はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ブラックロック、ビットコインETFの一部懸念をめぐりコインベースに契約修正を要求

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの迅速な引き出しへ

大手資産運用会社ブラックロックは、ビットコイン現物ETF「IBIT」に関して、カストディを担当しているコインベースとの契約内容を修正することを求めた。

これは、一部投資家がコインベースのオンチェーン決済において、透明性に欠ける慣行を行っているのではないかという懸念を抱いていることに起因する。

コインベースがETF発行者のために現物ビットコインではなく、ビットコインの借用証明書(IOU)を購入している可能性が示唆されており、ビットコイン(BTC)の市場価格に影響を与えているのではないかという批判を受けたものだ。

この点についてブラックロックは、次の対応を求めた。

必要な最小残高が口座にあることを確認した後、コインベースのカストディは、クライアントまたはその代理人からの指示を受け取ってから12時間以内に、保管口座からパブリックブロックチェーンアドレスへとビットコインの引き出しを処理すること。

今回の動きは、IBITへの投資家に、ビットコインの保有資産が適切に管理されており、顧客が出金したい時には過度の遅延がないことを示すのが目的とみられる。IBITをめぐる市場の懸念に対処するものだ。

暗号資産(仮想通貨)アナリストのタイラー・ダーデン氏は先日、コインベースはブラックロックのために、現物ビットコインではなく「ビットコインの借用証明書(IOU)を購入している」と主張していた。

ダーデン氏は、取引がオフチェーンで行われることで記録が残らず、ブラックロックがコインベースからビットコインを借りて空売りするなど相場操縦が可能になるとも述べていた。

ただし、商業訴訟を専門とするジョー・カルラサーレ弁護士は、ダーデン氏が唱えるような計画の実現可能性は「きわめて低い」と意見している。ETFの仕組み上、コインベース、ブラックロック、監査人、二つの会計事務所、少なくとも四つの法律事務所の関与が必要になると指摘する格好だ。

関連コインベースCEO、ブラックロックへのビットコインIOU発行疑惑を全面否定

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

コインベースCEOの反論

コインベースのブライアン・アームストロングCEOもダーデン氏の主張を真っ向から否定した。「コインベースが処理するETFの発行およびバーンは、最終的にオンチェーンで決済される」と述べた。

その上でアームストロング氏は、コインベースは機関投資家と秘密保持契約を結んでいるため、彼らのETFウォレットアドレスを公開することは控えている。彼らに代わりアドレスを公開する立場にもないとする形だ。

また、Deloitteによる毎年の監査を受けて適切に運営していることも強調した。

関連ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、3週間ぶりの純流入

過去3か月でビットコインETFに新たな流入がある一方で、ビットコイン価格が停滞していることも、今回の噂が広まった背景にある。コインベースがETF分のビットコインについて実際に現物を購入せずに、ビットコイン価格を抑制しているのではないかとの憶測を呼んだ形だ。

ブルームバーグのシニアETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏も、こうした噂を否定して、次のように見解を述べた。

人々がETFをスケープゴートにしたい理由は理解できる。なぜなら、ネイティブHODLer(ビットコインの長期保有者)がビットコインを売っている可能性は考えにくいからだ。しかし、実際には彼らは売り手なのだ。

ETFとブラックロックは、ビットコインの価格を何度も奈落の底から救ってきた。

関連利下げサイクル突入でビットコインETFへの資金流入に注視したい|bitbankアナリスト寄稿

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧