CoinPostで今最も読まれています

米国でブロックチェーン専門知識強化の動き、米国会計検査院が求人広告

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米政府機関でブロックチェーン関連の求人

米国会計監査院(GAO)のイノベーションラボが求人募集をかけている2つのポジションで、ブロックチェーン技術に言及していることがわかった。

募集しているのは、新興技術に精通したコンピューター科学者/エンジニアとアシスタントディレクター。昨年1月、20年ぶりに新設されたGAOの組織、「科学技術アセスメント・分析チーム」( Science, Technology Assessment, and Analytics :STAA)に属し、調査、分析、研究開発などの職務を担うことになる。なお、GAOは米国連邦議会の付属機関だ。

募集内容

STAA組織のうちの一つ、イノベーションラボの使命は、「高度な分析と新しい技術を用いて、監査の未来のあり方を方向づけ、機関全体にまたがる多様で意図的な実験を推進すること」と説明されている。

GAOの公式ブログによると、イノベーションラボは「監査技術のサンドボックス」を構築する役割を果たしているようだ。

イノベーションラボのデータサイエンティストは、AIや「ビットコインの機能を支える」分散型台帳技術などの新興技術を駆使して時代の先を行く方法を、「サンドボックス」的テスト環境で探索しているという。

求人広告が出された両ポジションとも年収1000万円を優に超えるが、その具体的な募集内容には次のようなものが挙げられており、ブログの内容を裏付けるものとなっている。

下記の分野における新興技術のユースケースプロトタイプの特定、開発、テストおよび評価:

・デジタル台帳(ブロックチェーン)

・クラウドベースの「サービスとしての」機能(IaaS、PaaS、SaaSを含む)

・モノのインターネット(IoT)

・RPAおよびその他の機械学習システム

・仮想現実/拡張現実(VR /AR)

・5G技術

前出の公式ブログの中では、機械学習やブロックチェーン等の新興技術が、大規模で複雑な情報処理とデータ分析能力を高める可能性があると指摘されている。

GAOの5カ年戦略計画(2018−2023)

今回の求人の背景には、GAOの5カ年戦略計画が深く関連しているとも推察できる。

GAOは2018年から2023年にわたる5カ年戦略計画を発表し、政府運営及び社会に大きな影響を与えると思われる8つ分野ごとのトレンドを解説した。そのうちの一つである科学技術分野の動向としては、社会変革を起こす可能性の高いものとして以下の五つの技術を挙げている。

1.ゲノム編集

2.人工知能とオートメーション

3.量子情報科学

4.脳/拡張現実(AR)

5.仮想通貨とブロックチェーン

仮想通貨とブロックチェーン技術については、「金融サービスを改革、もしくは重要な金融インフラのセキュリティに影響を与る可能性がある」と解説されている。

また、公式ブログの中では、GAOの実際の業務に直接影響を与える機械学習やブロックチェーン等の新興技術が、大規模で複雑な情報処理とデータ分析能力を高める可能性があると述べている。

GAOは、アメリカ連邦政府機関の活動プラグラム評価を行うが、その中には技術革新の主要分野に関する技術評価も含まれる。さらに、この戦略計画のように国の将来に大きな影響を与えると思われる分野に対する分析を行い、政府へ提言する役割も果たしている。

2つのポジションに対する求人という小さな動きからも、米政府の動向が垣間見られる興味深い事例だろう。

 

出典:GAO

ブロックチェーン求人指数

CoinPost公式アプリ

一方、CoinPost独自に集計する「仮想通貨・ブロックチェーン求人指数」は、前月比6.36%増の「1.14」と2ヶ月連続で続伸した。コロナショックによる株式市場暴落の影響を受け、3月のBTC価格は大暴落する局面があったものの、少なくとも国内における求人需要は衰えていないようだ。

「仮想通貨・ブロックチェーン求人指数」は、業界及び企業の潜在ニーズを推し量るものだ。相応の求人コストをかけてでも、必要な人材を確保、あるいは補強を目指す企業数の推移をいち早く察知することで、仮想通貨・ブロックチェーン関連事業に資金を投じる前兆として機能し得る。

「仮想通貨・関心指数」は、仮想通貨関連の検索需要を指数化したもの、「クリプトニュース・興味指数」は、仮想通貨・ブロックチェーン関連ニュースに対する興味指数となっており、いずれも個人投資家の興味・関心度の変化を読みとることが出来る。

CoinPostでは3月26日、仮想通貨の価格チャート、ニュース、独自のクリプト指標を1つのアプリに統合した、公式アプリ「CoinPost」をリリースしている。

関連:米雇用統計は過去最悪規模の-71.3万人、「仮想通貨・ブロックチェーン求人指数」は続伸

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。
12:30
コインチェック LSK保有者向け「KLY」エアドロップ対応方針発表
コインチェックは、LiskブロックチェーンのイーサリアムL2への移行に伴い、新谷発足するKlayrのネイティブトークンKLYのエアドロップへの対応計画を発表。スナップショットは2024年5月21日に予定される。
12:25
CPI発表迫り方向感を欠くビットコイン、イーサリアムETF承認は悲観的な見通し強まる
CPI(米消費者物価指数)発表を本日21時30分に控える中、暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインの方向感に欠ける展開で狭いレンジで上下している。
12:00
香港のビットコイン・イーサリアム現物ETFから最大の資金流出
香港の仮想通貨ビットコイン・イーサリアム現物ETFは4月の立ち上げ以来最大の1日当たり純流出を記録した。米国のBTC現物ETFは流入に転じている。
11:30
SBI VCトレード、口座保有者にHashHubのWeb3レポートを無料提供へ
SBI VCトレードは、暗号資産(仮想通貨)取引のサポート強化として、口座保有者に「HashHub Research」の一部を無料で提供開始。市場動向、プロジェクトの技術的背景などを把握するのに最適。
10:45
グーグル、新AI検索機能の一般提供発表
AIのGeminiで検索体験をさらに向上させるため、グーグルが新機能「AI Overviews」の一般提供を発表。同社のプロダクトにもAIを活用するとし、他にも様々な発表を行なった。
10:05
仮想通貨投資信託提供のCoinShares、1Qで利益総額が前年比11倍に 
仮想通貨投資企業CoinSharesは2024年第1四半期の決算を報告。利益総額は前年比11倍以上増加した。3月にはヴァルキリーのETF事業を買収している。
08:45
Polymarket、ヴィタリックなどから70億円調達
仮想通貨利用のポリマーケットは、2024年にプラットフォーム上で約2億200万ドル相当の予測取引が行われたと報告。特に米国の選挙の結果に125億ドル以上が賭けられており、現在のところドナルド・トランプ氏が49%の確率でジョー・バイデンの44%をリードしている。
08:15
Re、アバランチ上で再保険ファンド提供
仮想通貨アバランチのブロックチェーン上で、RWAである再保険のトークン化ファンドをReがローンチ。再保険業界の透明性を向上させ、オンチェーン決済を促進していく。
07:35
オルカンベンチマーク指数提供のMSCI、マイクロストラテジーなどを追加
MSCIの定期見直しは、投資家にとって重要な指標であり、各企業の市場での位置づけや影響力を反映するものだ。今回の見直しニュースを受け、マイクロストラテジーの株価は前日比で4.15%上昇した。
06:25
ソラナ基盤のDrift、エアドロップとコインベース上場予定
仮想通貨DRIFTトークンは、エアドロップの形でリリースされる。日本時間5月16日21時より取得可能となる。エアドロップ分のトークンは合計120,000,000 DRIFTで、総発行数の12%を占める。
05:50
米ウィスコンシン州投資委員会、ビットコイン現物ETFに255億円投資
米ウィスコンシン州投資委員会がスポットビットコインETFに1億6300万ドルを投資したことを報告。ブラックロックのIBITとGBTCを大量保有し、他の仮想通貨関連企業にも投資していた。
05/14 火曜日
18:00
オントロジー DIDソリューション普及のため、15億円規模の基金を設立
分散型ID(DID)とデータ共有を可能にする高速で低コストのブロックチェーンプラットフォーム、オントロジーは1,000万ドル規模の「Ontology DID FUND」を設立。プロジェクト提案は専用フォームから迅速に申請可能。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア