はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

新興NFT市場「Blur」の週間取引高がOpenSeaを上回った背景は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Blurが過去1週間に急拡大

急成長中のNFT(非代替性トークン)マーケットプレイスBlurについて、過去1週間の取引高で業界最大手のOpenSeaを上回ったことがわかった。

DappRadarのデータによると、Blurの取引量は過去1週間で361%増加しており、5億4,800万ドル(738億円)となった。一方、OpenSeaの取引量は過去1週間で12%増加したが、1億ドルに留まっている。

いずれも暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)ブロックチェーン上で発生しており、過去24時間で見ればネットワーク上のガス代使用量の点でトップ2(1位Blur、2位OpenSea)となっている。

Blurは、手数料ゼロと高速アグリゲーション(集約)モデルを採用。OpenSea、X2Y2、LooksRareなど他のNFTマーケットプレイスで販売されているNFTをまとめて取引できる利便性、トレーディングに特化したUI/UXで急速にトレーダーを獲得している。

2月14日には独自トークンBLURのエアドロップ(無料配布)を実施。加えて、同日からの約1か月を「シーズン2」と題し、入札と出品行為などでユーザーが受け取る「ロイヤリティポイント」を2倍にするキャンペーンをスタートしていた。

関連:急成長中のNFT市場Blur、日次取引高でOpenSea追い抜く

人気NFTコレクションが取引される

シーズン2について詳細な仕組みに関する公式発表はまだされていないが、ロイヤリティポイントについてはBLUR報酬率に影響を及ぼす「運気」に影響すると説明されている。

22年12月に発表されたエアドロップ企画の概要によると、ロイヤリティポイントの獲得数はアクションによって異なるが、特にトップコレクションについて「フロアに近い価格帯のアイテム」に「フロアを下回る価格」で入札することで、最も多くの報酬を得られる。さらに、24時間で上位100人の入札者に最大2.5倍のブーストが適用される。

こうした設計を補足するように、BlurにはNFTの一括取引を可能にする独自機能「Bidding Pools(入札プール)」がある。こうしたツールを利用して、ポイントを求めるクジラ(大口投資家)によってNFTトレーディングがより効率的に実行されているようだ。

人気NFTコレクション「Pudgy Penguins」の投資家は、購入した21個のNFTを入札プールに投げ売りし、損失を被りながらもポイントを稼いでいるクジラの行為を指摘した。

また、Blurシーズン2の現在のトップスコアラー「MachiBigBrother」の取引履歴を見ると、BAYCやOtherdeedをどこからか仕入れて大量に売りさばいている。

データサイトCryptoSlamによるとMachiBigBrotherは、「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」の新たなメタバースOthersideの仮想土地「Otherdeed NFT」だけで、過去1週間で計1,277回販売し、432万ドルの売上を挙げている。

出典:Cryptoslam

Blurのトレーダーの影響を受けて、トップコレクションの出来高は過去1週間に軒並み増加。首位のOtherdeed NFTについては、過去1週間で取引回数が343%増加、取引量も321%増加して6500万ドル(88億円)に拡大している。

関連:OpenSeaの牙城を崩せるか? プロトレーダー向けNFT市場「Blur」の戦略とは

シーズン2の概要

Blurは22日、シーズン2の概要を発表した。コミュニティへの配布分として3億強のBLURが用意されている。

トレーダーは、より多くのNFTを出品・入札することで、期間中に獲得したポイントに応じて受け取る「ケアパッケージ」に基づいて報酬の取り分が決まる。

ポイントを最大化する最良の方法は、ロイヤリティスコアを100%に維持すること。Blurでは、ブルーチップ(優良)NFTやアクティブなコレクションを多く出品するほど基本報酬が増加するが、これにロイヤリティスコアを掛けて、ポイントが決定するからだ。

シーズン2では、100%のロイヤリティスコアを維持する方法は一つだけ、ツール上で「ロイヤリティ最大化ボタン」を押し、サードパーティへのNFTリスティングを除外することだ。

こうして、一定以上のポイントを獲得したものだけが、エアドロップ獲得数を100倍にできる「Mythical Care Packages(神話ケアパッケージ)」を獲得できるという。シーズン2の取り決めは、競合であるOpenSeaとのシェア争いにも影響を及ぼすと予想される。

関連:OpenSea、3つの方針転換発表 競合Blurなどの台頭受けて

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/29 月曜日
09:55
中国の大手資産運用会社「チャイナAMC香港」、イーサリアム上MMFの総資産額750億円規模に
中国最大級の資産運用会社チャイナAMCが運用するイーサリアム上トークン化MMFが750億円規模に達している。一方で中国当局はRWA製品について監視強化していると伝えられる。
09/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH年末1万ドル予想やマルチ資産ETFがXRPやSOLに投資拡大など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
今週のビットコインは反落推移、FRB慎重姿勢で利下げ観測後退|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は上昇から一転反落し1650万円台で推移。クジラのETH売却や利下げ観測後退が影響。CME先物の窓埋め後も失速し、9月安値に接近。米政府閉鎖リスクがBTCに与える影響をビットバンクのアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨|金持ち父さん著者のBTC・ETH保有に高い関心
今週は、金持ち父さん貧乏父さん著者のロバート・キヨサキ氏の仮想通貨ビットコイン・イーサリアム保有、アーサー・ヘイズ氏の市場展望、バイナンス共同創設者CZ氏の対談に関する記事が最も関心を集めた。
09/27 土曜日
13:35
米サイバーホーネット、S&P500指数とXRP・SOL・ETH連動のETF承認を申請
米投資運用会社サイバーホーネットが米SECに仮想通貨とS&P500指数を75対25の比率で組み合わせた3つのETFを申請したことが明らかになった。
13:30
メタマスクトークンの可能性は?注目理由やリスクをわかりやすく解説
メタマスクのエアドロップは? メタマスク(MetaMask)の独自トークン(仮称:MASK)について、開発会社Consensysのジョセフ・ルービンCEOがインタビューで「予想…
11:35
日本、アジア太平洋地域でXRP市場の成長率トップに チェイナリシス報告
チェイナリシスの調査によると日本の仮想通貨市場がアジア太平洋地域において成長率で首位になった。規制整備が背景にあるとみられる。また、XRPが人気の銘柄だった。
11:15
デジタル証券がSBIや三菱UFJなどから3億円調達、累計12億円に
デジタル証券株式会社は新たなラウンドで3億円の資金調達を完了したと発表した。SBIベンチャーズ、三菱商事、三菱UFJキャピタルが出資し、累計調達額は12億円となった。
09:45
ビットコイン・トレジャリー企業のPIPE後、株価大幅下落の傾向 CryptoQuant分析
仮想通貨ビットコインを蓄積する企業がPIPE投資による資金調達を行った後、株価が大幅下落する傾向がある。CryptoQuantの分析した実態と今後の予想を解説する。
09:20
ブロックチェーンゲーム「キャプテン翼RIVALS Polygon/Oasys」、11月28日にサービス終了
「キャプテン翼RIVALS」の運営チームが2025年11月28日でのサービス終了を発表。長期運営を目指もゲームエコシステムの継続が困難になったと説明。
07:50
取引所クラーケン、200億ドル評価で資金調達検討 IPO前の準備か
ブルームバーグが仮想通貨取引所クラーケンが企業価値200億ドルで新規資金調達の協議を進めていると報じた。来年のIPOに向けた準備の一環となる。
07:46
エリック・トランプ「ステーブルコインは米ドル覇権の維持に役立つ」
ドナルド・トランプ米大統領の次男エリック・トランプ氏は、ステーブルコインが米ドル覇権の維持に役立つと強調。ステーブルコインの普及で、米国に兆単位のドルが還流するだろうとの見方を示している。
07:10
SWIFT、イーサリアムL2「Linea」でメッセージングシステムの移行実験か=報道
国際銀行間決済ネットワークSWIFTがイーサリアムレイヤー2のリネアでメッセージングシステムのオンチェーン移行実験を行うとザ・ビッグ・ホエールが報じた。
06:25
ソフトバンクとアーク、テザーの200億ドル資金調達に参加検討か
ブルームバーグがソフトバンクグループとアークがステーブルコイン発行大手テザーの200億ドル資金調達への参加を検討していると報じた。企業価値5000億ドルでの調達となる。
06:05
米規制当局、仮想通貨購入発表前の異常な株取引を調査=WSJ報道
米規制当局SECとFINRAが上場企業の仮想通貨購入発表前の異常な株取引パターンを調査していると報じられた。内部取引疑惑を調べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧