Consensysの訴訟を棄却
米テキサス州の地方裁判所は19日、メタマスクなどを手掛ける米Web3ソフトウェア企業Consensysが、米証券取引委員会(SEC)とゲーリー・ゲンスラー委員長ら全5名の委員に対して起こした訴訟を棄却した。
これは、SECがConsensysを提訴したものとは別の裁判。SECがすでにイーサリアム(ETH)に関する調査を終了することを通知したり、イーサリアム現物ETFを承認したりしていることから、今回の棄却は驚くことではないとの声が上がっている。
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Consensysは今年4月、SECから「ウェルズ通知(Wells Notice)」を受領したことで、先回りしてSECやゲンスラーらを提訴しており、これが今回の裁判の発端となった。ウェルズ通知とは、企業や個人に対しSECが法的措置を講じる予定であることを正式に伝える公文書だ。
この時にConsensysが要求したのは、イーサリアムは有価証券ではなく、また同社のイーサリアムの販売は投資契約ではないとして、Consensysに対して調査や規制執行措置を行うことはSECの越権行為であると裁判所が認めることなどである。
Consensysは20日、残念ながらテキサス州の地裁は、この裁判のメリットを考慮せずに訴訟を棄却したとコメント。そして、以下のように述べている。
我々が訴訟した後に、SECがイーサリアムに対する調査を終了したことは仮想通貨業界にとって大きな勝利だった。
裁判所は今回、イーサリアムのエコシステムにおける重要な問題に関して我々が求めていた救済措置は、SECによってすでに提供されていると判断した。
もう1つの裁判は継続
Consensysが4月にSECを提訴した後、SECは6月に証券法違反でConsensysを提訴した。こちらはニューヨークの地裁で裁判が続いている。
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SECがこの時に問題視したのは主に、Consensysのサービスである「MetaMask Swaps」と「MetaMask Staking」。この2つのサービスが証券法違反にあたるとSECは主張している。
Consensysは今回、上記のコメント以外にも、ニューヨークの裁判で争いながら、米国のブロックチェーン開発者の権利のために戦い続けると表明。また、米政府の仮想通貨に対する見方が変わっていることを指摘し、米国の規制が正しい道に進みつつあるとポジティブな面にも言及した。
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