との関連性についても、法定通貨は匿名で取引可能なため犯罪に使用されても追跡することは難しいが、ビットコインなどの仮想通貨は取引が記録され追跡可能であり、犯罪抑止に役立つ側面があることにも言及した。

また、大手送金事業ウエスタンユニオンのHikmet Ersek CEOは、デジタル通貨にはアフリカやヨーロッパなど地域や国ごとにユースケースが異なっていると話す。その上で、規制は様々な人々や国際決済を扱うウエスタンユニオンのような企業にとって好ましいものである必要があると意見している。

「デジタル通貨のリセット」と題するセッションは28日にも開催される予定だ。シンガポール政府のTharman Shanmugaratnam上級大臣、中国清華大学に設置されている国立金融研究所長の朱民氏、仮想通貨メディアCoinDeskのコンテンツ責任者Michael Casey氏などが登壇する。

関連:ダボス会議2021、デジタル通貨について討論:世界経済フォーラム開幕

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/21 火曜日
17:21
ステーブルコイン流出35日連続、ビットコイン需要不足映す=アナリスト
アナリストのアクセル・アドラーJr.氏が7月21日、ビットコインとステーブルコインの取引所フローを分析。ステーブルコインは35日連続で流出が続き、価格上昇を支える買い需要の資金が乏しい状況を指摘した。
17:00
金融とWeb3の架け橋、金融機関が共同で築く次世代決済インフラ|WebX2026
WebX2026「金融とWeb3の架け橋」セッションレポート。Circle榊原健太氏、野村稲井田洋右氏、JCB久保寺晋也氏、住友商事内村直哉氏が登壇。ステーブルコインは決済の脅威か補完か、円建て・ドル建ての普及戦略、各社の実証実験と規制上の課題、2年後の決済インフラの姿まで、大企業4社の視点から議論する。
16:43
香港ステーブルコインHKDAP、月内発行へ=報道
スタンダードチャータード系のアンカーポイントが、香港ドル型ステーブルコイン「HKDAP」を月内に発行すると香港メディアが報道。OSLとHashKey Exchangeが取扱事業者を担う見通しで、規制下での展開となる。
15:25
ナイジェリア、仮想通貨規制の大統領令に署名 評議会新設
ナイジェリアのティヌブ大統領が仮想資産規制を一元調整する大統領令に署名し、即日発効した。中央銀行主導の評議会を新設し、活動内容に応じた登録制度の導入やサンドボックス整備、税制方針の公表を進める方針だ。
14:40
メタプラネットの次なる成長戦略 ビットコインとデジタルクレジット構想|WebX2026
WebX2026「メタプラネットの次なる成長戦略」セッションレポート。ビットコイントレジャリー企業として4万3,000BTCを保有するメタプラネットが、社債・優先株を軸にしたデジタルクレジット戦略を語った内容をまとめた。
14:30
米マイニング大手Hut8、1GWのAIデータセンターの完全商業化 15年間98億ドルの追加契約締結 
米Hut8がテキサスのAIデータセンターで15年98億ドルの追加契約を締結し、1GW全容量の商業化を達成した。IRENも28億ドル契約で2026年ARR目標を40億ドル超に上方修正した。
14:21
ロシア下院、仮想通貨規制法案の採決へ 非適格投資家にも正式購入の道
ロシア下院は21日、仮想通貨規制法案の採決を実施予定だ。非適格投資家も上限付きでビットコインなどの購入が認められる見通しで、対外貿易決済への活用も盛り込まれている。
11:15
ビットマイン、先週は7430ETHのイーサリアムを取得
ビットマインは、過去1週間で仮想通貨イーサリアムを7,430ETH購入したことを発表。購入減速の理由や総保有量、ステーキング数量などについても説明している。
10:26
トランプ氏、クラリティー法の倫理条項に同意
トランプ大統領が仮想通貨規制法案クラリティー法の倫理条項に同意したと関係者が明らかにした。数カ月続いた交渉の最大の障壁が解消し、上院での採決が視野に入る。8月上旬の審議期限までの動向と、大統領一族の関連企業を巡る争点を整理する。
10:00
ゲームで守る社会インフラ 電力・自治体DX最前線|WebX2026
電柱600万本の点検を市民の力でどう支えるか。東京電力パワーグリッド副社長・大石峰士氏、函館市長・大泉潤氏、経産省・吉田修一郎室長、Growth Ring Grid・鬼頭和希氏がWebX2026で語った「インフラの民主化」「意識させないWeb3」とは。
09:54
ハイパーリキッドHIP-4、誰でも個別の予測市場を作成できる仕組み導入へ
ハイパーリキッドはHIP-4予測市場について、誰でも展開可能なパーミッションレス方式の追加を計画している。50万HYPEのステーキングなどが条件となる見込みだ。
09:25
ストラテジー、先週はビットコインの購入も売却もなし
ストラテジーは、13日から19日は仮想通貨ビットコインを購入も売却もしなかったことを報告。米ドル準備金は約5,240億円に増えたと伝えた。
07/20 月曜日
14:07
セイラー氏、ビットコインBIP-110に「110の理由」で全面反対
米ストラテジー社のセイラー会長が、ビットコインのソフトフォーク提案BIP-110に反対する論考を投稿した。「ルールは失効しても前例は残る」と警鐘を鳴らし、中立的なルールを維持する重要性を訴えた。
12:27
仏ギャンブル規制当局、予測市場ポリマーケットをブロック ワールドカップで取引急増の中
フランス国立ギャンブル局が予測市場ポリマーケットへの接続遮断を命令。気象センサーへの不正操作疑惑やKYC不備、W杯に伴う取引急増を背景とした規制強化の経緯を解説。
10:27
ジーニアス法の実施規則、期限内に完成せず 発行体は未確定案で準備継続
ジーニアス法が定めた規則制定の1年期限を、OCC・FRB・FDIC・NCUA・財務省の5当局がそろって徒過した。柱となる規則は今も提案段階のまま。2027年1月の施行日は動かず、発行体は未確定の草案を前提に準備を迫られている。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧