- カトリック指導者82人が米上院指導者へ書簡を送付
- BRCA条項が人身売買の監視強化を妨げると主張
カトリック団体が反対
全米のカトリック教指導者82人が24日、米上院多数党院内総務ジョン・スーン氏と上院民主党院内総務チャック・シューマー氏宛てに書簡を送付し、仮想通貨市場構造法「クラリティー法案」の特定条項が人身売買の資金調達を容易にする恐れがあると警告した。ザ・ブロックなどが報じた。
書簡を取りまとめたのは信仰系全国ネットワーク「人身売買撲滅同盟」で、フィラデルフィアのセント・ジョセフ修道女会、聖祝福の聖マリア修道女会、セント・アグネス修道女会の指導者らが署名した。書簡はパンチボウル・ニュースが最初に報じた。
教会指導者らは「カトリック教会は長年、経済システムと市場は究極的に人間の尊厳、特に貧しく弱い立場の人々に奉仕すべきと教えてきた」としている。「革新は人間の尊厳や公的説明責任を犠牲にしてはならない」とも訴えた。
問題視されるBRCA条項の内容
書簡が問題視するのはクラリティー法第604条、通称ブロックチェーン規制確実性法(BRCA)だ。BRCAとは、非保管型仮想通貨ソフトウェアの開発者を資金移転業者の定義から除外し、法的責任を免除するセーフハーバー条項を指す。
カトリック指導者らは、この条項が「人身売買、組織犯罪、児童搾取、制裁回避などに関連する不正な金融活動の監視を困難にする可能性がある」と主張している。この1年間、トランプ政権の司法省はオンチェーン取引のプライバシーを確保するソフトウェアを開発した複数の仮想通貨開発者を投獄してきた経緯がある。
一方、仮想通貨業界はBRCAを「レッドライン」と位置づけており、この条項が削除された場合は法案を支持しないと主張している。分散型ツールの支持者は、オンチェーン取引はデフォルトで透明であり、銀行口座や現金と同等のプライバシーを確保するためにこうしたプライバシーツールが不可欠だとしている。
関連記事:クラリティー法案、米下院委が7月17日に公聴会 独立記念日前成立は困難に
米下院委員会が仮想通貨市場構造法「クラリティー法」の公聴会を7月17日にニューヨークで開催する。上院は60票のクロージャー確保と委員会間テキスト統合が未解決のまま議会休会が迫っている。
業界団体が即日反論
業界団体デジタル・チェンバーの代表コーデイ・カーボン氏は同日、X上への投稿で書簡に反論した。「第604条が何をするものか明確にしよう。第604条は、非保管型開発者は資金移転業者ではないと定めている。ツールを構築している者と銀行を運営している者は異なる」と述べた。
同団体のスタッフは同日、上院議員らとの面会のために連邦議会を訪問し、クラリティー法の推進を訴えたという。クラリティー法をめぐっては、ウォール街幹部、消費者団体、法執行機関、ネイティブ・アメリカン部族など複数のグループがすでに反対を表明しており、今回のカトリック指導者らの参加でさらに反対勢力が広がった形だ。
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