はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

2014年に破綻したマウントゴックス、債権者への現金弁済まもなく開始へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

 

年内に返済開始が目標

2014年に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所、マウントゴックス(Mt Gox)は間もなく債権者への返済を開始する見込みだ。22日より、そうした内容の電子メールを債権者に送り始めた。

再生管財人は「2023年内に現金で返済を開始できるよう努力していると述べた。しかし、債権者数の多さを考慮すると、返済は2024年まで続く可能性が高いとしている。

また、一人一人の債権者への具体的な返済時期は未定となっており、事前に通知することはできないが、債権者はマウントゴックスの弁済資金請求システムで返済状況を確認できると説明した。

マウントゴックスの再生管財人は9月、東京地方裁判所の承認のもと弁済期限を当初の予定よりも1年延長している。2024年10月までとした格好だ。

延期の背景としては、債権者情報の確認や関連する銀行・業者との調整が難航していることを挙げていた。この際には、情報が確認できている債権者については早めに弁済できる可能性もあるとしていた。

関連マウントゴックス弁済期限、2024年10月末まで1年延長

マウントゴックスとは

2010年から2014年にかけて運営された東京を拠点とするビットコイン取引所。かつて、ビットコイン取引量の70%以上を占めていたが、ハッキング被害により2014年に閉鎖。その後の調査で、延べビットコイン85万BTCが不正流出したことが判明。以降、取引所がハッキングされたり、誤送信などで仮想通貨を失うことを「GOXする(ゴックスする)」と呼ぶ慣習が生まれた。

▶️仮想通貨用語集

再生管財人は、債権者に宛てた別の文書で、23年11月17日に弁済資金として信託財産から約70億円(4,690万ドル)の償還を受け取ったとも述べている。これにより、信託財産が保有する残高は約88億円となった。

10年越しの容疑者起訴

マウントゴックスが破綻し、東京地裁に民事再生法の適用を申請したのは2014年2月のことであり、弁済までに約10年間を要した。

今年6月にはマウントゴックスをハッキングした容疑者も特定・起訴された。

米司法省がロシア人2人を起訴した。この2人はビットコインを盗んだことに加えて、資金洗浄の罪にも問われている。さらに、サイバー犯罪者が犯罪収益を転送、洗浄、保管する不正な取引所を運営していた容疑もかけられているところだ。

関連米司法省、マウントゴックス事件の容疑者を特定・起訴

売り圧について

資金を取り戻した債権者の一部がビットコイン(BTC)を売却することで、相応の売り圧力は発生し得ると指摘する声も少なくない。

一方で、最大債権者であるMt Gox Investment Fund(MGIF)は23年3月、弁済資金として受け取る予定のビットコイン(BTC)をすぐに売却しない意向を示している。

関連マウントゴックス最大債権者、弁済予定のビットコイン「売却しない」意向=報道

再生管財人は2019年、マウントゴックスはビットコインを14万1,686BTC(現レートで7,910億円相当)、ビットコインキャッシュ(BCH)を14万2,846BCH(同48 億円相当)保有していると報告していた。

なお、ビットコインの日間取引高を考慮すると、弁済に伴う新たな売り圧は、比較的速やかに市場に吸収されるとみる向きもある。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧