CoinPostで今最も読まれています

リップル裁判について、業界弁護士はどう見る?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「迅速な和解は期待できない」と意見

暗号資産(仮想通貨)XRP(リップル)の有価証券問題をめぐるSECとの裁判で、この件に詳しいJames K. Filan弁護士が訴訟は長引く可能性があると発言し見解を披露した。

Filan氏はこの裁判に詳しい人物で、裁判が始まってから動向を把握しコミュニティに解説など発信してきている。「私の推測ではあるが、すぐに和解することは期待できない」とツイート。「政府側(米証券取引委員会)は諦めていないし、リップル社も譲らないだろう」と述べた。

リップル社元部長は何を証言するか

Filan弁護士は、特に、リップル社がSECの元企業財務部門部長であるWilliam H. Hinman氏から証言を得る機会を与えられた点を理由として挙げた。

Hinman氏は、2018年6月に「SECはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を有価証券として分類しない」と発言したことで知られている。

リップル社は、SECが仮想通貨をどのように分類していたか検証することを目的として、同氏の証言を求め、裁判官はリップル社の申立てを認めた。Filan弁護士は、このことについて次のように説明している。

リップル社は、Hinman氏が「SECの第三者とのやり取りや、仮想通貨の規制上の取り扱いに関するHinman氏自身の発言に対して、SECがどう反応したかなどについて、当事者として知っている」と指摘したのだ。

Hinman氏が誰と話し、そこで何が言われたかを具体的に知ることができれば、リップル社は、SECが市場参加者に何を言っていたか把握できる。

Filan弁護士によると、そうしたSECの発言内容は、ハウィーテストや、事前通知(フェア・ノーティス)など今回の裁判の議論の焦点になっている、いくつかの事項においても重要だという。

リップル社は、今回の裁判で、SECは長年に渡ってXRPが有価証券にあたるという事前通知をしてこなかったと主張している。ハウィーテストとは、米国で、ある取引が一種の証券取引としてみなされるかどうかを判断する基準だ。

ハウィーテスト

ハウィーテストは、SECのW. J. Howey社に対する訴訟事件に由来し、米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト(判例の1つ)。これ自体には法的拘束力はないが、SECはこのテストをもとに複数のICO(トークン販売)に対してリーガルアクションを起こした経緯がある。

関連記事

▶️仮想通貨用語集

Filan弁護士は「リップル社は、Hinman氏らが過去に話しあった人々の名前や、話し合いの内容について情報を得て、そうした人々にインタビューしているだろう」と推測した。そして、一連のツイートの結論部分で、すぐに和解が成立するとは思わないとしている。

関連米SECが提訴したリップル社裁判の進展と今後のスケジュールまとめ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア