Binance.USの大規模リストラ
暗号資産(仮想通貨)取引所Binance.USは12日、従業員の3分の1を解雇すると社内で公表した。ブライアン・シュローダー社長が退社し、最高法務責任者のノーマン・リード氏が一時的にバイナンスUSのCEOに就任している。
仮想通貨専門メディア「The Block」に提供されたBinance.USの声明によれば、この人員整理により、Binance.USは今後7年以上の運営資金を確保したとされる。同社は「仮想通貨取引所としての運営を継続し、顧客へのサービスを提供し続けることが可能だ」との姿勢を示している。
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取引量は大幅減
米国証券取引委員会(SEC)は今年6月、Binance.USが米国市場で証券に該当するデジタル資産を取引し、未登録の証券取引所として機能しているとして提訴した。その影響を受け、同社の銀行パートナーは6月13日をもってUSD送金のサービスを一時停止すると通知。これを受け、Binance.USも同日以降、米ドルの入出金業務を一時的に中止せざるを得なくなった。
Binance.USは証券取引委員会からの提訴を受けて業務を縮小している格好だ。米国証券取引委員会は6月、Binance.USが米国市場で証券に該当するデジタル資産を取り扱い、未登録の証券取引所として機能しているとして、同社を訴えた。
この動きを受けて、銀行パートナーが2023年6月13日以降にUSD送金チャネルの一時停止を予告、Binance.USは米ドル(USD)の預金と出金を23年6月13日以降、一時停止する事態に陥った。
Binance.US広報担当者は12日の声明で「我々の業界を麻痺させようとするSECの積極的な試みと、その結果としての我々のビジネスへの影響は、アメリカの雇用とイノベーションに現実的な結果をもたらすものであり、これはその残念な例である」との見解を示している。
市場調査サイト「CoinGecko」のデータによると、Binance.USの日次取引量は、23年5月の平均5億ドル水準から、9月12日時点には約1000万ドルと大幅に減少している。
6月13日以降、Binance.USはプラットフォーム上のUSDペア(例えばBTC-USDなど)を上場廃止とし、一方で、ステーブルコインペア(例えばBTC-USDなど)をサポートし続ける方針に転換していた。
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