はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米ウォーレン議員、中国系仮想通貨マイナーによるスパイ活動を懸念

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

外国マイナーに関する安全保障リスク

暗号資産(仮想通貨)に批判的な姿勢で知られるエリザベス・ウォーレン上院議員は25日、上院銀行・住宅・都市問題委員会の公聴会で、中国など米国外企業が所有するマイニング事業者が国家安全保障にもたらす脅威について話した。

脅威を減じるために厳格なマネーロンダリング防止規則が必要だとも唱えている。

ウォーレン氏は、財務省のポール・ローゼン投資安全保障担当次官補への質問の中でこのことを指摘した形だ。外国企業が米国内に仮想通貨マイニング施設を建設するケースが増えているとして、次のように続けた。

ブロックチェーン分析会社によると、米国の仮想通貨マイニング施設の3分の1は、中国政府と直接関係のある人々を含め、中華人民共和国の国民が所有している。

ビットコインなど仮想通貨のマイニングは環境に悪影響を与え、それに加えて国家安全保障上のリスクももたらすと意見する形だ。ウォーレン氏は、バイデン大統領が今年5月にワイオミング州シャイアンにあるマイニング関連の施設MineOneの閉鎖を命じたことにも言及した。

この施設は中国系事業者により運営されていたものだが、国防総省を支援するマイクロソフトのデータセンターと、空軍の核ミサイル基地に近い場所に立地していた。

このため、マイクロソフトが諜報活動の行われるリスクを米国政府に警告。その後、立地や、「スパイ活動の遂行を助ける可能性のある外国製機器」が存在することを理由として、バイデン大統領が移転を命じた。

背景として、中国が2021年に仮想通貨マイニングに対する取り締まりを強化。これを受けて、中国系マイナーの多くが海外に移転した。米国も大きな移転先の一つである。

関連中国系ビットコイン採掘事業者が米安全保障上の懸念に=報道

ウォーレン氏は、こうしたことを挙げつつ、仮想通貨マイニング施設内の機器が、米国の軍事作戦や核兵器システムのスパイ活動に利用された可能性があるかどうかを、ローゼン次官補に尋ねた。

ローゼン氏は、「私が言えることは限られている」と留保しつつ、機密施設の近くにある高度な機器がスパイ活動に利用される可能性についての一般的な懸念があると答えている。

電力網へのリスクを指摘

ウォーレン議員は、中国系マイナーのリスクとして、電力網に与える影響も挙げた。

ニューヨークタイムズの分析を引用し、中国人が所有する米国のビットコインマイニングは、150万世帯に電力を供給するのに十分なエネルギーを使用していると指摘。これにより標的型停電などに対して米国が脆弱になる可能性があると続けた。

マネロン防止法案の必要性強調

さらにウォーレン氏は、中国の投資家が、仮想通貨で支払うことにより、現行の銀行法やマネロン規則を回避し、テキサス州で600万ドル(約9億円)相当の仮想通貨マイニング施設を秘密裏に購入することに成功していた事例を挙げている。

また、仮想通貨により規制を回避して海外へ送金できるとも述べており、こうしたことを防ぐための厳密なマネーロンダリング防止法案が必要だと強調した。

ウォーレン氏は、2023年に「デジタル資産マネーロンダリング防止法」を議会に再提出。仮想通貨ウォレットプロバイダー、マイナーその他に対して銀行機密法による義務を課すことなどを盛り込んでいる。

今週、この法案の共同提案者だったロジャー・マーシャル上院議員が同法案への支持を撤回したところだ。このため、ウォーレン氏は改めて、強力なマネロン防止規則の必要性を訴えた可能性もある。マーシャル議員は、正式に仮想通貨支持を表明した共和党に所属している。

関連仮想通貨支持のディートン弁護士、上院議員選出馬へ ウォーレン議員に対抗

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧