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イランがビットコイン決済の海上保険プラットフォーム「Hormuz Safe」を立ち上げ=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ホルムズ海峡通過船舶を対象に経済省が後援
  • 欧米制裁リスクで国際承認は不透明

ペルシャ湾の航行船舶を対象に始動した。

クリプト・ブリーフィング(Crypto Briefing)は17日、イランがペルシャ湾およびホルムズ海峡を通過する船舶向けのデジタル海上保険プラットフォーム「ホルムズ・セーフ(Hormuz Safe)」を正式に立ち上げたと報じた。

同プラットフォームはイラン経済省が後援する国家主導の取り組みで、保険料の決済にビットコイン(BTC)をはじめとした仮想通貨を採用している。

関連記事:米財務省、780億円規模のイラン関連仮想通貨を押収 先週は550億円のUSDT凍結も

米財務省のベッセント長官は4月29日、経済制裁作戦を通じて約5億ドルのイラン関連仮想通貨を押収したと明らかにした。イランによる仮想通貨を用いた制裁回避工作に対し、テザー社と連携した550億円規模のUSDT凍結など米政府は対抗措置を強化している。

世界の石油供給量の約2割が通過するホルムズ海峡は、世界屈指の重要航路だ。同海峡を行き交うタンカーや貨物船は海上保険への加入が不可欠だが、従来の保険はSWIFTを通じた欧米金融機関が引き受けてきた。

制裁によってこうした仕組みから締め出されてきたイランにとって、ホルムズ・セーフはドル基軸の金融インフラを迂回するための戦略的手段となる。

プラットフォームの特徴は、ブロックチェーンによる即時決済とデジタル署名による保険証書の発行だ。SWIFTネットワークや欧米の仲介機関を必要とせず、独立した保険インフラとして機能する設計となっている。

イラン政府内の推進派は、ペルシャ湾の海上保険市場で一定のシェアを獲得できれば、100億ドル超の収益が見込めると試算している。

一方、最大の課題は国際的な信認の欠如だ。イラン国家機関が発行した保険証書が、欧米寄りの港で有効と認められるかは不透明で、同プラットフォームを利用した船主や港湾当局は米国の二次制裁のリスクにさらされる可能性がある。

当面の利用者は、イラン籍船やすでに制裁グレーゾーンで操業する事業者に限定される見通しだ。

イランはこれまでも仮想通貨を活用した制裁回避を試みてきた。ビットコインマイニングを国家収入源として公認した歴史を持つ同国が、今回はペルシャ湾という地政学的要衝を「仮想通貨ビジネス」として活用しようとしている。米国との外交交渉が続く中、同プラットフォームの行方は国際的な注目を集めている。

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