CoinPostで今最も読まれています

マウントゴックス、損失額償還で最終段階 ビットコインなど手配・一部の仮想通貨を売却へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マウントゴックス、顧客への債務弁済に準備整う

6年前に破綻した仮想通貨取引所マウントゴックス(MT.Gox)が、顧客への損失額償還に向けて準備を進めていることが分かった。

マウントゴックスの管財人が債権者会議で配った草案によると、債権者が資金返還を仮想通貨で請求することを望む場合、ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)が手配されるという。

同取引所が保有する、他のすべての仮想通貨については売却される見込み。具体的な例として言及された銘柄にはビットコインSV(BSV)や、ビットコインゴールドなど、ビットコインのハードフォークから派生した銘柄がある。また、償還金額の一部は法定通貨になる見込みだ。

2018年時点ですでにその額は確保されているため、今回の件でビットコインまたはBCHの売り圧力は起こらない見込み。BSVなどについては、管財人によるとその一部はすでに売却されたという。

弁済用法定通貨は、債権者の銀行口座に円、米ドル、またはユーロで送金。BTCとBCHについては、いくつかの仮想通貨取引所を通じて債権者の手元に届く。どの仮想通貨取引所を利用かは現時点では明かされていない。

債権者の多くに大幅な利益

全体として、債権者はBTC、BCHと法定通貨の組み合わせで元の金額の約25%を受け取ると予想される。

マウントゴックスが利用できなくなった2014年以降、ビットコインの価格は大幅に上昇しているため、債権者の多くがそれによって元の投資よりも大幅な利益を、一方現在の価格から算出すると、割安の金額が補償として受け取ることになる。

この償還案は、25日の債権者会議で採決に付される予定だ。

マウントゴックス破綻から現在までの経緯

マウントゴックスは、仮想通貨の黎明期には最大のビットコイン取引所だったが、2014年2月に突然閉鎖、85万ビットコインを失ったと宣告した。

2014年3月には同取引所のウォレットに20万ビットコインが見つかり、ユーザーへ失われた仮想通貨を一部返済することが可能になった。

20万ビットコインは現在の交換レートで、13億ドルを超える価値があり、当初失われた時の4億7300万ドルをはるかに上回ってる計算だ。

2018年3月に、マウントゴックスの管財人は、「東京地方裁判所の許可を得て、約36000ビットコインコインと、約34000ビットコインキャッシュを売却した」という報告書を東京地方裁判所に提出。これにより、債権総額約460億円をほぼ充当した形となるという。

さらに同年6月、東京地方裁判所は民事再生手続を認める決定を下し、破産手続は中止された。

参考:文書

CoinPostの注目記事

英ケンブリッジ大の学生がビットコインSV主催のハッカソンで奨学金 BSV前日比45%以上暴騰
ビットコインSVがプロモートを行うビットコイン協会がケンブリッジ大学の博士課程に通う学生に、サトシ・ナカモト奨学金を授与していたことが明らかとなった。
米CFTC、仮想通貨取引の「受渡し」に関するルールを策定
米商品先物取引委員会が、仮想通貨の受け渡しのルールを発表。本発表の背景には、仮想通貨取引所Bitfinexの規則違反がある。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア