CoinPostで今最も読まれています

日足ペナント終局に向け嵐の前の静けさのビットコイン(BTC)、テザー裁判の行方にも注目|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン(BTC)市況
世界的に意識されているペナント終局に向け、ボラティリティ急上昇が警戒されている仮想通貨ビットコイン(BTC)。各国の地政学リスクやテザー裁判の行方とともに、上値追いした場合の攻防が注目される。

ビットコイン(BTC)市況

仮想通貨ビットコイン(BTC)価格は、4,5日の反落局面における下落幅が市場予想に反して限定的で、6日現在は再び直近高値圏を推移している。

5日には、香港行政長官が「逃亡犯条例改正案」の正式撤回を表明したことを受け、NYダウが前日比237円高に。 「逃亡犯条例改正案」は、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする法案で、人権や財産が脅かされるとみた香港市民がこれに猛反発。空港封鎖など大規模デモの要因となっていた。

英下院は4日夜、EU離脱期限を来月末に控え、離脱期限を来年1月末まで延期するよう求める法案を可決した。これにより、「合意なき離脱」のリスクが後退したとして、英ポンドが上昇。合意なき離脱が回避されるとの期待が高まった。

外国為替や株式市場でリスクオフムードが緩和される中、仮想通貨市場では「テザー裁判」の行方に注目が集まっている。

ニューヨーク司法当局(NYAG)が、捜査中の「Bitfinex社による8.5億ドルの準備金不正利用の疑惑」については、「テザー社が資産凍結によって裏付け資金にアクセスができなくも、USDTの価格が依然として1 ドルで安定しているのは、ユーザーがその価値を信じているからだ。」とのコメントを行なった。

テザー裁判では先月、テザー社がニューヨーク裁判所の「NYAGに管轄権あり」との判断に対して、控訴する姿勢を示したが、行き先は不明瞭なままだ。

同裁判は、USDTを利用した不正操作なども市場の注目ポイントとして、情報開示によって不正が暴かれる懸念を、市場は警戒している。今後、裁判官の判断が覆るか、市場の重要なターニングポイントとなるとの見方は強い。

タイムテーブル

  • 4/25:NYAGがBitfinexに対し、USDT準備金の不正利用として、NY州における営業の停止を求める
  • Bitfinexは、この指摘を全面否定
  • 5/3:NYAGがBitfinexに対し、財務書類の開示要求
  • 最高裁がテザー社とBitfinexに対し一時的な準備金の移動禁止を発令
  • 5/16:証拠不十分として、最高裁がその禁止を一部解除; Bitfinexが告訴の取り消しを求める
  • 5/18:Bitfinexがアクセス不可能となった資金を補うため、LEOトークンのセールを行い、約1100億円を調達成功
  • 6/2:Bitfinexがテザー社に対し、1億ドルを返済した
  • 7/8:NYAGは、Bitfinexとテザーが2015年よりNY住民に提供をしていたとして、最高裁にその管轄権を主張する摘要書(Memorandum of Law)を提出
  • 7/22:BitfinexがNYAGの主張(摘要書)に対するリスポンス(書面上の返答)を行う
  • 7/29:最高裁が、Bitfinexの告訴取り消しの動議を審議する聴取を実施

テザーに関しては、度々大量発行されるタイミングでビットコイン(BTC)市場に影響を及ぼすこいとから「相場操縦」疑惑がつきまとってきた。また、中国や香港の地政学リスク上昇に伴い、チャイナマネーの流入経路としても指摘されている。

テクニカル分析

ビットコイン(BTC)は10600ドル台、日本円で113万円台(前日比1%高)で推移。下落幅も限定的で、反発の強さも見せている。 抵抗線の強い10900〜11000ドルを抜けられるかどうかが現在の焦点となっている。(下図:BitMEX )

118〜120万円台は、今年6月以降の乱高下で繰り返し意識されてきた”厚い抵抗線”が控えている。

bitFlyerのプラス乖離が4.0以上まで進行している点も気がかりではあるが、”ディセトラ否定”から①を明確に抜けて来るようなことがあれば買いが勢い付く可能性もある。依然として急落リスクも低くないものと思われるが、このまま続伸すれば前月最高値の130万円や、今後6月末に付けた年初来高値の149万円を目指す展開も見えてくるかもしれない。(下図:bitFlyer)

一方、118〜120万円台で跳ね返され長い上髭を付けた場合、目先天井として売りが勢い付く可能性もあるため注意したい。

世界最大のデリバティブ仮想通貨取引所、BitMEXにおけるOI(未決済建玉)も増加傾向にあり、ボラティリティ急上昇への警戒感も高まっている。

CoinPostの関連記事

『日本の仮想通貨市場復活のために』業界最先端のトレーディングツール、デコチャート開発秘話
仮想通貨業界の有志が共同開発する、最先端の仮想通貨トレーディングツール「DECOCHART」プロジェクト。CoinPostの取材で、開発の舞台裏や今後のビジョンが明らかとなった。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア