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メタバース系NFTゲーム「The Sandbox(SAND)」とは|主な特徴と将来性を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SANDを解説

本記事では、ブロックチェーンゲーム『The Sandbox』内で使用できる暗号資産(仮想通貨)SANDについて、基本概要や今後の展望などを解説します。

目次
  1. SANDとは
  2. 「The Sandbox」の概要
  3. SANDを手に入れるには
  4. SANDのエコシステムの展望
  5. まとめ

1. SANDとは

SANDとは、21年第2四半期にローンチ予定のブロックチェーンゲーム「The Sandbox」内で使用できる暗号資産(仮想通貨)のことです。立方体を組み合わせてつくる3DCGのボクセルアート系ゲームであり、世界的に人気を博す「マインクラフト(Minecraft)」の世界観と似ていることも注目されています。

ユーザーは、ゲーム内でLAND(ランド)と呼ばれる仮想土地を所有することができます。LAND上では、オリジナルゲームや施設などを建設できるだけでなくし、作ったゲームや施設などを他のユーザーに有料もしくは無料で提供することができます。

また、クリエーターは、ゲーム内で利用できるアイテムを作ってNFT(非代替性トークン)化し、NFTマーケットプレイスに販売することが可能です。

関連:非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解説

2. The Sandboxの概要

出典:The Sandbox

The Sandboxのスマートフォンゲームは、全世界で4,000万ダウンロードを達成した作品で、Metaverse(メタバース)と呼ばれる仮想空間の中で、ボクセルアートのアバターや建物などを組み合わせて遊ぶユーザー主導の「ゲームメイキングプラットフォーム」のこと。

今後、PC版のブロックチェーンゲーム『The Sandbox』のリリースを控えており、ユーザーは所有するLANDやデジタルアイテム、キャラクターをイーサリアムチェーン基盤のNFTとして売買することが可能になります。LANDについてはその希少性を担保するため、発行上限「16万6,464LAND」と定められています。

1LANDのサイズは、「96メートル(縦)× 96メートル(横) x 128メール(高さ)」。ユーザーは、LAND上にデジタルアセットで施設や家などを建築できるほか、それらを他のユーザーに有償提供したり、NFT化して公式のマーケットプレイスなどで売買可能です。

多数のLANDが集まって構成される広大なエリアのことを「ESTATE(エステート)」と呼びます。隣接しているLAND同士を組み合わせ、新たなESTATEを作成することも可能となる見込みです。

3. メタバース

メタバース(metaverse)とは、The Sandboxなどネットワーク上に作られ、現実のリアルワールドとリンクした「仮想空間」のこと。

マインクラフト(Minecraft)や「Facebook Horizon」などが有名ですが、ブロックチェーン基盤のメタバースとして、バーチャルの土地で収益化したり、NFTデジタル資産として売買可能な「Decentraland(ディセントラランド)」や「The Sandbox」の独自経済圏が注目を集めています。SF映画の「レディ・プレイヤー1(Ready Player One)」を連想する方もいるようです。

Sandboxのメタバースでは、以下のサービスが提供されています。

  • 1. VoxEdit:ボクセルアート制作ツール
  • 2. Game Maker:ゲーム制作ツール
  • 3. マーケットプレイス:ASSETの取引所

まず、サンドボックスのツールボックスとして用意された「Game Maker Alpha」では、コーディングに関する知識は一切必要なく、ビジュアルスクリプトツールを使うことができます。

Game Makerのα版では、「地球」「湖」「自然」「都市」「砂漠地帯」の5種類のテンプレートが用意されており、白紙同様のLAND上であらゆる地形や建造物を構築したり、キャラクターを配置したりして、新たなメタバースを創造することができます。

アーティスト・コミュニティによって作成されたマップはこちら。今すぐ冒険したくなるような、壮大な世界観が表現されていますね。

2-2 「Coincheck NFT」でLAND販売へ

国内大手取引所コインチェックは21年4月、NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」で、保有するSandboxのLANDを発売開始しました。

1個あたり0.7ETH(当時レート約16万円)のLANDを計33個出品していたため、530万円相当のNFT(ERC-721規格)が即完売したことになります。コインチェックが販売したのは、同社が21年2月17日に取得した『The Sandbox』の仮想土地の中でも、特に人気の高いとされるエリア群でした。

『The Sandbox』のセバスチャン・ボジェットCOOは、21年2月のプレスリリースで、「日本のマーケットはThe Sandboxの最も重要なマーケットの一つ」と言及しています。

4.SANDのエコシステムの展望

SandBoxの大きな特徴として挙げられるのは、「仮想空間(メタバース)」の中で、現実世界のビジネスと同じようなエコシステム(経済圏)が成り立っている点です。

ユーザーは「The Sandbox」専用のツールを使って、オリジナルゲームや施設を作り、他のユーザーに有料で提供することができるほか、施設などを一定期間貸し出すことで、現実の不動産ビジネスと似たような形態で収益を得ることも可能です。

また、2次流通市場では、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスでランドやキャラクター、施設などのデジタル資産を売買できます。

NFT市場の盛り上がりとSANDの将来性

2021年以降、国内外の大手企業も相次いで参入を表明する「NFT(非代替性資産)」市場の盛り上がりは留まるところを知りません。

「The Sandbox」はすでにさまざまな企業やプロジェクトと提携し、限定ランドなどを販売しています。今後正式ローンチしてユーザー数が拡大すればするほど、ネイティブトークンであるSANDやランドの資産価値向上に寄与することになるでしょう。

国内では、大手フリマアプリのメルカリがNFT事業参入を発表したほか、21年3月にdouble jump.tokyo株式会社が、大手ゲーム企業スクウェア・エニックスとNFTデジタルシールの販売・システム開発で協業することを発表するなどしています。

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