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米財務省、トルネードキャッシュを北朝鮮関連で制裁指定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

北朝鮮関連で新たに制裁対象に

米財務省外国資産管理局(OFAC)は8日、トルネードキャッシュを、北朝鮮関連で新たに制裁指定した。北朝鮮の核拡散などに関する制裁命令に基づいている。トルネードキャッシュは、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)チェーン上で動作し、取引を匿名化するミキシングサービスだ。

OFACは、今回の措置について「北朝鮮が違法の大量破壊兵器および弾道ミサイル計画を推進する能力を抑制するための継続的な取り組みの一環」であり、「国連安保理決議に違反する、最近の北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けたもの」だと説明した。

ミキシングサービスとは

仮想通貨の取引データを複数混ぜ合わせることによって、その仮想通貨の出所や保有者のアイデンティティを隠すサービス。

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さらに、ブライアン・E・ネルソン財務次官は、この制裁措置がターゲットとするものについて述べた。「北朝鮮が収益を得るために行う、サイバー犯罪を含む不正行為」と、「大量破壊兵器および弾道ミサイルのプログラムのための物品調達・輸送能力」の2つを阻止することが狙いだとしている。

トルネードキャッシュ制裁は主に前者に関するものとみられる。後者については、北朝鮮の物品調達活動に従事したとされる2名の個人を制裁対象とした。

この措置により引き続き、米国内にある、または米国人が所有・管理しているトルネードキャッシュ上の資産は凍結され、OFACに報告されることになる。また、トルネードキャッシュの資産と関わるすべての取引は、OFACが許可しない限り禁止される。

OFACは、トルネードキャッシュを新たに制裁指定する具体的な理由について、以下のように説明している。

OFACは、その資産および関連利益が制裁により凍結されている北朝鮮政府に対して、実質的な支援や、財務、物資、技術的支援、または物品、サービスを提供したとして、トルネードキャッシュを制裁指定する。

また、主に米国外の人物によるサイバー活動を実質的に支援し、米国の国家安全保障などに対する重大な脅威を引き起こしていることも事由に挙げた。

特に、北朝鮮の国家を支援するハッキンググループ「ラザルス」が3月、サイバー犯罪で得た資金の出所と行き先を難解にするためにトルネードキャッシュを使用したと指摘している。

OFACは以前、トルネードキャッシュが6月のHarmonyブリッジから流出した約130億円、8月にNomadブリッジから流出した資金の少なくとも約10億円の資金洗浄にも使われたと述べていた。

8月に初めて制裁指定

OFACはこれまでも、トルネードキャッシュを制裁対象としてきた。8月に初めて制裁指定しており、その際には「サイバー犯罪者による資金洗浄を阻止するために必要な措置や、そうしたリスクに対処するための対策を行ってこなかった」ことを事由に挙げていた形だ。

今回の新たな指定では、一度前回の制裁リストから外した上で、北朝鮮関連制裁で新たに制裁対象として位置づけている。

関連:米財務省、仮想通貨ミキシング「Tornado Cash」を制裁対象に指定

批判に反論

8月に初めてトルネードキャッシュが制裁対象となった際には、仮想通貨業界から批判の声も上がった。トルネードキャッシュは個人や団体ではなく、正当な目的でも使えるソフトウェアであるために、制裁対象とするのは不当だとする格好だ。

今回OFACはこの点に対して、法的には「パートナーシップ、協会、ジョイントベンチャー、企業、グループ、サブグループ、またはその他の組織」についても制裁対象に指定できるようになっており、トルネードキャッシュもこうした事業体にあたると説明している。

関連:米コインベース、トルネードキャッシュ制裁に反対する訴訟を支援

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