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サークルのArcブロックチェーン、設計段階から量子対策実装を計画

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 全UTXOの更新には最善シナリオでも数カ月間の継続処理が必要
  • 500ミリ秒未満のファイナリティを維持しバリデーターを強化

段階的な全階層のセキュリティ移行計画

ステーブルコインUSDC発行企業サークルは先週、独自開発のEVM互換のL1ブロックチェーン「アーク(Arc)」における耐量子コンピュータ暗号のロードマップを公式ブログで発表した。今年後半に予定されるアークのメインネット立ち上げ時から、段階的に先進的なセキュリティ機能を実装する計画を明らかにしている。

初期段階となるアークのメインネット始動時には、ユーザーが任意で選択できるオプトイン形式の耐量子署名スキームへの対応が導入される。その後は仮想通貨の残高や取引履歴などの機密情報を保護するプライバシー機能等へも、段階的にアークの量子耐性を拡張する方針である。

現在の仮想通貨市場を支える公開鍵暗号方式は、早ければ2030年までに量子コンピュータによって解読される可能性があるとグーグルの研究等で指摘されている。サークルは公式声明の中で、攻撃者が将来の暗号解読を見越して現在のデータを収集するリスクがすでに顕在化しつつあると強く警告した。

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グーグルによる主要仮想通貨の耐量子計算機暗号(PQC)への移行ステータスおよび脆弱性評価を解明。ブロック生成時間が長いビットコイン特有のリスクや、1500億ドル規模に及び現実資産市場に対する潜在的な被害が、同社の最新研究データとともに定量化されている。

ビットコインなどの既存ネットワークで全UTXOを新たなウォレットへ移行するには、最善のシナリオでも数カ月間の継続的な処理が必要になるとサークルは試算。銀行やステーブルコイン発行企業を筆頭とする大手金融機関にとって、長期的な資産セキュリティの確保はインフラ選定における必須条件となる。

サークルは中期的な展望として、アークのアクセス制御やクラウド環境を含むインフラストラクチャの全階層へ包括的な耐量子基準を適用していくと説明している。さらに長期的には500ミリ秒未満でのブロックファイナリティを維持しつつ、アークのバリデーター認証機構を強化するための厳格なパフォーマンステストを実施すると述べた。

すでに稼働中の主要なブロックチェーンが今後量子耐性のメカニズムを組み込む過程では、段階的な改修による長期間の移行フェーズが必要になると予想される。対照的に、設計の初期段階から量子コンピュータの脅威を見据えて基盤を構築するアークの開発アプローチは、機関投資家向けインフラにおける新たな標準になり得る。

アークは2025年10月にパブリックテストネットをローンチしており、開発者向けのスマートコントラクト移行環境の整備も進めている。取引の承認からデータの保存に至るまで、すべてのシステムが連携して移行できる実用的なエコシステムの構築が次世代金融の要となるという。

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