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SBI金融経済研究所、ステーブルコインの「3つの摩擦」を分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

銀行預金と共通の課題を指摘

SBI金融経済研究所は25日、ステーブルコインとトークン化預金、ホールセールCBDCを決済システムの観点から分析したレポートを公開した。執筆は同研究所研究主幹の副島豊氏が担当している。

レポートでは、Japan FinTech Week期間(2月下旬〜3月上旬)に表明された円建てステーブルコインの新展開やAIエージェントによる利用、日本銀行による当座預金のトークン化への言及などを背景として挙げている。

また、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)が同月公表した新決済システムの構想報告書も、ステーブルコイン発行体との連携やトークン化預金の相互運用に向けた共通基盤の必要性を示しているとして取り上げている。

関連: 全銀ネット、新決済システム構想を公表 ステーブルコイン・トークン化預金との連携も視野に

受容性・償還・台帳非互換に課題

レポートの中核となるのは、ステーブルコインが構造的に抱える「3つの摩擦」の整理だ。発行体が異なるマネーには互換性がないという銀行預金と共通の原理がステーブルコインにも当てはまると指摘し、「受容性の摩擦」「償還の摩擦」「台帳非互換の摩擦」の3類型に分類した。

受容性の摩擦は、受け手が同一チェーンにアカウントを持たなければトークンの転々流通が成立しないという問題だ。

償還の摩擦は、発行体が異なれば同一銘柄でもバックアセットの管理主体が別となり、他社発行分での代替償還ができないことを指す。

台帳非互換の摩擦は、同一発行体であっても異なるチェーン間でトークンを移動できない問題で、あるチェーンで焼却し別のチェーンで同量を発行するCCTP(Cross-Chain Transfer Protocol)のような解決策も存在するが、接続するチェーンが増えるほど非効率性が増すとレポートは分析している。

歴史的な類比と「デュアルシステム化」

レポートはこれらの摩擦が新しい問題ではないと強調する。明治初期に中央銀行が設立される以前、日本の国立銀行は互いに預金を持ち合う「内為コルレスバンキング」によって資金決済を行っており、類似の非互換性問題が生じていたと説明。

その後、二階層型マネーシステムの確立と決済の高度化によって解決に至ったという歴史的経緯を、ステーブルコインの今後を考える参考として提示している。

こうした観点から、伝統的金融システムとブロックチェーンベースの新世界が並存する「デュアルシステム化」という概念を提示。

両世界の結節点としてトークン化預金やホールセールCBDC(トークン化中央銀行当座預金)が重要な役割を担うとし、後編では各摩擦へのソリューションや、新しいマネーが加わった金融システムの将来像が論じられる予定だ。

関連: ステーブルコインとは?仕組みやリスク・将来性を徹底解説

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