CoinPostで今最も読まれています

分散型取引所Uniswap、トークンブリッジ「Wormhole」をサポートへ BNBチェーンへの展開準備

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

UniswapがWormholeをサポートへ

Uniswap(ユニスワップ)財団は31日、分散型取引所(DEX)Uniswap v3をBNBチェーンで展開する計画の一環で、Wormhole(ワームホール)のトークンブリッジを採用する方針を明らかにした。

Uniswap DAO(分散型自律組織)で行われた議論を経て、他の候補者LayerZero、Celer、deBridgeの中から選択するコミュニティ投票が実施された。Wormholeは暗号資産(仮想通貨)UNI保有者による投票で62%を獲得した。

今後のプロセスとしては、BNBチェーンにUniswap v3を展開する上で包括的な提案が作成され、最終的なガバナンス投票を開く流れとなる。

Wormholeはイーサリアム(ETH)やBNBチェーン(BNB)、ソラナ(SOL)を含む多くのブロックチェーン間で資産の相互運用(ブリッジ)を提供する。

Wormholeに限らないが、預けた資産と同数のラップト(代替)トークンを別のチェーンで発行するブリッジサービスは、セキュリティ上の問題が度々指摘されている。22年6月にHarmony(ONE)のHorizo​​n Bridgeでは、開発者が管理する秘密鍵が奪われ、130億円(1億ドル)の仮想通貨が不正流出。Wormholeも22年2月にコードの脆弱性が突かれて、400億円(3.2億ドル)相当のイーサリアム(ETH)が不正流出していた。

関連:L1チェーンのHarmonyがハッキング被害を公表、約135億円の不正流出

そうした経緯もあり、Uniswap DAOでトークンブリッジの選択に否定的なコミュニティからは、単一のサードパーティブリッジに依存すること自体に懐疑的な意見が寄せられた。分散型アプリケーションのプロトコル設計に単一障害点が生じかねないとして、deBridgeやCelerの共同設立者などはブリッジを複数使用するよう意見した。

関連:Uniswap、BNBチェーンへの展開を準備投票で承認

しかし、Uniswapとしては、ソースコードのビジネスライセンスの保護期限が23年4月1日に切れるため、それまでにマルチチェーン展開することを優先する方針だ。現実的な開発リソースを加味しても、一つのブリッジをサポートする形が妥当という意見が過半数の同意を得た。

VC大手a16zのPorter Smithパートナーは、フォーク(コピー)アプリケーションの乱立を避けるため、ユーザーが信頼できる公式版を期限内に他チェーンに展開しておくべきだと主張。当人としてはLayerZeroを推薦しつつも、コミュニティの判断に委ねると述べていた。

関連LayerZero、スマートコントラクトの脆弱性に関する指摘に反論

Uniswapのライセンスとは

21年5月5日に正式にローンチされたUniswapの現行コード『V3』は、ガス代改善や流動性強化など複数の新機能が実装された。

V3のコードは現在、SushiSwapのようなフォーク版DEXによるコピーを防ぐため「Business Source License 1.1」というライセンスで保護されているが、23年4月1日からオープンソースソフトウェアで代表的な「GPLライセンス」に切り替わる予定だ。

Uniswapのフォーク(コピー)として2020年に誕生したSushiSwapは、混乱を巻き起こした「ヴァンパイア攻撃」により、ローンチからわずか2週間弱で14億ドル(約1,500億円)を集め、瞬く間に頭角を現した。

SushiSwapは当初ミーム的プロジェクトとみなされたが、当時は大手デリバティブ取引所FTXのSam Bankman-Fried 前CEOの開発介入などもあり、DeFi分野の主要プロジェクトへと発展。現在SushiSwapはSam氏の手を離れ、独立して展開されている。

関連:SushiSwapがSei Networkと提携、パーペチュアル取引を提供へ

関連:初心者でもわかる「SushiSwap」とは|特徴と仕組みを解説

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア