はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米財務省、トルネードキャッシュを北朝鮮関連で制裁指定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

北朝鮮関連で新たに制裁対象に

米財務省外国資産管理局(OFAC)は8日、トルネードキャッシュを、北朝鮮関連で新たに制裁指定した。北朝鮮の核拡散などに関する制裁命令に基づいている。トルネードキャッシュは、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)チェーン上で動作し、取引を匿名化するミキシングサービスだ。

OFACは、今回の措置について「北朝鮮が違法の大量破壊兵器および弾道ミサイル計画を推進する能力を抑制するための継続的な取り組みの一環」であり、「国連安保理決議に違反する、最近の北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けたもの」だと説明した。

ミキシングサービスとは

仮想通貨の取引データを複数混ぜ合わせることによって、その仮想通貨の出所や保有者のアイデンティティを隠すサービス。

▶️仮想通貨用語集

さらに、ブライアン・E・ネルソン財務次官は、この制裁措置がターゲットとするものについて述べた。「北朝鮮が収益を得るために行う、サイバー犯罪を含む不正行為」と、「大量破壊兵器および弾道ミサイルのプログラムのための物品調達・輸送能力」の2つを阻止することが狙いだとしている。

トルネードキャッシュ制裁は主に前者に関するものとみられる。後者については、北朝鮮の物品調達活動に従事したとされる2名の個人を制裁対象とした。

この措置により引き続き、米国内にある、または米国人が所有・管理しているトルネードキャッシュ上の資産は凍結され、OFACに報告されることになる。また、トルネードキャッシュの資産と関わるすべての取引は、OFACが許可しない限り禁止される。

OFACは、トルネードキャッシュを新たに制裁指定する具体的な理由について、以下のように説明している。

OFACは、その資産および関連利益が制裁により凍結されている北朝鮮政府に対して、実質的な支援や、財務、物資、技術的支援、または物品、サービスを提供したとして、トルネードキャッシュを制裁指定する。

また、主に米国外の人物によるサイバー活動を実質的に支援し、米国の国家安全保障などに対する重大な脅威を引き起こしていることも事由に挙げた。

特に、北朝鮮の国家を支援するハッキンググループ「ラザルス」が3月、サイバー犯罪で得た資金の出所と行き先を難解にするためにトルネードキャッシュを使用したと指摘している。

OFACは以前、トルネードキャッシュが6月のHarmonyブリッジから流出した約130億円、8月にNomadブリッジから流出した資金の少なくとも約10億円の資金洗浄にも使われたと述べていた。

8月に初めて制裁指定

OFACはこれまでも、トルネードキャッシュを制裁対象としてきた。8月に初めて制裁指定しており、その際には「サイバー犯罪者による資金洗浄を阻止するために必要な措置や、そうしたリスクに対処するための対策を行ってこなかった」ことを事由に挙げていた形だ。

今回の新たな指定では、一度前回の制裁リストから外した上で、北朝鮮関連制裁で新たに制裁対象として位置づけている。

関連米財務省、仮想通貨ミキシング「Tornado Cash」を制裁対象に指定

批判に反論

8月に初めてトルネードキャッシュが制裁対象となった際には、仮想通貨業界から批判の声も上がった。トルネードキャッシュは個人や団体ではなく、正当な目的でも使えるソフトウェアであるために、制裁対象とするのは不当だとする格好だ。

今回OFACはこの点に対して、法的には「パートナーシップ、協会、ジョイントベンチャー、企業、グループ、サブグループ、またはその他の組織」についても制裁対象に指定できるようになっており、トルネードキャッシュもこうした事業体にあたると説明している。

関連米コインベース、トルネードキャッシュ制裁に反対する訴訟を支援

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
14:57
米CFTC、ポリマーケットなど4社にデータ規制で柔軟対応
米CFTCが予測市場運営4社にノーアクションレターを発行し、特定の記録保管要件を免除。業界全体の取引高は2025年1-10月で279億ドル(約4兆2000億円)に達し、急成長が続いている。
13:55
コインベース、予測市場とトークン化株式ローンチ予定=ブルームバーグ
米最大手仮想通貨取引所コインベースが12月17日に予測市場とトークン化株式を発表予定。ジェミニのCFTCライセンス取得やDTCCのトークン化承認など、業界の競争激化と規制進展が加速している。
13:20
テラフォームラボのド・クォン創業者に懲役15年の判決 ステーブルコインUST崩壊背景に
テラフォームラボのド・クォン創業者に米国地裁で懲役15年の判決。2022年のアルゴリズム型ステーブルコインUST崩壊により数兆円の被害をもたらしていた。
13:10
YouTube、クリエイター報酬でペイパルのステーブルコイン支払いに対応
フォーチューン誌によると、ユーチューブが動画プラットフォームのクリエイターに対し、ペイパルのステーブルコインPYUSDでの報酬受け取りを選択できるようにした。現在は米国ユーザーのみに適用される。
11:53
ビットコイン9万ドル割れから反発、売り圧力後退も流入資金は半減
12日の暗号資産市場でビットコイン(BTC)はFOMC後に一時9万ドルを割り込んだが米国時間にかけて反発した。ただアナリストは売り圧力減少による反発と指摘し、ステーブルコイン流入が8月比50%減の760億ドルまで縮小した。新たな流動性回復まで上昇は限定的で、週足9万3000ドル確保が強気継続の条件に。
11:35
コインベース、ソラナ系トークンの直接取引を開始 上場審査不要で即時売買
米仮想通貨取引所大手コインベースが、アプリ内でソラナ系トークンをDEX経由で直接取引できる新機能を発表。従来の上場審査なしで数百万種類のトークンに即座にアクセス可能。1.2億ユーザーに順次展開予定。
11:04
国税庁が調査結果を発表、暗号資産取引の追徴税額46億円に
国税庁が令和6事務年度の調査結果を公表。暗号資産取引に対する追徴税額は46億円で前年比31%増、1件当たり745万円と全体平均の2.5倍に。政府は分離課税導入に向け調整を進めている。
10:02
米上院銀行委員会長、仮想通貨「クラリティ法案」で銀行幹部らと協議
米上院銀行委員長がビットコインなど仮想通貨の市場構造を定める法案で銀行業界と協議し、進展があったと報告した。ステーブルコイン利回りやDeFiが法案の争点となっている。
09:49
米CFTC、仮想通貨取引の引き渡し規則を撤廃 規制緩和へ
米CFTCが仮想通貨の「現物引き渡し」に関する2020年ガイダンスを撤回。ファム委員長代行は「時代遅れで過度に複雑」と指摘し、規制簡素化へ。12月には現物取引承認やパイロットプログラム開始など、トランプ政権下で仮想通貨規制の整備が加速。
09:35
コインベース、ラップドトークン向けにチェーンリンクのクロスチェーン技術を採用
仮想通貨取引所コインベースはチェーンリンクのクロスチェーン技術を採用。ビットコインのcbBTCやイーサリアムのcbETHなどラップドトークンの送金に活用する。
09:25
米決済機関DTCCがトークン化サービス開始へ、SECから許可
米預託信託決済機構DTCCの子会社DTCがSECから無措置書簡を取得し、DTC管理下の実世界資産をトークン化する新サービスの提供が承認された。2026年後半にサービス展開を開始する予定だ。
08:20
ビットコイン、年末サンタ・ラリーの可能性低下 FRB利下げ後=アナリスト分析
FRBが25ベーシスポイントの利下げを実施した後、ビットコインが約9万ドルまで下落した。アナリストは年末のサンタ・ラリーが起こりにくいと分析しており、強気の確信は2026年初頭に先送りされている。
07:35
ステート・ストリートとギャラクシー、トークン化キャッシュ運用ファンドをローンチへ
ステート・ストリートとギャラクシーは、トークン化したキャッシュ運用ファンドのローンチ計画を発表。まずは仮想通貨ソラナのブロックチェーンに対応し、将来的にはステラやイーサリアムなどにも拡大するとした。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧