WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Drift Protocolハック、北朝鮮系ハッカーが関与か 半年にわたる潜入工作が判明=公式最新報告

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 半年以上かけた潜入工作と判明、北朝鮮系「UNC4736」関与か
  • VSCode脆弱性など複数の侵入経路を特定

ソーシャルエンジニアリングの痕跡

ソラナ(SOL)基盤の分散型取引プラットフォーム、ドリフトプロトコル(Drift Protocol)は5日、1日に発生した大規模なハッキング被害に関する調査報告を公開した。チームの発表によると、今回の事件は、半年以上かけて綿密に構築された「組織的な潜入工作」であったことが判明した。

初期調査結果によると、攻撃の準備は2025年秋頃から始まっていた。犯人グループは、クオンツトレーディング企業を装い、主要暗号資産(仮想通貨)カンファレンスでドリフト関係者に接触。彼らは高度な技術知識と検証可能な経歴を備え、ドリフトの仕組みにも精通していた。

その後も同グループは、複数国のイベントで継続的に接触を重ね、特定の開発・運営担当者との関係を意図的に深めていく。

初回接触後、Telegramグループが作成され、数ヶ月にわたり取引戦略やVault(資産管理庫)統合に関する実務的な議論が重ねられた。犯人グループは、2025年12月から2026年1月にかけ、戦略詳細を提出した上で実際にドリフト上に「エコシステムVault」を構築。100万ドルを超える資金を預け入れるなど、通常のオンボーディングプロセスと区別がつかない行為を積み重ね、内部からの信頼を勝ち得たとみられる。

2026年の2月〜3月にかけてもVault統合に関する協議は継続された。この段階で犯人グループは、ドリフト関係者から「対面で協業するビジネスパートナー」として認知されるに至り、開発関連のリポジトリやツール、アプリが共有されることとなった。

ドリフト側は、このようなやり取りはトレーディング企業では一般的な慣習だと説明しているが、最終的には、これらが攻撃の侵入経路となった可能性が指摘されている。

攻撃発生直後に、犯人グループとのTelegramのチャット履歴や関連するマルウェアは、完全に削除されており、事前に綿密な計画があったことを示唆している。

関連記事:450億円相当のドリフトハッキング、不正流出の手法は?

仮想通貨ソラナ基盤の分散型取引所「Drift」が約450億円規模のハッキング被害を受けた。ソーシャルエンジニアリングなどを組み合わせた高度な手口が使われた可能性が高い。

侵入経路と犯人の特定

報告書では、攻撃の侵入経路として以下の三つの可能性を指摘している。

  • フロントエンド開発を名目に共有されたコードリポジトリをクローンさせる手法
  • ウォレットアプリを装ったTestFlightアプリのインストールを誘導する手法
  • リポジトリベース

リポジトリを起点とした攻撃経路については、当時セキュリティコミュニティから、VSCodeやCursorなどの脆弱性が繰り返し警告されていた。この脆弱性は、エディタでリポジトリやファイルを開くだけで、ユーザーに一切の警告なしに任意コードの実行が行われるという深刻なものだった。

この攻撃の調査には、サイバーセキュリティの世界的権威であるMandiantが正式に関与しており、現在はデバイスレベルでの詳細なフォレンジック解析(電子鑑識)が進められている。

現段階の調査結果によると、「中〜高程度の確度」で、2024年10月に発生したRadiant Capitalのハッキングと同一の攻撃主体による可能性が示唆されている。この攻撃者は、Mandiantによって「UNC4736」と識別されており、北朝鮮系のハッカー集団「AppleJeus/Citrine Sleet」として知られる組織だ。

なお、ドリフトと対面で接触していた人物自体は北朝鮮国籍ではないとされる。しかし、こうした第三者を用いて対面での関係構築を行う活動は北朝鮮系ハッカーの手法として知られている。

現在、ドリフトは全プロトコル機能を一時停止し、侵害されたウォレットをマルチシグから除外した。また、攻撃者のアドレスは主要な取引所やブリッジで、ブロック対象としてフラグ付けされている。

関連記事:2月仮想通貨被害額は8割減、ハッカーの標的は「コード」から「人間」へ

ブロックチェーンセキュリティ企業Nominisの月次レポートによると、2026年2月の仮想通貨被害額は約4,930万ドルと前月比で87%と激減した。しかしハッカーの標的はスマートコントラクトの脆弱性から、フィッシングやアドレスポイズニングなどユーザーの行動を悪用するソーシャルエンジニアリングへと移行している。

関連: ソラナ(SOL)とは?|仕組み・ETF・ステーキング完全ガイド【2026年】

 
Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/20 木曜日
16:37
ビットコイン急騰、短期保有者が年初来最大利確=アナリスト
アナリストのダークフォスト氏は、短期保有者が8月19日に4万4,300BTCを取引所に送ったと指摘した。2026年最大の利確規模で、取得コスト6万7,100ドルを上回るビットコインの急騰が引き金になったという。財務省の政策やトランプ発言との関係を整理する。
15:49
ナスダック、米国株23時間取引へ トークン化株式との競争が本格化
ナスダックが2026年12月6日、米国株の23時間取引を開始する。SECは4月に承認済み。ブロックチェーン上で発行されるトークン化株式はRWA市場でシェア14.9%まで拡大しており、DeFiの価格参照にも影響が及ぶ。
15:20
ビットゴー、韓国で仮想通貨事業者に登録=報道
仮想通貨インフラ企業ビットゴーの韓国法人が、韓国金融情報分析院からVASP登録を受理されたと聯合ニュースが報道。外資系企業の韓国法人としては初の直接取得と説明。ハナ金融グループやSKテレコムが出資する同社の狙いを解説する。
14:33
アーサー・ヘイズ氏、AI経済圏向け新トークンFLOP構想発表
元BitMEX創業者のアーサー・ヘイズ氏が、AIエージェント向け分散型コンピュート網「Flopネットワーク」の構想をブログで発表した。プレセールを行わず自己資金で運営し、テストネット参加者へ供給量の一部を配布する計画を明らかにした。
14:15
Rapid7、88万件超の電話番号検証から始まる仮想通貨詐欺の全容を公開 
米サイバーセキュリティ企業Rapid7が、電話番号88.5万件を悪用した仮想通貨詐欺キャンペーン「Operation ASTERIX」の全容を公開した。ターゲットを精密に絞り、巧妙なフィッシングメールや電話で信頼させ、偽ウォレットアプリでリカバリーフレーズを窃取するスキームが、AIを広範に活用して構築されていた。
13:15
ビットコイン・トレジャリー企業H100、上半期決算 BTC含み損40億円超計上
スウェーデンのビットコイン・トレジャリー企業H100が2026年上半期決算を発表。2社買収でBTC保有量は欧州上場企業2位に浮上した一方、BTC含み損主因で42億円の損失を計上した。
11:23
ビットコイン急伸、仮想通貨関連株も全面高
この記事のポイント ストラテジー等米クリプト株4銘柄が軒並み急伸 1時間で10億ドル超の空売りが強制決済 米クリプト株が軒並み急伸 米国株式市場で19日、ビットコイン(BTC)…
11:15
米投資銀キャンター、予測市場取引サービスを機関投資家に提供へ
投資銀行のキャンター・フィッツジェラルドは、機関投資家の顧客向けに予測市場取引サービスを開始すると発表。まずはカルシに対応後、サービス拡大を予定する。
10:53
ビットコイン6万9000ドル台へ急伸、10カ月ぶり200日移動平均線上抜け 国債買い戻し倍増が起点
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインが日足で約10カ月ぶりに200日移動平均線を上抜けた。米財務省による国債買い戻し倍増が起点で、約14億ドルのショートが清算された。トランプ大統領の発言も追い風に。
10:30
米国債利回り低下などの条件なければ弱気相場継続の可能性=グラスノード見解
グラスノードが週次仮想通貨市場レポートで、ビットコイン価格を分析。米10年債利回りの低下など複数条件が整うまで反発は一時的なものになるとの見解を示した。
10:15
ガレゴ米上院議員、クラリティー法案の成立に自信示すも倫理条項で膠着
米ガレゴ上院議員は19日にクラリティー法は成立可能と述べたが、トランプ大統領の仮想通貨事業に絡む倫理条項の協議は難航しており、上院は9月15日の手続き投票を予定している。仮想通貨市場の規制明確化を待つ投資家にとって節目となる。
09:54
FalconX、エセナUSDe活用し10億ドル融資枠を組成
FalconXとエセナが特別目的会社を通じ10億ドル規模の担保付き与信枠を組成したと発表した。USDeを裏付ける資産を機関投資家向け信用に振り向け、両社の既存の協業関係をさらに一段と拡大する狙いがある。
09:35
ビットコイン急騰、米国の金利介入が大規模ショート清算を誘発|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは8月20日未明に急騰した。主な背景は、米財務省が超長期国債の買い入れ消却を従来計画の少なくとも2倍に増額する方針を突如発表したことである。
08:45
仮想通貨投資家の3つの誤解、ビットワイズ幹部が指摘
ビットワイズの最高投資責任者は、自身が認識している仮想通貨投資家の3つの誤解を共有。業界の変化の速さと認識が追いつく速さの差にチャンスがあると主張した。
07:55
バイナンス、バンコクでブロックチェーンウィークのアジア版開催予定
バイナンスは、タイ・バンコクで11月に『ブロックチェーンウィーク』のアジア版を開催すると発表した。現地では合法的に仮想通貨を扱うバイナンスTHが運営を支え、投資家はアジア市場での事業展開を注視できる。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧