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コインベースCEOが語る、仮想通貨が普及するための3つのフェーズ ビットコインの準備通貨化にも言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインが世界の準備通貨に

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは21日、X(旧Twitter)への投稿で、「今こそ、仮想通貨で世界的に経済的自由を拡大する時だ」と述べ、仮想通貨が普及するための三つの段階について解説した。

アームストロング氏は、経済的自由とは、まず、「あなたのお金はあなたのものであって、自分が望むように自由に使えること」であり、中間業者による高額な手数料や、遅延・摩擦を取り除くことだと述べた。さらに「スマートフォンさえあれば、誰でも迅速かつ安価に、グローバルに決済できることを意味する」と付け加え、次のように主張した。

仮想通貨は、究極的には自由と個人の主権に関するものだ。

現在、米国連邦政府の債務は指数関数的に増加しており、多くの人々が政府の財政政策や法定通貨への信頼を失っている。この現象は米国に限らず、世界中の民主主義国家にも当てはまる状況となっている。

人々がインフレと財政赤字から逃れる手段としてビットコイン(BTC)に注目していることから、その価格が市場最高値に達しているのも偶然ではないとアームストロング氏は強調。このような状況が継続すれば、「ビットコインは新たな世界の準備通貨となる可能性がある。」と述べた。

ビットコインが価値の保存手段である一方で、ステーブルコインは価値の交換手段として台頭してきている。アームストロング氏によると、ステーブルコインの時価総額は前年比で50%以上増加しているが、仮想通貨の取引量とは相関していないという。

仮想通貨はステーブルコインという新たな日常的ユースケースを発見したと言えるが、これはほんの始まりに過ぎない。

普及の三段階

アームストロング氏は、仮想通貨の普及は以下の三つの段階で実現すると考えている。

  1. 投資プラットフォーム
  2. 金融サービスの刷新
  3. 次世代インターネットアプリのプラットフォーム

まず、仮想通貨は投資プラットフォームとして認識される段階から始まる。ビットコインを皮切りに、他の多くの仮想通貨の上場を経て、現在は現実資産(RWA)のトークン化が進む段階に達している。昨年だけでRWAのトークン化は200倍以上の成長を遂げ、約200億ドル(約2.9兆円)がオンチェーンで保有されているという。

第二段階は金融サービスの刷新であり、「お金のコントロールを自分の手に取り戻す」ことにつながる。これは、従来の決済システムに新しいUIを重ねるといった表面的な変更ではなく、新たな金融システムをゼロから、レイヤーごとに構築することを意味する。新たなレールに新たな通貨が導入され、ビットコイン担保ローンやステーブルコイン決済など、分散型金融(DeFi)を活用した革新的なサービスが展開される。

第三段階では、仮想通貨は単なる金融サービスの枠を超え、次世代のインターネットの基盤になる。すでに分散型アイデンティティ、分散型ソーシャルメディア、予測市場などのユースケースが始動しており、「インターネットアプリの未来は、オンチェーンで構築される。」とアームストロング氏は予測している。

コインベースの取り組み

アームストロング氏は、この三つの普及段階に沿ったコインベースの四つの取り組みを紹介した。

  1. スタートアップ企業および中規模企業向けの新商品「Coinbase Business」:

    支払いの送受信、仮想通貨の管理、金融ワークフローの自動化
  2. グローバル決済API :

    ステーブルコインと各国法定通貨を橋渡しする強力な決済APIを導入。「Shopfy」との概念実証では、USDC決済を100万店舗以上で利用可能にし、為替手数料ゼロでシームレスな現地通貨決済を実現。
  3. 仮想通貨取引業務の拡大:

    Deribitの買収により、オプション取引を含むデリバティブを導入。分散型取引所(DEX)を統合し、取引可能な資産を数百から、最終的には数百万へと拡大する計画。
  4. Coinbase Oneクレジットカード:

    ビットコインで最大4%のキャッシュバックを提供するカード。AmericanExpressと提携により実現し、カード発行は今年秋を予定。

アームストロング氏は、現在の金融システムには大きな問題があり、状況はさらに悪化していると指摘する一方で、コインベースが先頭に立って、金融サービス業界に仮想通貨による変革をもたらすと強い決意を表明した。

関連:コインベース、ステーブルコイン決済「Coinbase Payments」開始

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