CoinPostで今最も読まれています

米バイデン政権の国防権限法、「分散型台帳技術」活用に言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DLT技術など新興技術戦略の策定を指示

米国のジョン・バイデン大統領は27日、7,700億ドル(約88兆円)規模の防衛法案に署名した。この法案は、国防総省に分散型台帳技術(DLT)を含む新興技術戦略の策定指示も含まれている。

この2022年度の「国防権限法」は、今月に下院と上院を通過しており、それを受けてバイデン大統領が署名、成立した形だ。

法案には、ブロックチェーンや暗号資産(仮想通貨)関連の取り組みについては、ほとんど触れられていない。しかし、国防長官に対し、2022年4月1日までに分散型台帳技術を含む新興技術を採用する方法を見つけるよう指示している。

具体的には、同法案には以下のように書かれている。

国防長官は、遅くとも2022年4月1日までに、軍の医療システムで行われる臨床ケアの提供において、新しい技術や方法(3Dプリンティング、仮想現実、ウェアラブル端末、ビッグデータと予測分析、分散型台帳技術、その他)を取り入れるための、国防省デジタルヘルス戦略を策定するものとする。

米軍におけるヘルスケアの側面で、分散型台帳の活用も視野に入れている模様だ。

分散型台帳技術とは

DLTとも呼ばれ、英語の(Decentralized Ledger Technology) の省略で、日本語訳したのが分散型台帳技術である。「De-centralized = 中央集権でない(つまり非中央集権)」な台帳技術(Ledger Technology)のことである。これまで多くの分野において中央集権型に取られていた台帳を一つにまとめるのではなく、ユーザー全員で管理、監視しあっていく技術のことを「分散型台帳技術」という。

▶️仮想通貨用語集

「デジタル人材」を採用

また、「デジタル人材」の採用に際して期待されるスキルの一つとしても、分散型台帳技術が挙げられた。法案は、国防長官に対し、デジタル関連スキルを持つ人材を採用するためのリソースを「デジタル人材採用責任者」に提供することを規定している。

法案は、 デジタル人材について次のように定義した。

「デジタル人材」という用語は、ソフトウェアの開発・エンジニアリング・製品管理、データサイエンス、人工知能、分散型台帳技術、自律システム、データ管理製品およびユーザーエクスペリエンスデザイン、サイバーセキュリティ分野における、またはそれに関連する職位や能力に言及している。

この「国防権限法」は10月1日から始まる2022年会計年度を対象としており、米軍全体に対する支出を増加させるものだ。

米軍捜査部は仮想通貨取引を注視

今回の法案で仮想通貨については言及されなかったものの、米軍は2020年に、仮想通貨取引を追跡する動きを見せている。

米陸軍犯罪捜査司令部(USACIDC)が、詐欺、犯罪、マネーロンダリングなどの不正行為に仮想通貨を使用している個人や集団を特定し、その行為を阻止するための追跡ツールを募集していた。

関連米軍、仮想通貨追跡ツールを導入へ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア