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「Cosmos Hub」をフォークへ コスモス開発企業AiB、ガバナンスチェーンのローンチを計画

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Cosmos Hubをフォークへ

暗号資産(仮想通貨)コスモス(ATOM)の開発企業All in Bits(AiB)は日本時間27日の23時、ガバナンス利用に特化したブロックチェーン「GovGen」のローンチを計画している。

GovGenは「AtomOne」という新しいブロックチェーンを設計するために構築する。AtomOneは、コスモス本体のブロックチェーン「Cosmos Hub」のフォークである。

フォークとは

ブロックチェーンの分岐の意味で使われることが多いが、コードをコピーして別のプロジェクトを開始することも指す。

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Cosmos HubをフォークさせてAtomOneをこれから立ち上げることの背景にあるのは、現在のコスモスとの方向性の違い。AiBの共同創設者Jae Kwon氏は過去数年間、コスモスのコミュニティと意見が合わない状態が続いているという。

GovGenでは、ガバナンスに使うトークン「GOVGEN」を発行して配布するが、その配布の対象となるのは、コスモスの提案「848」で反対票を投じた中から選出されるメンバー。848はATOMトークンのインフレ率を10%に引き下げる提案である。

この提案は昨年11月に投票によって承認されていたが、賛成41.1%、反対38.5%という僅差で可決された。この時に反対票を投じたメンバーから選出された人々がAtomOneの創設メンバーになるという。

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なお、GOVGENはガバナンスにのみ使用されるため、送信や取引を行うことはできない。

AtomOneの目的

AtomOneを創設する目的は、Cosmos Hub創設時のビジョンを維持すること。コスモスと対立しようとしているわけではないと明言しており、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)のブロックチェーンであるAtomOneを新たに立ち上げて、これから設計を議論し、コスモスのエコシステムをサポートしようとしている。

AiBは提案848の投票結果から、コスモスコミュニティの少数派の多くが「Cosmos Hubはミッション、トークン設計、セキュリティなどの中心的な内容に関する意見の相違に弱くなっている」と考えていることがわかると主張。

その上で、848の提案が承認されたことで、「ATOMのステーキングによってエコシステムの安全を維持する」という初期の設計から大きくずれたと指摘した。そして、ATOMは通貨としての側面が強くなったと述べている。

AiBは、今後はCosmos Hubの安全性を維持するための架け橋となり、将来的な開発を誘導するために技術面でもサポートしていきたいとした。

848が承認された際は、「インフレで資金が減ることにより、バリデーターコミュニティから多様性が減り、より一部に集中する可能性がある」といった反対意見も上がっていた。

Kwon氏は「The Block」に対し、GovGenの目的は「ガバナンスに基づいてブロックチェーンをフォークするために公開討論の場を与えること」だと説明している。

AtomOneは、設計が固まり次第ローンチされる予定だ。

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