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S&P500、終値で初の7000ポイント超え イラン停戦期待で米国株が「原油ショック」から大幅回復

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • S&P500、終値でATH更新
  • 停戦期待とテック企業好調で3月の下落幅を回復

S&P500新高値

米国を代表する株価指数「S&P500」は16日、終値で初めて7,000ポイントを超えた。同指数は前日比0.8%上昇し、7,022.90ポイントで取引を終えた。1月末以来初となる高値更新である。

S&P500は米国の大型株500銘柄で構成され、米国株式市場全体の動向を示す代表的なベンチマーク指数だ。同指数が7,000ポイントを超えるまでの過程は、2月末の米・イラン戦争による相場下落から、停戦・和平交渉による急速な回復を反映するものだ。3月末には戦争による懸念から9%超下落していたが、トランプ大統領による停戦合意発表とイランと米国間の2回目交渉開始報道により、投資家心理が大きく転換した。

出典:Tradingview

イラン紛争拡大への懸念は、原油価格上昇とそれに伴うインフレ圧力の再燃という市場リスクをもたらしていた。石油価格の上昇は1970年代のスタグフレーション(景気停滞とインフレの同時進行)のような経済悪化シナリオを想定させ、投資家にとって最大の不安要因だった。

停戦期待の高まりとともに原油価格が下落し、インフレ懸念が軽減されたことで、リスク資産への買い戻しが加速した。

出典:NY原油 Tradingview

関連記事:ブラックロックが米株を格上げ、JPモルガンはV字回復を予測 主要金融機関の見解が一致

JPモルガンなどが現在の金融市場調整を押し目買いの好機と分析した。2022年のスタグフレーションとは異なり強固な利益背景があるとし、V字回復を予測。トム・リー氏も仮想通貨市場が底打ちしたとの見解を示しており、強気転換への自信を表明した。

テック企業が主導、アルゴリズムの力も作用

ビジネスインサイダーやブルームバーグの報道によると、直近の上昇はテック企業、特に「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる7大テック企業(マイクロソフト、アップル、エヌビディア、テスラ、アマゾン、メタ、アルファベット)が主導した。

ラウンドヒル・マグニフィセント・セブンETFは16日、前日比2%超上昇。テックセクターを代表する指数であるナスダック100は1.4%上昇し、年初来約4%の値上がりとなった。

マーケットアナリストは、投資家心理の転換とアルゴリズム型ファンドの買い戻し加速を指摘している。LPL・ファイナンシャルのチーフ技術戦略家であるアダム・ターンキスト氏は「中東の緊張緩和がリスク選好を高め、原油安がインフレ懸念を緩めた」とコメント。ゴールドマン・サックスのトレーダーは、系統的投資家(アルゴ)が数年ぶりの低水準からの大規模買い戻しを準備していると指摘した。

ブラックロックも今週米国株と新興国株の投資判断を格上げし、テックセクターの2026年増益率が前年の26%から43%へ急拡大するとの予測を示した。戦争終結とテック企業利益の堅調な見通しが重なることで、投資家のリスク選好姿勢が加速している様子だ。

関連記事:ビットコイン反発、イラン情勢の緊張緩和を受け上昇 原油反落も追い風に|仮想NISHI

仮想通貨ビットコインは13日夜から14日朝にかけて反発した。米国とイランの交渉が合意に至らず、さらに米軍がホルムズ海峡を逆封鎖するとの報道を受けて一時下落したものの、その後はトランプ米大統領とイランのモホセニエジェイ司法府代表の双方から、合意に向けた交渉継続が伝えられたことで、中東情勢を巡る過度な警戒感が後退し相場は持ち直した。

ただし上昇基調が全市場に波及しているかは疑問の余地がある。時価総額の大きさを区別しないS&P500の加重平均版(イコール・ウェイテッド)は依然2月高値を下回っており、マイクロソフトなど巨大企業と中堅企業のパフォーマンスが乖離している。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏は慎重な姿勢を維持しており、3月末のインタビューで、現在の株価下落は直近高値から5~6%程度であり、過去の歴史的暴落と比べれば程度が低すぎただと指摘した。

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