はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ギリシャ、Bybitハッキングで盗まれた仮想通貨の一部を回収 同国初

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の押収は同国初

ギリシャのマネーロンダリング対策当局は、暗号資産(仮想通貨)取引所Bybitハッキング事件で盗まれた資金の一部を回収した。仮想通貨押収は、同国初となる。

ブロックチェーン分析企業チェイナリシスは、ギリシャ当局は2023年から、同社の調査ソフトウェア「Chainalysis Reactor」を取り入れていたと指摘した。

Bybitのハッキングは今年2月に発生。ハッカーが同社のマルチシグ・コールドウォレットに不正アクセスし、14億ドル(約2,040億円)相当の401,346 ETHやmETH、stETHなどを盗み出したものだ。

関連:Bybit、史上最大規模のハッキング 仮想通貨相場が急落

コールドウォレットとは

仮想通貨を保管するための財布の役割を果たす「ウォレット」の中で、インターネットと完全に切り離されたものを指す。

ギリシャ当局は、Bybit攻撃から数か月後に不審な仮想通貨取引を特定。「Chainalysis Reactor」を用いて資金の流れを可視化し、犯罪者のウォレット内の仮想通貨と、Bybitハッキングで使用された主要なウォレットとの明確な関連性を突き止めた。

これを受けて、ギリシャ当局は「凍結命令」を発令し、ウォレットとその資産を凍結することができた格好だ。犯罪収益は犯人グループがコントロールできなくなり、検察当局が管理している。

Bybitのハッキングは、北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」による犯行だったことが突き止められているところだ。Bybitは2月、不正流出した資金を追跡する報奨金サイト「Lazarusbounty」を立ち上げた。

出典:Lazarusbounty

このサイトによると、現在14億ドルのうち、約33%がブロックチェーン上で追跡されており、約5%が凍結されている。一方で、約62%が現在追跡不能となっている状態だ。

報奨金の仕組みとしては、資金凍結と、その資金に関連する主体の特定の両方につながる証拠を最初に提供した者には、凍結額の5%が支払われる。また、資金凍結を実行した責任者にも、凍結額の5%が支払われる。

ドイツ当局も5月8日、Bybitハッキング事件で流出した資金のマネーロンダリングを追跡し、仮想通貨取引所eXchのプラットフォームから3,400万ユーロ(58億円)相当の仮想通貨を押収した。

2014年に設立されたこの取引所は、マネーロンダリング対策や顧客確認措置を講じずに、匿名での取引を可能にしていた。当局によると、eXchは犯罪に関するアンダーグラウンドのプラットフォーム上で、マネーロンダリング対策の欠如を宣伝していたとされる。

ドイツ当局は、eXchが犯罪行為に由来する疑いのある17億5,000万ユーロ(約3,000億円)以上の仮想通貨をロンダリングしていたことを突き止め、プラットフォームを閉鎖した。

Bybitから盗まれた資金の一部も、この取引所を経由していたと指摘されている。

北朝鮮の仮想通貨ハッキングについては国際協力も進められている。日米韓の3カ国の政府は1月時点で、北朝鮮による仮想通貨窃取に関する対策で協力するとの共同声明を出していた。

関連:「北朝鮮に窃取された仮想通貨を取り戻す」日米韓が共同声明を発出

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/01 月曜日
11:47
テザー社CEO、S&PによるステーブルコインUSDT格下げに反論 余剰資本を強調
テザー社CEOがS&PによるステーブルコインUSDTのドルペッグ機能評価の格下げに反論した。余剰資本や米国債利回りを考慮していないと指摘している。
11:07
ヤーン・ファイナンスのyETH製品に攻撃、約4億5000万円相当が流出
イールド・ファイナンスのyETH製品が攻撃を受け、約4億5000万円相当のETHが流出。攻撃者は無限ミントの脆弱性を悪用し、約1,000ETHをTornado Cashに送金。V2・V3ボールトは影響を受けず、yETH保有者は安全に引き出し可能に。
09:15
中国人民銀行、仮想通貨取引の厳格取締を改めて要請、ステーブルコインも警戒対象
中国人民銀行が仮想通貨取引の取締強化を改めて各当局に要請した。仮想通貨関連活動の再活発化が背景にあるとみられ、ステーブルコインも警戒対象としている。
09:03
コインシェアーズ、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げ
欧州大手のコインシェアーズが、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げた。米国市場での大手運用会社への集中により、差別化や利益率確保が困難になるとの懸念を示し、ナスダック上場を控え、仮想通貨関連株式やアクティブ運用戦略など新商品の投入を計画している。
11/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、金持ち父さん著者キヨサキのBTC売却やソラナとXRPのETFの好調など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
DeFiで株式市場はどう変わる? Progmat齊藤達哉氏が語るオンチェーン金融の未来|独占インタビュー【後編】
Progmat齊藤達哉氏インタビュー後編。議決権付きトークン化株式で日本が世界初となる理由、2028年施行を目指すトークン化法のロードマップ、DeFi・AIエージェントを見据えた将来ビジョンを聞いた。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|個人マイナーのビットコイン採掘成功に高い関心
今週は、個人マイナーのビットコイン採掘成功、JPモルガンによる仮想通貨業界関係者の口座の連続閉鎖、アップビットの約48億円の不正流出に関する記事が関心を集めた。
11/29 土曜日
13:50
米賭けサイトカルシ、無免許スポーツ賭博運営で提訴
ブルームバーグによると米賭け市場のカルシが無免許でスポーツ賭博を運営し、マーケットメイキング手法について顧客を誤解させたとして集団訴訟を起こされた。共同創設者は主張を否定。
13:10
ブラックロック、債券ファンドでビットコインETF「IBIT」を買い増し
ブラックロックが7~9月期に債券ファンドで自社ビットコインETF「IBIT」を買い増していた。9月末時点で1.5億ドル相当を保有。ビットコイン現物ETFへの流入はここ数日復活傾向だ。
12:03
仮想通貨のバイバックとは?2025年注目の6銘柄を解説
2025年、仮想通貨業界で総額14億ドル規模に達したバイバック。ハイパーリキッド(HYPE)やパンプファン(PUMP)など、実際にバイバックを実施している6銘柄を徹底解説。株式の自社株買いとの違いや投資リスクもわかりやすく紹介します。
12:00
24時間・1円から取引可能に Progmat齊藤達哉氏が語る「トークン化株式」の全貌|独占インタビュー【前編】
Progmat代表・齊藤達哉氏に独占取材。1円単位・24時間取引可能な「トークン化株式」の仕組みと、議決権や優待も得られる投資家メリット、リアルタイム株主把握など発行企業メリットを聞いた。
11:30
アーサー・ヘイズがビットコイン年末25万ドル予測維持、流動性底打ちと量的引き締め終了を根拠に
ビットメックス共同創設者アーサー・ヘイズ氏が11月27日、ビットコインの年末25万ドル到達予測を堅持した。先週の8万600ドルを底値とみており、米ドル流動性の底打ちと量的引き締め終了が上昇を牽引すると分析。
11:00
税率10〜45%の差、アフリカ5カ国の仮想通貨課税の現状を探る
サハラ以南アフリカで年間30兆円超のオンチェーン取引が発生する中、各国が独自の仮想通貨税制を整備。南アフリカの18〜45%累進課税、ナイジェリアの15%一律課税、ケニアの10%物品税など、主要5カ国の税制アプローチを詳細解説。日本の税制改革案(55%→20%)との比較から見える、成長と規制のバランスとは。
10:10
IMF、資産トークン化のリスクを指摘 「フラッシュクラッシュ」の可能性を警告
国際通貨基金が資産トークン化のメリットとリスクを解説。自動取引による「フラッシュクラッシュ」の可能性や断片化の問題を指摘した。米SECなどの当局も規制を協議中だ。
09:35
テザー、中央銀行級の116トンの金を保有 世界最大の民間保有者に
世界最大のステーブルコイン発行企業テザーが116トンの金を保有し、中央銀行以外で世界最大の金保有者となった。第3四半期に26トンの金を購入し、韓国やハンガリーの国家準備金に匹敵する規模に。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧