
Wayfinder(PROMPT)は、ブロックチェーン上で自律的に活動するAIエージェント(シェル)を中心に据え、複数チェーンにわたる資産移動やスマートコントラクトのデプロイといった従来は煩雑だった操作を簡素化することを狙っています。
2025年4月10日に迎えたTGE(トークン生成イベント)を機に、大手取引所への上場や複数のパートナーシップが進展しており、SNSを中心に注目を集めています。
さらに、ゲーム領域での活用を念頭に置いたParallel Studiosのノウハウも取り込み、DeFiやNFTとの連携にも積極的です。本記事では、Wayfinder(PROMPT)の基本情報、プロジェクトの特徴と背景、そして考慮すべきリスクを中心に解説していきます。
目次
PROMPTの基本情報

直感的なUI、自然言語での操作感がウリ 出典:Wayfinder Whitepaper
項目 | 内容 |
---|---|
プロジェクト(ティッカー) | PROMPT(PROMPT) |
TGE | 2025年4月10日 |
発行基盤 | Ethereum, Base(マルチチェーン対応) |
時価総額 | $105.12M(市場ランキング #3138) |
24時間出来高 | $621.93M |
最高値/現在価格 | $0.6177(2025年4月13日) /$0.4698 |
総供給量 / 循環供給量 | 総供給量 1B PROMPT / 223.9M PROMPT |
主な取引所 | Coinbase、Uniswap, など |
2. プロジェクトの背景と特徴
本プロジェクトの背景には、人気トレーディングカードゲーム「Parallel TCG」を手がけるParallel Studiosの存在があります。同スタジオは、オンチェーンゲームを念頭に置いたAIエージェントの運用に注力しており、2024年3月には3,500万ドルの資金調達を実施。Wayfinderの開発体制も、この延長線上で強固なものとなっていると考えられています。
2025年4月10日に迎えたTGE(トークン生成イベント)と同時に、大手取引所への上場アナウンスが行われました。既にDeFiプロトコルとの連携も進んでおり、特にCoinbaseのプロトコル責任者でありBase(L2)の創設メンバーでもあるJesse Pollak氏も積極的に関与するなど、ソーシャルメディア上でもコミュニティが活発に盛り上がっています。 関連ツイートはこちら
Wayfinderの特徴

Wayfinderのユースケース、トークン用途
Wayfinderは、AIとクロスチェーンオペレーションを組み合わせた点に強みがあります。比較対象として挙げられるのが、ai16zのElizaOSやDaydreamsといったAIエージェント・フレームワークですが、Daydreamsなどがフレームワークとしての実装面を重視しているのに対し、Wayfinderはネイティブトークン$PROMPTを軸とするガバナンス設計を組み込むことで、コミュニティ形成とエコシステム拡大を狙っているのが最大の特徴です。
具体的には、Wayfinderではセマンティックグラフ構造(スマートコントラクトや取引所、トークンなどをノードとして整理し、それらの意味的な関係性を記述・検索可能にした構造)と、大規模言語モデル(LLM)による自然言語処理を組み合わせることで、AIシェルがブロックチェーン上の情報の意味と関係性を理解。これによりユーザーは「このトークンを最も有利にスワップして」といった自然言語での指示だけで、最適な経路の選定から実際のオンチェーン取引までを自動で完了することが可能になります。
取引特化型AIエージェントMidas
Midas(ミダス)は取引特化型のAIエージェントであり、Wayfinder自身が開発するプロトタイプです。ユーザーの操作を代行し、オンチェーンでの作業をより効率的に実行できるよう設計されています。
Some are using Midas to explore the edge of what's possible in this new paradigm of onchain AI. pic.twitter.com/ibV7RfHWTu
— Wayfinder Foundation (@AIWayfinder) April 8, 2025
例えば、融資プロトコルAaveを活用した資金の貸借や運用の自動化、複数トークンやマーケットシグナルをもとにした市場トレンドの共有、ポートフォリオデータの分析といった機能を担い、複雑なブロックチェーン上の作業を大幅に簡素化します。
Midasは2025年4月時点ですでに数千人がテスト利用しており、Wayfinder Foundationは「非常に前向きで刺激的なフィードバックが寄せられている」と評価しています。
現在は一部ユーザーに限定して提供されており、登録待ちのユーザーには今後順次アクセスが解放される予定です。
2-1. トークン設計
Wayfinderでは、AIエージェント(シェル)の作成やアップグレード、クロスチェーンブリッジなどで必要な手数料を$PROMPTで支払う仕組みを採用しています。
新たな「ウェイファインディング・パス」(AIエージェントが参照するワークフロー)を提案・維持するためのステーキングや、ガバナンス投票への参加など、多面的なユースケースが備わっています。
こうした設計によって、コミュニティ主導型のプロジェクト成長とAIエコシステムの拡大を両立させようとしています。
プラットフォーム自体は2024年5月頃にオペレーションを開始し、試験利用参加者は専用トークンのステーキングを行いながら、プラットフォーム上で様々なタスクをこなしてきました。これらのタスク達成によって、後のエアドロップ時に加算されるポイントを獲得。

出典:Wayfinder Whitepaper
また、合計5,000,000 PROMPTをKaito AIとのソーシャルミッションで配布した事例をはじめ、合計41%のトークンをコミュニティに配分しており、初期段階から大規模なユーザー参加型施策を展開している点も注目に値します。
3. 関連ツールと取引市場
PROMPTはマルチチェーン対応を想定していますが、多くのケースではEthereumやBaseをはじめとするEVM互換チェーンでの取引・利用が想定されています。トークンスワップやステーキングを行う際、ガス代には対応チェーンのネイティブ通貨(ETHなど)が必要になる場合が多いです。
- ウォレット:MetaMask(EVM系), Coinbase Wallet など
- 主なDEX:Uniswap などのEVM系DEX
- 取引所:Coinbase
コントラクトアドレスは必ず公式サイトや、認知度の高いトラッキングサイト(CoinMarketCap等)で確認してください。偽トークンの可能性に注意が必要です。
3-1. PROMPTの購入方法
現在、PROMPTトークンは日本国内の暗号資産(仮想通貨)取引所では取り扱われていないため、海外取引所や分散型取引所(DEX)を利用する必要があります。DEXならウォレットを接続して即座に取引を開始できるケースが多いです。しかし、リスクも踏まえて、適切な資金を割り当てましょう:
※DEX利用時の注意事項
・日本の金融庁の管轄外であり、トラブル時の保護対象外
・ウォレットの秘密鍵管理やセキュリティ対策が必須
・自己責任での取引となるため、リスクを理解した上での参加を推奨
- 国内取引所でETH等を購入し、自身のウォレット(MetaMask等)へ送金
- 対応しているDEX(Uniswap など)にアクセスし、PROMPTとスワップ
- コントラクトアドレスを公式情報で必ず確認
初めてDEXを利用する方は、ガス代やスリッページ設定に注意が必要です。詳細は「【別記事】、Uniswapの使い方」でご確認ください。
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4. 今後の展望・リスク
Wayfinder全体としては、AI技術を取り込みながら「クロスチェーン運用の簡易化」を目指しており、PROMPTはその中核トークンとして機能します。AIエージェント(シェル)の稼働報酬や、コミュニティガバナンスでの投票権など、多面的なユースケースを担っています。
市場からの注目度も高く、DeFiプロトコルとの連携やNFT・ゲーム領域への展開など、エコシステムの拡大が期待される状況です。また、AIエージェントを活用するWeb3プロジェクトにはVirtuals Protocol(時価総額3.6億ドル)、ElizaOS(同1.5億ドル)などがあり、比較材料となります。しかし、どちらも過去最高値から90%ほど下落*しており、非常にボラティリティが高い点は理解しておく必要があります。*25年4月時点
分野 | ポイント |
---|---|
今後の展望 | • AIシェルの機能拡充とユーザビリティ向上 • マルチチェーン連携強化(DeFi・NFT・GameFi等への展開) • ガバナンス: Wayfinder Foundationによるコミュニティ主導の開発 |
主要リスク | • 価格変動リスク:新興トークンほどボラティリティが高い • クロスチェーン特有の技術リスク:ブリッジ脆弱性やハッキング • 規制リスク:国際的・国内的な暗号資産規制の動向 • 開発進捗不透明性:ロードマップや監査体制、バグ対応の迅速性 |
PROMPTはAI×ブロックチェーンという先進領域を切り開くユーティリティ兼ガバナンストークンとして注目を浴びていますが、価格変動や技術的リスク、規制リスクも考慮の上、慎重な判断とリスク管理が欠かせません。
Wayfinder(PROMPT)利用や投資の注意点まとめ
- 資金管理:投機性の高いトークンへの投資は、必ず余剰資金で行う。
- 公式情報の確認:公式サイトやDiscord、Telegramなどでアップデートを随時チェック。
- 偽トークン詐欺:コントラクトアドレスを必ず公式ルートで再チェックし、詐欺に注意する。
- クロスチェーンリスク:ブリッジハッキングや接続ミスによる資金ロスにも要注意。
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※DEX利用時の注意事項
・日本の金融庁の管轄外であり、トラブル時の保護対象外
・ウォレットの秘密鍵管理やセキュリティ対策が必須
・自己責任での取引となるため、リスクを理解した上での参加を推奨
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