
*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(6/4 AM8時)
仮想通貨ビットコイン(BTC)は5月末に一時的な下落を見せたものの、足元では価格を回復しつつある。米雇用統計の発表を控えて投資家心理はやや慎重ではあるが、半導体大手エヌビディアが証券会社から強気の評価を受けて上昇したことを受け、半導体関連銘柄に広く買いが入った。半導体事業の堅調は、一部で資金難が懸念されていたマイナーの経営状況を改善させる可能性があり、結果としてビットコイン市場の下支えにつながることが期待される。
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6月3〜6月4日相場状況
オプション市場に目を向けると、上昇傾向にあったプット・コールレシオ(PCR)はやや低下に転じ、投資家の弱気姿勢に一定の歯止めがかかっている様子が見られる(下画像黄矢印)。特にデリビットは現渡市場であるためマイナー勢の参加が多いとみられており、相場への一定の安定効果があると考えられる。

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の建玉状況を確認すると、4月中旬ごろまで減少傾向にあった未決済建玉(OI)は足元で再び増加基調に入っている(下画像赤矢印)。CMEは主に機関投資家が取引に参加している市場であり、この動きは期間投資家層による買い戻しが進んでいることを示唆している。

現状分析(6/4日 AM8時)
米国経済は、関税政策をはじめとした不透明要因が残るものの、各種経済指標においては底堅さを維持している。これにより、市場で高まっていた米経済悪化への懸念はやや後退している。この安定的なマクロ経済環境は、ビットコインの価格下支え要因として機能しているとみられる。
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