はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

DeFi Development Corpの最高執行責任者、ソラナトレジャリー企業戦略を解説|SuperTokyo 2025

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

事業モデル

8月24日、Superteam Japan主催の国内最大級のソラナのカンファレンス「SuperTokyo 2025」が渋谷で開催された。

NASDAQ上場企業DeFi Development Corp(DFDV)のCOO兼CIOパーカー・ホワイト氏が登壇し、株式会社Kudasaiの脇田洋平氏との対談で同社のソラナトレジャリー戦略と日本市場への展開について説明した。

DeFi Development Corpは、ビットコインを大量保有するストラテジー(旧:マイクロストラテジー)の戦略をソラナで実施する初の上場企業である。ホワイト氏によると、同社は今年4月からソラナの蓄積を開始し、複数の資本調達手段を通じて保有量を増やしている。

同社の特徴は、単にソラナを保有するだけでなく、独自のバリデーター運営を通じて積極的な運用を行っている点にある。「自社のバリデーターにステーキングすることで、第三者への手数料支払いが不要になる」とホワイト氏は説明した。さらに、規制された公開企業としての信頼性により、第三者からの委任ステークも獲得している。

運用実績

現在、DFDVは1株当たり0.0675 SOLを保有しており、過去3ヶ月間で希薄化を考慮した後でも1株当たりのソラナ保有量を約60%成長させた。株価は金曜日の終値で20.20ドル前後となり、NAV(純資産価値)約14ドルに対してプレミアムで取引されている。

ホワイト氏は、このプレミアムについて「テクノロジー企業は簿価ではなく成長率や収益の倍数で評価される」と説明。同社が資本市場を活用せずに約10%の有機的利回りを生成できることが、一般的に受動的な性質を持つETF(上場投資信託)との差別化要因になると述べた。

バリデーター事業

DFDVは、Bonk、With、All Domainsなど複数のプロジェクトとバリデーター運営でパートナーシップを締結している。これらの活動から得られる収益はソラナ建てで計上され、トレジャリーの拡大に貢献している。

また、同社株式は証券取引所だけでなく、Xdocsを通じてオンチェーンでも取引可能となっている。ホワイト氏は「伝統的な投資家がまずDFDV株を購入し、その後徐々にオンチェーンへ移行していく」という段階的な導入プロセスを想定している。

日本市場への展開

対談の中で脇田氏は、日本の暗号資産税制についても言及した。現在、日本では実現利益に対して最大55%の税率が適用されるが、20%への引き下げが検討されている。金商法などへの税制改正が実現すれば、ETFなどの金融商品の導入も期待される。

一方で、脇田氏は分散化を重視する暗号資産コミュニティと、中央集権的な要素を持つトレジャリー企業との関係について問題提起した。これに対しホワイト氏は「我々は多くの人にとってソラナへの最初の入り口となる踏み石」と位置づけ、最終的にはユーザーが独自にソラナを保有・運用することを期待していると回答した。

今後の計画

セキュリティについて、ホワイト氏はCEOのジョセフ氏が2013年にカナダ初のビットコイン取引所CEOを務めた経験を持つことを明かし、チーム全体がベテランで構成されていることを強調した。マルチシグネチャーの使用や保管場所の分散化など、複数の予防措置を講じている。

今後の展開として、同社は「トレジャリーアクセラレータープログラム」を通じて他国でもDFDVビークルの展開を計画している。また、普通株式に加えて優先株式や固定収入商品など、多様な資本商品の提供を検討しており、異なるリスク選好を持つ投資家のニーズに対応する方針である。

関連:ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説

関連:ソラナ(SOL)のおすすめ取引所|将来性・買い方・リスクも総まとめ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧