CoinPostで今最も読まれています

ASICマイニングとGPUマイニングの違い、必要な機材と採掘方法を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2020年末からの暗号資産(仮想通貨)市場高騰に伴い、マイニング(採掘)に関連するグラフィックボードやASIC(特定用途向け集積回路)が不足し、市場流通価格が上昇しています。

今回、マイニングに必要な機材と方法について解説していきます。

2種類のマイニング方法

マイニングのやり方は、大きく分けてASICを使ったASICマイニングと、グラフィックボードを使ったGPUマイニングの2種類があります。いずれも仮想通貨の処理を行いブロック生成をすることで報酬が得られますが、マイニングで獲得できる通貨が異なります。

マイニング専用に設計された装置のASICであれば、グラフィックボードではマイニングできないビットコイン(BTC)などを掘ることができます。反対に、GPUマイニングでは、アルトコインを獲得できます。

ASICマイニングとGPUマイニングでは、マイニングのアルゴリズムが違うためマイニングするコインが異なりますが、最近ではイーサリアム専用のASIC等も発売されており、必ずしもマイニングで獲得できるコインが異なるということはありません。

ASICマイニングのやり方

ASICはマイニング専用に作られたマイニング機器で、一般的なグラフィックボードとは桁違いに効率良くマイニングを行えます。しかし、それに応じて大量の電力を必要とします。

目安として、一つのコンセントで2000W使うと、一般家庭であれば大抵ブレーカーが落ちてしまいます。仮にブレーカーが落ちなかったとしても、ASICはGPUマイニングとは比べものにならないほど、稼働した際の騒音や熱が発生するため、防音工事や、排熱機器購入等の対策が必要です。

必要なマイニング機器

ASICマイニングで必要な機器は、以下の通りです。

  • ASIC
  • 有線LANケーブル
  • 電源
  • 配線ケーブル
  • モニター
  • 後ほど紹介するGPUマイニングと比べると、非常に数が少ないためシンプルです。

    注意点として、ASICは年々性能が向上しており、一昔前のものだと最新のASICには太刀打ちできず、マイニング報酬を獲得することが難しいということがあります。

    そのため、ASICでマイニングを検討するのであれば、Obelisk、Innosilicon、Bitmain等の大手ASICメーカーの電力効率の良い上位モデルや最新のものを揃えましょう。また、最新のASICに電力供給がきちんとできる電源も必要になります。

    ASICマイニングのやり方

    ASICマイニングはASICのモデル、使用するマイニングプール、設定するアルゴリズム等によって異なるため、一般的な流れを簡単に説明します。

  • 電源とASICを配線ケーブル(電源ケーブル)を使用し繋ぐ
  • ASICとWiFiルーターを有線ケーブルで接続
  • ASICとモニターにHDMI接続し、モニターで出力
  • ASICに対応したIPアドレスを検出
  • 使用するASICCモデルのコントロールサイトを開き、接続したいマイニングプールのアドレスの入力とマイニング報酬を受け取るウォレットを指定
  • ASICの電源をつけることで、マイニング開始
  • 基本的には、上記の流れでマイニングを開始できます。前述のように、この手順とは違うイレギュラーな場合もあるため、不明な場合はASICの販売元やマイニングプールへ問い合わせてみましょう。

    GPUマイニングのやり方

    GPUマイニングには、個人で行うソロマイニング、マイナー(採掘者)が集まってグループでマイニングするプールマイニング、出資して代理でマイニングを行うクラウドマイニングの3種類の方法があります。今回は、初めてマイニングをする方向けにプールマイニングのやり方を解説します。

    関連:マイニングとは

    必要なマイニング機器

    GPUマイニングを行うためには、その名の通りグラフィックボードが必要です。グラフィックボードを搭載されたPCであれば、ひとまず誰でもマイニングをすることができます。

    ただし、仮想通貨の取引処理を行うメインでこなすのがグラフィックボードの為、性能に劣るモデルだとマイニングができない可能性があります。マイニングを始める前に、グラフィックボード別のマイニングの収益サイト等を確認してみることがおすすめです。

    基本的に最新のモデルであれば、マイニングは始められるでしょう。また、自分でマイニングリグを作って運用したい方は、最低限以下の機器が必要です。

  • マザーボード
  • CPU
  • メモリ
  • SSD
  • 電源
  • グラフィックボード
  • 配線ケーブル
  • マイニングリグ作成にはメーカーによって相性があるため、うまく接続できない場合があります。事前にネットで調べてから購入しましょう。

    マイニングプールの選び方

    マイニングは、ブロックを作成して初めて報酬が発生します。反対にブロックを生成ができなければ報酬が発生せず、報酬の分配は一切行われません。基本的にマイナーの数が多く、ハッシュレート(採掘速度)が高いマイニングプールに登録することがおすすめです。

    マイニングプールごとに手数料や、払いだし最低数量などの条件が異なるためよく調べてマイニングプールを選びましょう。

    GPUマイニングのやり方

    GPUマイニングも、グラフィックボードの種類や使用するマイニングプールにより設定方法が異なります。特に自作でマイニングを組むとなると複雑な工程を要するため、一般家庭でもできるようPCを使ったマイニングの手順を解説します。こちらも一般的なマイニングのやり方を簡単に説明します。

    ①PCが起動できるまでセットアップ

    ②マイニング報酬を受け取るための仮想通貨ウォレットを作成

    ③マイナーのダウンロード

    ④マイニングプールの選定

    ⑤マイナーのbatファイル編集(プールアドレス、ウォレットアドレス、リグの名前を追加)

    ⑥マイニング開始

  • セットアップ済みのPCの準備
  • マイニング報酬を受け取るための仮想通貨ウォレットを作成
  • マイナーのダウンロード
  • マイニングプールの選定
  • マイナーのbatファイルを編集(プールアドレス、ウォレットアドレス、リグ名を追加)
  • マイニング開始
  • 一般的なプールを使ったマイニングは上記の流れでマイニングすることができます。マイニングプールの公式サイトへ登録した場合、公式サイトへマイニング報酬を受け取るための仮想通貨ウォレットを直打ちしてマイニングすることもできる場合もあります。

    選定したマイニングプールの利用方法に沿って設定を進めていきましょう。

    CoinPost App DL
    注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
    07/27 土曜日
    08:10
    マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
    イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
    07:35
    BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
    仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
    07:05
    野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
    野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
    06:40
    米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
    仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
    06:20
    ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
    ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
    07/26 金曜日
    17:10
    「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
    トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
    17:10
    ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
    ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
    15:13
    ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
    株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
    14:43
    Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
    Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
    14:15
    カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
    PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
    12:55
    アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
    ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
    12:14
    仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
    昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
    11:00
    トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
    トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
    10:30
    BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
    仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
    10:00
    ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
    主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

    通貨データ

    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア