CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム「ロンドン」アップグレード、今週テストネットで実装へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ロンドン」アップデート、今週テストネットで実装へ

7月頃の実装を控える暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の「ロンドン」アップグレードのテストネット「Ropsten」への実装が、6月24日頃(ブロック数10,499,401時点)に実施されることが分かった。

イーサリアム財団のTim Beiko氏は「ロンドンがテストネットで実装される準備が整った」とツイート。今週24日前後にはテストネットRopsten上でアップグレードが行われ、その後テストネットGoerliやRinkebyでのアップグレードも続くと発表している。

これらのネットワークでアップグレードが正常に行われたあと、イーサリアムのメインネットでの「ロンドン」立ち上げの運びとなる。現在のところ、メインネットでの実装は7月頃を予定している。

手数料システム改善する「EIP1559」

今回の「ロンドン」アップグレードでは、5つのイーサリアム改善案(EIP)が実装される。その中でも最も注目を集めているのは「EIP1559」だ。

EIP1559は、イーサリアムのガス代(手数料)高騰の問題に対処するため、料金システムを変更するもの。ネットワーク全体でアルゴリズムによって制御される標準化された手数料を採用し、市場が混雑している時には上昇し、空いている時には下がる仕組みである。

より高いガス代を支払うユーザーの取引が優先される従来のオークション形式では特にネットワーク混雑時に手数料高騰が問題になっていた。

またEIP1559では、手数料の一部はマイナーに送られるのではなく、「バーン(焼却)」されることになる。これにより、イーサリアムの供給量が減り、結果としてイーサリアム価格の上昇要因になりえるとも期待されている。

バーン(焼却)

仮想通貨のバーンは、株式の「自社株買い」に近い供給量を減らす仕組みで。自社株買いをする企業は、発行している株式を自分たちのお金で買い戻す。買い戻されると市場に流通する株数が減少することで一株あたりの価値が向上し、株主に対してプラスの影響を与える。バーンをすることで、流通する通貨の一枚あたりの価値が高まることになる。

▶️仮想通貨用語集

仮にイーサリアム価格の上昇圧力が高まれば、マイナーにとっても恩恵がある。しかし最近は、マイナー収入における手数料の割合が高まっていたこともあり、反対するマイニングプールも存在する。

出典:The Block

5月には、イーサリアムのマイナーは全体で、約23億5,000万ドル(約2,580億円)の収益を上げていたが、その内約13億5,000万ドル(約1,480億円)は取引手数料からのものであり、半分以上を占めている。

イーサリアムのマイニングシェア上位のプールでは「SparkPool」などが反対の立場を取っている。また「F2Pool」などは支持する立場だ。

関連イーサリアムの手数料を抑制する改善提案「EIP1559」、巨大マイニングプールが立場を表明

「ロンドン」で導入されるものとしては、EIP1559に関連するいくつかの改善案の他、イーサリアム仮想マシン(EVM)の改善準備を整えるEIP3541や、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)チェーンでのマイニング難易度を上昇させ、マイナーにプルーフ・オブ・ステーク(PoS)チェーンに移動するインセンティブを与える「難易度爆弾(ディフィカルティボム)」の発動を延期するEIP3554が含まれる。

「ロンドン」アップグレードはイーサリアムがPoSに移行するETH2.0導入前の重要な段階の一つだ。イーサリアム財団は、ETH2.0移行後は、ネットワークの消費電力が現在の99.95%以下になるとの見積もりを発表した。

関連ETH2.0移行後は消費電力が99%削減か=イーサリアム財団の調査

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/15 水曜日
06:25
ソラナ基盤のDrift、エアドロップとコインベース上場予定
仮想通貨DRIFTトークンは、エアドロップの形でリリースされる。日本時間5月16日21時より取得可能となる。エアドロップ分のトークンは合計120,000,000 DRIFTで、総発行数の12%を占める。
05:50
米ウィスコンシン州投資委員会、ビットコイン現物ETFに255億円投資
米ウィスコンシン州投資委員会がスポットビットコインETFに1億6300万ドルを投資したことを報告。ブラックロックのIBITとGBTCを大量保有し、他の仮想通貨関連企業にも投資していた。
05/14 火曜日
18:00
オントロジー DIDソリューション普及のため、15億円規模の基金を設立
分散型ID(DID)とデータ共有を可能にする高速で低コストのブロックチェーンプラットフォーム、オントロジーは1,000万ドル規模の「Ontology DID FUND」を設立。プロジェクト提案は専用フォームから迅速に申請可能。
14:23
ビットトレードがシバイヌ貸して増やすの特別募集を開始
ビットトレードが年率48%のシバイヌ(SHIB)の貸して増やす・貸暗号資産の特別募集を開始。さらに、ビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーンでAmazonギフトカードが当たる施策も実施中。
14:17
SBI VCトレード、アプトス、ヘデラ、ジパングコインを新規上場へ
SBI VCトレードが暗号資産(仮想通貨)アプトス(APT)、ヘデラ(HBAR)、ジパングコイン(ZPG)の取扱いを開始へ。販売所や貸コインなど、フルラインナップサービスを提供します。ステーキング銘柄取扱い数は、国内最大級となる。
13:00
テザー社CEO、リップル社CEOを非難
ステーブルコインUSDTを発行するテザー社のパオロ・アルドイノCEOは、「米国政府はテザーを狙っている」というリップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOの発言を強く非難する声明を出した。
12:36
CPI控えビットコイン様子見基調、縮小するコインベース・プレミアムが示唆するものは
暗号資産(仮想通貨)市場では命運を握る15日のCPI(米消費者物価指数)発表を控えポジション調整の動きが散見された。一部アナリストは、コインベース・プレミアムの縮小を根拠にエントリーのタイミングを見計らっている。
11:30
OpenAI、生成AIの革新的ニューモデル「GPT-4o」公開
ChatGPT開発で知られるOpenAIは「GPT-4o」と呼ばれる新たなAIモデルを公開した。音声、画像も入出力可能で、人間とより自然なやり取りができる。
10:47
R・キヨサキ氏、仮想通貨に関するBRICSの動向に注目
『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキは、BRICSによる金を裏付けとする仮想通貨発行の噂に注目していると指摘。ビットコイン・金・銀への投資を推奨した。日本では、老後4000万年問題が取り沙汰されている。
09:50
中国の警察、仮想通貨による400億円以上の違法取引を摘発
中国吉林省の警察は、仮想通貨を使用して400億円規模の違法な人民元・韓国ウォン取引を行っていた疑いで犯行グループを摘発した。
08:45
ArbitrumとBase利用のレイヤー3チェーンDegen Chain、24時間以上稼働停止
「Degen Chain」という仮想通貨イーサリアム系のレイヤー3ネットワークは、24時間以上トランザクション処理が停止している。このブロックチェーンはArbitrumとBaseを利用している。
08:00
Jupiterローンチパッド投票第三弾、deBridgeなどが参加
仮想通貨ブリッジサービスのdeBridgeは今回の有力候補とされている。これまで20億ドル相当のブリッジボリュームを記録し500万ドル以上の手数料を徴収してきた。
07:26
トランプ前大統領、10億円相当の仮想通貨を保有か
米トランプ前大統領が10億円相当の仮想通貨を保有していることなどを公表し、Arkhamが著名人の所有額を比較。同氏はミームコインのTRUMPの次にイーサリアムを多く保有している。
06:40
エルサルバドル、ビットコイン保有の追跡サイトを公開
同国は現在5,749.76 BTCの仮想通貨ビットコインを保有しており、565億円に相当する金額だ。
06:20
GameStop株やミームコインが暴騰
仮想通貨市場では「GMCIミーム指数」は、301.1で7.67%上昇。GMEミームトークンは前日比で1,200%以上高騰した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア