CoinPostで今最も読まれています

米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨に対するCFTCの権限強化

米国連邦議会下院は来週、暗号資産(仮想通貨)業界に対する規制を明確化する「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」(FIT21)の採決を行う予定だ。

これは共和党主導の法案で、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の役割分担を明確にしており、CFTCに追加権限を与えている。

特に、あるブロックチェーンや分散型台帳が分散化されている場合は、CFTCが商品(コモディティ)として規制するという内容を含む。

分散化されているとみなす条件としては、あるブロックチェーンや、その使用をコントロールする単独権限を持っている主体がいないこと、また、そのプロジェクトにおける議決権の20%以上を支配する主体がいないことなどを挙げる形だ。

SECは証券法違反の疑いで活発に仮想通貨企業に訴訟を起こしてきた。これまでの動きを見ると、CFTCの方が仮想通貨に対して寛容な姿勢を示してきた傾向がある。

関連: 米CFTC委員長「イーサリアムはコモディティ」 Prometheumカストディ巡り

FIT21法案の共同提案者であるパトリック・マクヘンリー下院議員は、次のように声明を述べた。

あまりにも長い間、米国のデジタル資産エコシステムは、イノベーションを阻害し、消費者を保護しないまま放置してきた規制上の不確実性に悩まされてきた。

この包括的な市場構造法案である「21世紀のための金融イノベーションおよびテクノロジー法」は、規制の明確化を図るための超党派の長年にわたる努力の集大成だ。

この法案は、今後数十年にわたって世界金融システムにおける米国のリーダーシップを強化するとも続けている。

関連: 2024年注目の仮想通貨10選 各セクターの主要銘柄と関心を集める理由を解説

両院での可決は困難との意見も

仮想通貨業界団体はFIT21法案を支持しており、16日には採決を求める書簡をマイク・ジョンソン下院議長らに提出した。ジェミナイ、クラーケン、コインベースなどの取引所の他、アンドリーセン・ホロウィッツやデジタル・カレンシー・グループ(DCG)も名前を連ねている。

書簡には、「仮想通貨企業は、約100年前に制定された米国の証券法を何らかの形で遵守するよう指示されている。インターネットの速度で取引を行う能力など、今の技術進歩は考慮されていない」と書かれていた。

もし仮に法案が下院で可決されれば、上院に送られる。ただ、これまで上院の民主党幹部が法案に無関心または反対してきたことを考えると両院での可決は困難とみられる。

投資銀行TDコーウェンは、FIT21法案が「今期の議会で成立する可能性はない」と述べている。一方で、法案により、マネーロンダリング対策や投資家保護といった問題について民主党と共和党がどのように考えているかが浮き彫りになるかもしれないと意見した。

16日には、SECの仮想通貨保管ガイドラインを覆す決議案が上院でも可決したところだ。この決議案を支持した民主党のワイリー・ニッケル下院議員は、今後FIT21法案に賛成する民主党議員も増えるだろうと意見した。

関連: SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア