CoinPostで今最も読まれています

インドの仮想通貨取引所CoinDCX、規制強化理由に出金停止でユーザーから懸念の声

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CoinDCXの出金停止

インドの暗号資産(仮想通貨)取引所CoinDCXは、仮想通貨の出金制限(今後通知するまで)延長することを発表した。同社は「規制強化と運営体制の強化」を理由に挙げているが、大手融資会社の債務問題が取沙汰される中で、ユーザーの間で懸念が広がっているようだ。

「この制限は、当社の安全プロトコルを強化するための措置であり、複数のユーザーに対して過去1ヶ月にわたって徐々に開始されてきた」とCoinDCXは声明で述べている。対応しているプロセスは、「KYC(顧客確認)範囲の改善、仮想通貨入出金のリスクフレームワークの強化、コンプライアンスと監視ツールとの統合などの一連のステップ」を含むという。

CoinDCXではインド・ルピー(INR)の出金は許可されていることから、インドの投資家の中には同社が、債務問題が取沙汰されている仮想通貨融資企業Celsius NetworkやBlockFiに資産を貸し出していたのではないかと懸念する声も少なくない。

CoinDCXのRamalingam S.マーケティング責任者はユーザーの不安に応えて、「規制要件の進化により監視が強化された結果、ウォレット管理にさらなるコンプライアンスが求められている。新しいプロセスは段階的に実施されており、順次すべてのユーザーに適応される」と6月20日に説明。同社は同日、ブログで、14日以内に取引所としての方針を発表すると表明した。

5月13日は無担保型ステーブルコインTerraUSD(UST)が崩壊してテラ(LUNA)が90ドル台から実質0ドルに急落した日。この暴落はその後、ヘッジファンドThree Arrows Capitalなどの大手プレイヤーの債務超過の原因となっている。

関連:テラUSD(UST)のディペッグ騒動 Terraform Labs社や取引所の対応まとめ

インドの規制強化

法律事務所Spice Route LegalのMathew Chackoパートナーは、取引所との合意条件に違反する場合のみ、ユーザーは取引所を提訴できると述べている。しかし、その条件に初めから不備があれば、ユーザーにとって法的手段が取りにくい状況となる。

明確な規制の枠組みがないため、仮想通貨取引所は公正かつ効率的と感じるように、出金を自由に構成できる。

23日にCoinDCXのSumit Gupta最高経営責任者(CEO)はユーザーの資金が完全に確保されているとの声明を出している。

4月にCoinDCXは、大手VCであるSteadviewとPanteraが主導するシリーズD資金調達ラウンドで、評価額2,700億円(21億5,000万ドル)で約200億円(1億3,500万ドル)を調達した。

別のインドの取引プラットフォームCoinSwitch Kuberも昨年、「外国為替管理法(FEMA)および他の適用法の規定に関する審議」を理由に、仮想通貨の出庫機能を一時停止していた。インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)は、国内の無許可の仮想通貨取引所の急増を懸念しているという。

特に、仮想通貨取引所から海外にあるウォレットへの送金は、FEMAの観点からRBIの目に懸念材料と映っているようだ。インドは4月に、損失や利益に関係なくすべての仮想通貨取引に対する1%の源泉徴収と、30%のキャピタルゲイン税という新しい税制を導入。取引量は大幅に減少していた。

関連:またも仮想通貨業者の出金停止、債務問題収まらず

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア