仮想通貨取引所FTXの新たな提携事例
大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは23日、モータースポーツ「F1(フォーミュラ1)」のチームである『メルセデスAMGペトロナス』と、長期のパートナーシップを締結したことを発表した。
具体的な契約の期間や金額は明かされていないが、複数のレースのシーズンに渡って、レーシングカーやドライバーなどにFTXのロゴが取り付けられるという。将来的にはNFT(非代替性トークン)や決済の領域でも協業すると説明しており、社会貢献活動のような取り組みも協力して行なっていく予定だとした。
The official crypto exchange partner of @MercedesAMGF1 👊
— FTX – Built By Traders, For Traders (@FTX_Official) September 23, 2021
– Branding on cars and team drivers.
– Future strategic initiatives around NFTs and FTX Pay.
– CSR initiatives and philanthropy.
🏎️🏎️🏎️ pic.twitter.com/56x3XpCqLs
FTXは最近、仮想通貨領域以外の組織や人物とパートナーシップを締結し、プレゼンスを強化している。今月には、米国で放映するFTXのCMに、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の有名クォーターバックのトム・ブレイディ選手と、妻のジゼル・ブンチェン氏を起用したことが分かった。
FTXのサムCEOは、CoinPostの提携メディアThe Blockに対し、こういった契約を通して、仮想通貨に馴染みのない人をプラットフォームに呼び込みたいと説明したという。
今回のパートナーシップ締結後、最初にF1のレースでFTXのロゴが見られるのは、今月26日開催予定のロシア・グランプリ。そこから2022年のシーズンでも継続してロゴが付けられるという。またレーシングカー以外でも、チームのメルセデス・ベンツのトラックやガレージ、その他の関連施設にもFTXのロゴが付けられるとした。
また、FTXは、自社のブランドをF1のグローバルなファンに広めるために、ドライバーのルイス・ハミルトン氏やバルテリ・ボッタス氏らのメンバーにマーケティングで協力してもらうことができるという。NFTサービスや決済サービス「FTX Pay」の導入、社会貢献活動のような取り組みについては、今後詳細を発表するとした。
メルセデスAMGペトロナスのチームを率いるトト・ウォルフCEOは、今回のパートナーシップについて、以下のようにコメントしている。
FTXは、急速に発展するグローバルな業界を主導し、革新的な精神とクリエイティブなエネルギーを持っている。
厳しくパフォーマンスを追求する我々のパートナーにふさわしい。
メルセデスAMGペトロナスについて
メルセデス・ベンツの情報を発信するウェブサイトによると、2021年のシーズンでは、ドライバーが獲得するポイントを争う「ドライバーズチャンピオン」など、メルセデスAMGペトロナスは複数の大記録に挑んでいる。
1チーム2台体制のレースで、2人のドライバーのポイントを合計したものを「コンストラクターズポイント」と呼び、このポイントで競う「コンストラクターズチャンピオン」と、上述した「ドライバーズチャンピオン」においてはともに現在7連覇中だという。
FTXのサムCEOは今回、以下のようにコメントを寄せた。
ウォルフ氏のリーダーシップのもと、メルセデスAMGペトロナスがこれまで7回コンストラクターズチャンピオンに輝いた要因の1つに、イノベーションの活用がある。
我々はハミルトン氏が、2021年の残りのレースで、8回目のドライバーズチャンピオンに挑み続ける姿を見守りたい。