CoinPostで今最も読まれています

ロシア業界団体がビットコインマイニング企業を誘致へ 中国企業とも協力

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインマイニング企業を誘致

ロシアの暗号資産(仮想通貨)業界団体「クリプト経済・AI・ブロックチェーン協会(RACIB)」が、ビットコイン(BTC)マイニング企業をロシアに誘致するためのプロジェクトを発表した。中国政府の取り締まり強化により、中国から海外へ移転するマイニング企業を呼び込むことも狙いの一つとしている。

クリプト経済・AI・ブロックチェーン協会(RACIB)

ロシアの仮想通貨業界団体。ロシアの国家当局との対話において、業界の共通の利益を代表している。活動内容としては、関連する法的枠組みへの取り組み、ブロックチェーン技術をベースにしたプロジェクトの評価、ロシア経済のデジタル化支援、業界標準の開発や市場参加者の認証が挙げられる。

▶️仮想通貨用語集

RACIBによると、ロシア連邦ではビットコインのマイニング事業にとって魅力的な電力環境が存在しているという。RACIBは次のような利点を列挙した。

  • 電力が大幅に余っており、特定の地域や発電施設によっては電力容量の50%以上の余剰が発生する場合もある
  • 寒冷地であるため、特別な冷凍装置を使用せずにマイニングマシンの冷却を行うことが可能
  • 豊富な従来型燃料やエネルギー資源
  • 広大な土地があり、大規模なエネルギー・インフラ設備を建設できる

以上のような点が、外国企業が大規模な投資を行う上でも魅力的であるとアピールしている。

さらにRACIBは、この誘致プロジェクトを推進するためにロシア連邦の行政機関や国営企業とも密接に協力しているという。現在までに、国営のエネルギー関連団体や国営企業とともに、いくつかのワーキンググループを結成しているとも明かした。

発表によると、こうしたワーキンググループの一つは、再生可能エネルギーなど環境に優しい電力リソースを用いたマイニング施設を建設するプロジェクトを進めている。ロシアでは電力源の約40%を水力や原子力が占めているが、これに加えて風力発電などの新たな電力源も検討していると説明した。

中国のマイニング企業連合とも提携

RACIBは、仮想通貨マイニング産業のロシア流入を促進するために、ロシアの様々な政府部門や、大手エネルギー企業、外国のビジネスパートナーの間に立って調整役となることも計画している。

すでに、中国の大手マイニング企業のコンソーシアム(連合)とパートナーシップを結んでいることにも触れた。この連合に参加している一連の企業は、ビットコインの世界的なハッシュレートの25%以上を占めているという。

RACIBは、このマイニング能力をロシアに移転することで、デジタル経済の市場におけるロシアの存在感を飛躍的に向上させることができると意欲を示した。

また、マイニング能力の世界的な分散化も肯定しており、次のように述べている。

中国から、米国やカナダなどの国(電気代が安く、仮想通貨に優しい政策が特徴)にマイニング事業者が移動していることから、ビットコインのネットワークがより分散化されると予想される。

このプロセスにロシアが加わることで、マイニングリソースの一地域への集中(現在の場合、北米に集中しつつある)が回避される。このことは世界のデジタル経済全体の安定性とセキュリティに良い影響を与えることは間違いないだろう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア