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株価8倍ほど急騰、ナスダック上場企業Upexiが140億円の資金調達でソラナ財務戦略を導入

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨事業参入で株価高騰

ナスダック上場企業Upexi(ウペクシー)は21日、私募増資(PIPEs)による1億ドル(141億円)の資金調達を発表。そのほとんどを暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の財務運用の構築と資産蓄積に充当する予定だと述べた。この発表を受け、ウペクシーの株価は前週終値の約2.30ドルから19ドルへと一時700%以上急騰した。

資金調達を主導したのは、仮想通貨マーケットメーカー・投資企業のGSRで、Delta Blockchain Fund、Delphi Ventures、Hivemindなどの著名な仮想通貨ベンチャーキャピタルに加え、複数のエンジェル投資家もこのラウンドに参加した。今回、43,859,649株が1株当たり2.28ドルで販売され、総収入は約1億ドル。そのうち約530万ドル(約7.5億円)を運転資金と負債削減に充当し、残りの資金(約95%)をソラナを基盤とした新たな財務準備金の設立と積立、運用に活用する。

米フロリダ州に拠点を置くウペクシーは、eコマース事業で健康・ウェルネス・ペット・美容・その他成長市場の複数のブランドを運営する企業だ。しかし、今年1月、成長戦略として仮想通貨とブロックチェーンに注力分野を転換すると発表。ビットコインをはじめとする多角的な仮想通貨ポートフォリオへの戦略的投資を行うと述べた。

同社は、仮想通貨投資ポートフォリオを管理する「ChainBitMiner」と、主にビットコインマイニングに投資する「QuantumHash」を、完全子会社として設立。QuantumHashは3月に、2MWのマイニング施設の買収に関する基本合意書(LOI)を締結した。

今回の資金調達は、ウペクシーが株主への長期的な価値向上と利回りの創出を目指し、仮想通貨ベースの財務戦略への戦略的転換を発表したことを受けて実施されたものである。

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ソラナへの信頼

GSRは仮想通貨市場での10年以上の経験と、ソラナを含む主要プロトコルとの深い関与を活かし、ウペクシーに流動性や専門知識を提供している。

GSRのリサーチ部門を統括するブライアン・ルディック氏は、この投資は公開市場での高品質な仮想通貨への効率的かつ安全なアクセスに対する需要の増大を浮き彫りにしてしていると指摘した。

ソラナが選ばれた理由として「そのスピード、スケーラビリティ、活発な開発者エコシステムが長期的な成長のための理想的な基盤を提供する」と説明した。

GSRは昨年6月に発表したレポートで、技術的優位性と安価な取引コスト、幅広い分散型アプリケーション、活発なユーザーおよび開発コミュニティを持つソラナは、「仮想通貨のビッグ3」としての地位を固めたと指摘。米国で、次に現物デジタル資産ETFが承認されるとしたら、ソラナが最有力候補であることは明らかだと主張していた。

ソラナ財団のリリー・リュー会長は、「今回の発表は、ソラナを現実世界の金融アプリケーションに活用することへの関心の高まりを表しており、伝統的な金融と分散型金融(DeFi)を結びつける新たなシグナルだ」と述べた。

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財務資産としてソラナを運用

ソラナを基盤とした仮想通貨の財務戦略へと大胆な転換を図ったのはウペクシーが初めてではない。

米商業不動産デジタルプラットフォームJanoverは11日、ソラナを財務資産として大量に取得する方針を発表し、2日間で14億円相当の83,084SOLを取得した。この積極的な運用戦略は、4月4日に取締役会で承認されたばかりの新しい資産管理方針に基づくものだ。

15日には15億円相当の80,567SOLを追加購入したと発表。ステーキング報酬を含む同社のソラナ保有量は合計163,651.7 SOL(30億円以上)に達し、同社の株価は4日から18倍以上急騰した。

Janoverは取得したSOLを即時ステーキングし運用する。将来的には自社でバリデータノードを運営して報酬を得る計画も示している。外部からのステーキングの委任も受け付け、手数料収益を再投資するという「仮想通貨インフラ運営+長期保有」の二段構えの戦略となっている。

Janoverは、「ソラナ版マイクロストラテジー(現ストラテジー社)」として注目されている。

ストラテジー社が2020年から開始したビットコインの財務戦略は、多くの企業が模範とすることとなったが、ソラナはステーキング報酬が得られるという点でビットコインと異なる利点を持つ。

ソラナに特化した大規模な戦略的投資では、カナダの上場企業Sol Strategies社が先行している。

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