はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン、市場安定化の兆しも依然として確信欠如 7.8万ドルの天井突破に課題か=Glassnode分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ビットコイン7.4万ドル付近で推移、7.8万ドルが売り圧力ゾーンに
  • 機関投資家の復帰遅延、需要に不均一性

7.8万ドルが天井となるか

オンチェーン分析企業Glassnodeは最新の週次レポートで、ビットコイン市場は74,000ドル付近まで回復したものの、依然として「フロー主導で脆弱な反発」にとどまっているとの見解を示した。

同社は、真の市場平均(True Market Mean:TMM)である78,100ドルが強い上値抵抗として機能していると指摘。現在価格は同水準を約5%下回っており、中期的には上抜け余地はあるものの、安定的な突破には強い需要が必要だとしている。

TMMは市場参加者の平均取得コストを示す指標であり、歴史的に強いレジスタンスとして機能してきた水準だ。今回の局面でも同様に意識されており、78,000ドル付近は「利益確定と売り圧力が集中しやすいゾーン」として注目されている。

短期保有者の含み益比率は43.2%となっており、弱気相場で局所的天井形成の目安となる約54.2%の水準を大きく下回っている。そのため、短期的にはTMM水準へ向けた上昇の余地が残されているとGlassnodeは分析する。

一方で、30日移動平均線(EMA)の実現損益比率は1.16と1を上回っており利益確定が損失確定を上回る状況が続いている。弱気相場において、この比率の上昇は「売却の波」を示す警戒シグナルとなり得るとGlassnodeは指摘する。

78,000ドル超えを持続させるには、この利益確定圧力を吸収できるほどの買い需要が不可欠となる。

関連記事:S&P500、終値で初の7000ポイント超え イラン停戦期待で米国株が「原油ショック」から大幅回復

米主要指数S&P500が過去初めて7000ポイントを超える終値を達成。イラン・米国間の停戦期待とテック企業の堅調な業績見通しにより、3月の9%下落から急速に回復。インフレ懸念の軽減が投資家心理を改善した。

オフチェーン分析:不均一な回復

2月の急落以降、現物CVD(累積出来高デルタ)は大幅に改善し、深いマイナス圏からプラス圏へと戻った。これは、市場が「積極的な売り圧力」から、「現物の蓄積」へと明確に転換したことを示唆しており、最近の価格安定の動きと一致しているとGlassnodeは指摘する。

ただし、需要の質には取引所間で明確な偏りが見られる。現物市場の上昇を牽引しているのは大手取引所バイナンスを中心としたオフショアや個人投資家層だ。一方で、機関投資家の動向を反映しやすいコインベースのCVDは比較的低調であることから、機関投資家の本格的な復帰には遅れが見られる。

相場の持続的な上昇には、個人と機関両方からの市場参加が必要となるため、需要の乖離には注意を払う必要があるとGlassnodeは付け加えた。

CME先物の建玉残高と米国ETFの運用資産残高 (AUM)がともに回復の兆しを見せていることから、機関投資家のポジションは安定化に向かっているとレポートは指摘した。

しかし、CMEの建玉残高は依然として以前の高値を大きく下回っており、ETFへの資金流入も、サイクルの初期段階で見られたような力強い持続的な勢いを欠いている。そのため、これは全面的なリスクオンへの完全転換ではなく、「より慎重な市場復帰」を示唆していると分析している。

関連記事:小口イーサリアム保有者の売り加速、強気継続の可能性=Santiment

サンチメントが分析、小口ETH保有者が過去2日で1,791ETH(約6.1億円)を売却。悲観的な大衆心理は強気相場継続のシグナルになり得るとの見方も。

デリバティブ市場の動向

デリバティブ市場の値動きは、全体として強い方向性というより清算フローに左右されているとGlassnodeは指摘する。

Hyperliquidの清算データによると、現在の価格付近に流動性が集中しており、永久先物市場は反応が速く短期的な戦術的ポジションが中心となっている。

下値では6.3万ドル〜6.5万ドルの範囲にロングポジションの清算帯が密集。価格がこのゾーンを繰り返し試すことで強制的な売りが発生し、それを吸収する「流動性の磁場」として機能しているとGlassnodeは分析する。

一方、上値では7.4万ドル〜7.6万ドル付近にショートポジションの清算クラスターが集中している。最近の上昇局面でこのゾーンは複数回試されたものの、明確な上抜けには至っておらず、上値の流動性が価格の上昇を抑制する要因になっている。

オプション市場では、インプライド・ボラティリティ(IV)が全期間で低下しており、短期・長期ともに「落ち着いた水準」へ再評価されている。1ヶ月IVは約42.6%と3ヶ月IVをわずかに下回っており、短期的なリスクも特に織り込まれていない。Glassnodeは、この動きが直近のニュースや地政学リスクを市場が持続的な変動要因とは見ていないことを示していると指摘する。

ただし、ボラティリティは低下傾向にあるものの、オプション市場ではなおヘッジ需要が根強く、25デルタスキューはプット優位(下落保護需要の強さ)を示している。

関連記事:「量子脅威は既に織り込み済み」、米投資銀行バーンスタインがビットコインの50%下落要因を分析

米投資銀行バーンスタインがビットコインの過去最高値からの約50%下落を分析。量子コンピュータ脅威は既に市場に価格化されており、実存的危機ではなく管理可能だと指摘した。

Glassnodeは、現物、デリバティブ、オンチェーンの各指標において市場に安定化の兆しは見られるものの、回復は依然として不均一で、確信を持てる局面には至っていないと総括した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/20 水曜日
07:50
「ビットコインは75000ドル割れに注意」ウィンターミュート分析
ウィンターミュートは週次の市場レポートを公開。仮想通貨ビットコインの価格について、76,000ドルから78,000ドルが注視する水準になるとの見方を示している。
07:20
ポリマーケット、未上場企業市場へのアクセス解禁 ナスダック提携で新たな予測市場
予測市場プラットフォーム大手のポリマーケットは19日、未上場企業に関する新たな予測市場のローンチを発表した。米ナスダック・プライベート・マーケットと提携し、一般投資家アクセス解禁を実現。
06:55
ビットワイズCIO、ハイパーリキッド(HYPE)を「割安な大型銘柄」と分析
ビットワイズのCIOが5月19日付メモで仮想通貨ハイパーリキッド(HYPE)を「あらゆる資産クラスを扱うスーパーアプリ」と評価し年間収益8〜10億ドルに対して時価総額が割安と指摘した。一方でICEとCMEはCFTC登録を求めてロビー活動を展開している。
06:20
米ストライブ、約48億円で382ビットコインを追加取得
米資産運用会社のストライブ(Strive)は19日、382BTCの追加取得を発表した。総保有量は1万5391BTC(1883億円)に達し、上場企業として世界9位の規模を維持。
05:55
ウォーレン米議員、仮想通貨関連9社への通貨監督局信託認可は違法と指摘
米上院銀行委員会筆頭理事のウォーレン議員が18日、OCCによるコインベースなど仮想通貨9社への全米信託認可付与が国民銀行法に違反すると指摘。6月1日までに全申請書と通信記録の開示をOCC長官に求めた。
05:00
BNBチェーンで量子耐性テスト完了、処理性能大幅低下の課題浮上
BNBチェーンはBSCで量子耐性暗号「ML-DSA-44」と「pqSTARK」のテストを完了した。署名サイズが約37倍に膨張してTPS(処理速度)が最大50%低下しており、本番導入にはネットワーク拡張が必要だと報告している。
05/19 火曜日
18:06
SBIネオメディアサミット開催、「感情経済圏」とメディア融合戦略が明らかに
SBIホールディングスが「SBIネオメディアサミット2026」を開催。北尾会長が感情経済圏構想を解説し、ライブドアのグループ参画、信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の6月末発行、スーパーアプリへのメディア機能統合を発表した。
17:27
金融庁、外国発行ステーブルコインを電子決済手段に正式認定 内閣府令改正を公布
金融庁は2026年5月19日、外国の信託型ステーブルコインを電子決済手段として位置づける内閣府令改正を公布。6月1日から施行される。
17:00
LINE NEXTのウォレット「Unifi」、JPYCを5月22日より正式対応
LINE NEXTのウォレット「Unifi」が円建て仮想通貨JPYCを5月22日より正式対応。Kaiaネットワーク上での決済・送金・リワード機能が順次展開される。
16:05
自民党デジタル社会推進本部、AIとブロックチェーン活用の次世代金融構想を提言
自民党デジタル社会推進本部が、AIとブロックチェーンを活用した次世代金融インフラ整備に向けた提言を公表。トークン化預金・ステーブルコインの拡大や官民連携による成長投資促進を打ち出した。
14:43
米国人の仮想通貨利用率、2025年に10%へ回復 FRB調査で3年ぶり高水準
FRBの2025年家計調査で、仮想通貨を利用・投資した米国成人の割合が約10%となり、2022年以来の最高水準を記録した。
14:30
ソラナ、RWA市場が20億ドル規模へ拡大 決済・トークン化金融インフラとしての役割強化=Messariレポート
Messariの2026年Q1レポートによると、ソラナのRWA市場は前四半期比43%増の20億ドルを突破した。ブラックロックのBUIDLが106%増と急拡大したことが貢献した。オンチェーントランザクションも過去最高を更新し、AI決済基盤としての役割も強化されている。
13:56
ビットコイン運用プロトコル「エコ」がハッキング被害、約1億3000万円詐取
BTCFiプロトコルのエコがモナド上のブリッジエクスプロイトにより約81.6万ドルの被害。攻撃者は1,000 eBTCを不正発行し、トルネードキャッシュで資金を隠蔽した。
13:10
ビットコイン、次回半減期まで10万ブロック未満に
仮想通貨ビットコインの次回半減期まで残り10万ブロックを切った。2028年4月頃に到来する半減期によりマイニング報酬は1.5625BTCへ半減見込みだ。過去の価格パターンも解説する。
11:40
ビットコイン売り圧力が解消局面か、バイナンスリサーチが示す4つのオンチェーン指標の意味
バイナンスリサーチが5月18日に公開したレポートは、供給不動率・SLRV・取引所残高・STH-MVRVの4指標が同時に底値圏を示していると分析。長期保有者の供給動態が需給引き締まりを裏付けている。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧