新設計で5ギガガスのスループット、400ms未満のファイナリティ、20万TPS超を実現
Seiの主要開発者であるSei Labsは、最高性能のレイヤー1(L1)ブロックチェーンSeiの次期アップグレード「Sei Giga」の白書を公開した。Sei Gigaは並列ブロック提案によってボトルネックを解消し、データ可用性、コンセンサス、実行、ストレージの各層で性能を追求することで、史上初のマルチプロポーザー型EVM L1の実現を目指す。
高性能コンセンサスメカニズムとゼロから開発したEVM実行クライアントを組み合わせることで、従来型ブロックチェーンの限界を突破し、取引スループット、レイテンシー、スケーラビリティを大幅に向上させる。主な特徴は以下のとおり。
- 5 ギガガス/秒、約20万TPS:スケール志向の高性能アプリケーション向け
- 400ms未満のファイナリティ:低レイテンシーで即時確定
- EVM互換:Solidity、VyperなどEthereumスマートコントラクトをそのまま利用可能
- Autobahnコンセンサス・プロトコル:マルチプロポーザー構成によりスループットを50倍に向上
- 新EVM実行クライアント:rethやgethではなく完全新規実装で性能と効率を強化
- 非同期ステートコミットメント:ステート生成をクリティカルパス外に分離しレイテンシーを削減
「Sei Gigaは単なるEVMチェーンではない。ブロックチェーン性能の再定義だ」とSei Labs共同創業者Jay Jog氏は語る。
「マルチプロポーザー型コンセンサスへ移行し、実行環境をゼロから再構築することで、実世界の高スループットアプリが求めるスケールと速度を解放しつつ、Ethereum同等の信頼性と使いやすさを両立させる」。
Sei Gigaは、Proof-of-Stakeの信頼モデルを維持しながらスループットを50倍超、ブロック生成を70倍高速化し、実行効率を40倍向上させる。モダンWebアプリ並みの性能を必要とする開発者、研究者、アプリケーションにとって、Sei Gigaは決定的な前進となる。
全文はこちら:
https://github.com/sei-protocol/sei-chain/blob/main/whitepaper/Sei_Giga.pdf
Sei Labsについて
Sei Labsは、最速レイヤー1ブロックチェーンSeiのオープンソース開発に貢献する企業である。チェーンレベルの最適化により、分散型取引所やトレーディングアプリにモダンな性能とスケーラビリティを提供する。チームはGoldman Sachs、Databricks、Robinhood、Google、Nvidia出身の業界ベテランで構成され、Jump Crypto、Multicoin Capital、Coinbase Ventures、Distributed Global、Hudson River Trading、Flow Tradersなどから累計3,000万ドル超を調達している。
詳細は https://www.sei.io/ を参照。
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