CoinPostで今最も読まれています

中国系ビットコイン採掘事業者が米安全保障上の懸念に=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン採掘施設が懸念対象に

米国ワイオミング州にある中国政府・党関連とされるビットコイン(BTC)マイニング施設が、安全保障上の懸念を引き起こしているという。米ニューヨークタイムズが報じた。

主に、ワイオミング州シャイアンにあるマイニング関連の施設が、国防総省を支援するマイクロソフトのデータセンターと、空軍の核ミサイル基地に近いことが問題視されている格好だ。

マイクロソフトは以前、こうした立地により、中国が様々な諜報活動を遂行できる可能性があると警告する書簡を米国の外国投資委員会に提出している。マイクロソフトは、書簡で次のように述べていた。

この団体による悪意のある活動を直接示す兆候はない。

しかし、さらに詳細が分かるまでは、マイクロソフトのデータセンターと米国内の3つの戦略ミサイル基地のうちの1つのすぐ近くに、身元不明の多数の中国人と、産業レベルの暗号資産(仮想通貨)マイニングを行えるコンピューティング能力が存在することは、米国にとって脅威となる可能性があるだろう。

米国政府の関係筋によると、当局はワイオミング州の施設を数か月間調査し、諜報活動が行われる可能性を軽減するための措置を取っているという。

ニューヨークタイムズによると、シャイアンのマイニング施設にはBit Originなど5つの企業が関与しており、いずれもマンハッタンの同じ住所を共有している。どの企業も中国政府や共産党との直接の関係は確認されていない。

マイニング企業Bit Originの社長は、米連邦委員会からの質問に応じたと話している。また、施設の立地については、電力供給について地元の電力会社との合意を取り付けたためであり、マイクロソフトのデータセンターやミサイル基地に近いためではないと述べた。

Bit Originはケイマン諸島で登記されており、昨年まで中国の豚肉加工会社だった。豚肉加工会社から事業内容を仮想通貨マイニングに変えた形だ。

一方で、マイクロソフトのデータセンターに近い土地を購入した、別の中国仮想通貨マイニング企業「YZYキャピタル・ホールディングス」は、中国共産党員でもある実業家により経営されていると伝えられる。

ニューヨークタイムズの調査によると、アーカンソー、オハイオ、オクラホマ、テネシー、テキサス、ワイオミングなど米国の12の州で中国企業が所有または運営しているビットコインマイニング施設が特定された。

中国企業が海外移転

中国が2021年に仮想通貨マイニングに対する取り締まりを強化して以来、ビットコインのグローバルハッシュレートの脱中国化が進んできた。

また、米国は中国のマイニング企業の大きな移転先の一つだった。マイニング機器大手ビットメイン(Bitmain)のXmei Lin営業部長も、大規模なマイニング企業は、中国を出てオフィスをシンガポールに置きつつ、北米、南米、中央アジアにデータセンターを構えるようになったと話している。

関連Bitmain営業部長が語る、浮き沈みの激しいマイニング業界をリードし続ける秘訣|WebXインタビュー

米国ではワイオミング州やテキサス州などが仮想通貨やブロックチェーン産業を育成する政策を打ち出しており、マイニング企業など関連事業者が多く拠点を構えている。

関連米ワイオミング州知事も仮想通貨保有を明かす|イノベーション政策の重要性を語る

ハッシュレートとは

マイニングの採掘速度のこと。日本語では「採掘速度」と表現される。単位は「hash/s」。「s」は「second=秒」で、「1秒間に何回計算ができるか」を表す。マイニング機器の処理能力を表す際や仮想通貨のマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いる。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア