はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、トルネードキャッシュ制裁に反対する訴訟を支援

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

制裁取り下げを求める訴訟

米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは8日、米財務省がトルネードキャッシュを制裁対象としたことを不当とする訴訟について資金を提供していると述べた。公式ブログで、ブライアン・アームストロングCEOらが発表した形だ。

背景としては8月、米財務省外国資産管理局(OFAC)がトルネードキャッシュを制裁対象に指定したことがある。トルネードキャッシュは、イーサリアムチェーン上で動作し、取引を匿名化するミキシングサービスだ。

ミキシングサービスとは

仮想通貨の取引データを複数混ぜ合わせることによって、その仮想通貨の出所や保有者のアイデンティティを隠すサービス。

▶️仮想通貨用語集

OFACは、北朝鮮の国家を支援するハッキンググループ「ラザルス」など、サイバー犯罪者がトルネードキャッシュをマネロンに使用していることを制裁理由としている。

この制裁については批判の声も上がっているところだ。例えば、仮想通貨シンクタンクCoin Centerは、「中立的な性格を持ち、良い使い方も悪い使い方もできるツールに対する制裁」であり、正当な理由でプライバシーを守りたい米国人も影響を被ってしまうと主張していた。

制裁により、一般ユーザーへの影響も広がっていた。米サークル社がトルネードキャッシュのUSDCプールなど制裁リストにあるアドレスをブラックリスト化しており、その他トルネードキャッシュを経由した資金を保有していた分散型金融(DeFi)ユーザーがブロックされるなどの事例があった。

関連米財務省、仮想通貨ミキシング「Tornado Cash」を制裁対象に指定

制裁の問題点

コインベースは、以下のような声明を出している。

コインベースは、米国財務省によるトルネードキャッシュのスマートコントラクトへの制裁に異議を唱え、米国制裁リストからの削除を裁判所に求める6人の原告による訴訟に資金を提供している。

この制裁は財務省の権限を超えており、罪のない人々を傷つけ、仮想通貨ユーザーのプライバシー保護やセキュリティの選択肢を奪い、イノベーションを阻害するものだ。

アームストロングCEOは、制裁について特に次の2点が問題だと指摘した。

  • 匿名化技術には正当な使用例があるが、今回の制裁の結果、多くの無実のユーザーが資金を捕捉され、重要なプライバシーツールを利用できなくなった
  • 財務省は「技術」を制裁しており、これは議会から同省に与えられた権限を超えていると考えられる

アームストロング氏は、原告の中にも正当な目的でトルネードキャッシュを使用していた者がいると説明。一人目は、ウクライナに仮想通貨寄付を行ったが、その際に悪意のある攻撃を受けることを避けるために匿名化サービスを使ったとしている。

二人目は、オンライン上で有名な人物で、Twitterプロフィールにリンクされた公開ENS名(イーサリアム・ネーム・サービスによる名前)を持っており、セキュリティ保護のためトルネードキャッシュを使用していた。

三人目は、イーサリアムのステーキングビジネスを運営しているが、見知らぬ人から稼いでいる額を詮索されることもあり、自分の資産と安全を守るためにトルネードキャッシュを使い始めていた。

アームストロング氏によると、このうち二人は、現在トルネードキャッシュ上の資金が凍結されてしまっている状況である。

また、アームストロング氏は、議会は財務省に「人やその財産」を制裁対象とする権限を与えているが、オープンソースソフトウェアなど「技術」を制裁する権限は与えておらず、今回の措置は行き過ぎだとも主張した。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、米州政府や企業のBTC投資動向やリップル社のSECへの追加上訴撤回など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン週次市況:1300万円台で揉み合う展開と今後の見通し|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川氏による週次分析。トランプ政権の相互関税懸念と米経済指標の動向を背景に、1300万円台で揉み合うビットコイン相場。現物ETFへの資金流入が続く中、今後の展望を詳細に解説
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ関税の影響分析に高い関心
今週はSBI VCトレードによるステーブルコインUSDCの取引開始、トランプ関税の影響分析、世界最大級のオンライン証券会社によるトランプ氏言及の仮想通貨4銘柄追加に関するニュースが最も関心を集めた。
03/29 土曜日
13:45
イーサリアム創設者ヴィタリック、L2セキュリティの進化と「2-of-3」証明システムを提案
ヴィタリック・ブテリン氏が新たなブログで、L2セキュリティの現状と将来展望を公開。ブロブスペース拡張、ZK・OP・TEEを組み合わせた「2-of-3」証明システム、証明集約レイヤーの必要性について詳細に解説。
12:55
南カロライナ州で新たにビットコイン準備金法案提出 対コインベース訴訟取り下げも
米国サウスカロライナ州が、コインベースへのステーキング関連訴訟を取り下げた。また同日には州がビットコインなど仮想通貨の準備金を持てるようにする法案が提出されている。
10:45
ブラックロックのビットコインETFを保有、トランプ大統領の息子が顧問の米上場企業
米ドミナリ・ホールディングス社がビットコイン保有戦略を開始し、ブラックロックのETFを購入。機関投資家の仮想通貨投資最新動向は。
10:00
欧州保険・年金機構(EIOPA)、保険会社が仮想通貨を100%裏付ける義務提案
EIOPAが保険会社の仮想通貨保有に100%の資本要件を提案。高リスクに対応するためとしている。欧州では特にルクセンブルクで保険会社の仮想通貨エクスポージャーが確認されている。 。
09:30
SEC、イーロン率いる政府効率化省(DOGE)と連携開始
米証券取引委員会(SEC)がイーロン・マスク氏の政府効率化省(DOGE)との連携を開始。トランプ政権下での規制機関改革と仮想通貨政策転換の最新動向を解説。
08:30
ビットコイン80万円下落、BTCメジャーSQ通過で需給悪化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時80万円の下落となった。アルトコイン市場も、ビットコインの急落に連動するかたちでほぼ全面安の展開となった。
07:45
トランプ大統領、仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者3名に恩赦
トランプ大統領は、アーサー・ヘイズ氏ら仮想通貨取引所BitMEXの3名の共同創設者に恩赦を与えたことがわかった。同氏らは、意図的にマネーロンダリング対策を導入せず銀行秘密法に違反したと告発されていた。
07:15
アバランチ現物ETF、米グレースケールも申請
VanEckの後に申請 米ナスダックは3月27日、グレースケールのアバランチ(AVAX)現物ETFに関する19b-4申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。この申請は、既…
07:02
ブラジル政府高官「ビットコイン準備金は国の繁栄に不可欠」
ブラジル副大統領首席補佐官がビットコインを「デジタルゴールド」と評価し、国際準備金の5%をビットコインに投資する法案を支持する。
06:40
イーロン・マスク氏、人工知能開発のXAIがX社を買収と発表 企業価値16兆円超の巨大統合に
イーロン・マスク氏が率いるAI企業XAIが旧ツイッター社X社を全株式交換で買収。XAIを800億ドル、X社を330億ドルと評価する統合により、AIとソーシャルメディアの融合を目指す。
06:15
Bybitハッカー、40億円相当のイーサリアムを売却 ETH価格は前日比6%安
Bybitハッキング犯による40億規模のイーサリアム大量売却が仮想通貨に影響。ETHが前日比-6.3%。
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧