はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

利下げサイクル突入でビットコインETFへの資金流入に注視したい|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

9/14(土)〜9/20(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週、9/14(土)〜9/20(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は確りとした推移となり、20日午後1時時点で、910万円周辺で推移している。

米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中、今週のBTC円は835万円から売り優勢で取引を開始し、一時は810万円近辺まで水準を下げた。

しかし、これによりドル建てBTC価格が節目の5.8万ドルを割ると下げ渋りに転じ、FOMCでの利下げ期待が後押しとなったからか翌17日の海外時間からは徐々に買い戻され、米時間にはショートカバーを伴って870万円まで水準を戻した。

その後は850万円周辺で相場は方向感を失うも、FOMCを通過すると上伸し900万円にワンタッチ。広範な金融市場でリスク選好度が改善する中、19日には一時910万円まで上昇した。

これによりドル建てBTC価格は200日移動平均線(ma)にタッチし、相場は失速するも、20日の日銀政策決定会合で金利の据え置きが発表されると、再び910万円を試す展開となっている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

18日に終了したFOMCでは、50bpの利下げが決定された。大幅な利下げは市場の景気後退懸念を再燃させる可能性があると危惧していたが、経済見通しではGDP成長率の見通し中央値は6月からほぼ変わらず、パウエルFRB議長も「景気後退の兆候は見られない」と市場を安心させた。

また、パウエル議長は今回のような大幅利下げが今後も続くとは限らないと市場の今後の大幅利下げ期待に釘を刺したが、経済見通しでは今年は残り50bpの利下げ、来年は100bpの利下げの可能性が示され、金融政策が利下げサイクルに突入したことが示唆された。

【第2図:FOMCのGDPと政策金利見通し】
出所:FREDより作成

20日の日銀政策決定会合では、金利の据え置きが決定され、特段のタカ派的なサプライズを今のところ回避できている。ドル円相場は弱含む展開となっているが、7月末の利上げ後のような急落は起きておらず、円キャリー巻き戻しに伴うリスクオフムードの台頭も確認されない。

こうしたマクロ的な不安材料が解消していく中、BTCドルは200日線(約63,957ドル)を試す展開となっている。また、65,000ドル周辺は200日線の下で形成したダブルボトムのネックラインともなっており、64,000ドル〜65,000ドルエリアの上抜けに成功すれば、下降チャネル上限の上抜けも視野に入る。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

来週前半は目星い経済指標に乏しいが、FRBの利下げを受けて現物ビットコインETFへの資金流入が復調し始めるか注視しておきたい。

週後半には、第二・四半期の米GDP成長率などの一連の四半期データや、8月の米個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控えており、景気の底堅さとインフレの継続鈍化が確認されれば、BTC相場には一層追い風となろう。

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:米CPI・FOMC影響でビットコイン相場が820万円に推移|bitbankアナリスト寄稿

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。
06:45
米裁判所、SECとリップルの和解案を「手続き上不適切」として却下 再申請へ
米連邦地裁がSECとリップルの和解申請を「手続き上不適切」として却下。民事訴訟規則違反が原因で、両者は適切な手続きでの再申請を迫られる状況に。
06:25
イーロン・マスクの『Kekius Maximus』切り替えでミームコインが2倍以上急騰
イーロン・マスク氏がツイッターのプロフィール画像とユーザー名をミームトークン「Kekius Maximus」に変更し、関連トークンが2倍以上急騰。昨年の900%上昇・急落事例に続くマスク氏のSNS活動による仮想通貨市場への影響力を示す展開に。
06:05
サウジ中央銀行、15億円相当のストラテジー株保有でビットコインに間接投資
サウジ中央銀行がセイラーのストラテジー社の株を25656株取得し仮想通貨ビットコインへの間接投資を開始したことが確認された。
05/16 金曜日
17:00
マスクネットワークとは?仮想通貨MASKの買い方・取引所まで徹底解説
Mask NetworkはSNS×Web3をシームレスに接続するSocial-Fiプラットフォーム。本記事では特徴とMASKトークンの買い方を初心者向けに解説します。
13:50
米ステーブルコイン法案、来週末までの成立視野に 次の「起爆剤」との見解も
米上院のステーブルコイン法案「GENIUS法案」で新たな超党派修正案が決定された。消費者保護や倫理規定が強化され、5月19日に討論終結投票が予定されている。
11:58
ビットコイン高値圏推移もアルトコインは上昇一服
仮想通貨ビットコインは104,100ドルと高値圏で推移、アルト市場ではメイプルストーリー(NXPC)はバイナンス対応で一時高騰したほか、XRPは7,300万ドル相当の大口売りとリップル和解手続き却下で下落した。コインベースはサイバー攻撃で最大4億ドルの損失も被害者への返金を約束した。
11:30
ブラックロックの「BUIDL」、初めてDeFiと接続へ アバランチ利用で
ブラックロックの米国債ファンド「BUIDL」がアバランチ上のプロトコル「Euler」に導入された。セキュリタイズは、機関投資家のDeFi参入を促進する一歩になったとしている。
10:55
加速する企業のビットコイン争奪戦、米上場のDDC社が5000BTC取得計画
香港発DDCエンタープライズが5000ビットコイン取得計画を発表。テザーの4812BTC購入、アデンタックスの8000BTC購入のための交渉、ウクライナの国家準備金構想など、企業・国家レベルでビットコイン争奪戦が激化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧