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仏経済大臣「フランスを仮想通貨の欧州拠点に」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨への方針明かす

フランスのブルーノ・ルメール経済・財務大臣は17日に公開された地元メディアのインタビュー記事で、フランスを「暗号資産(仮想通貨)エコシステムの欧州拠点にしたい」と語った。仮想通貨企業や環境問題、税制など様々な角度から意見を述べている。

仮想通貨企業の進出について

企業については、バイナンスやCrypto.comがフランスに拠点を構えたことに触れて、フランスの「イノベーション、デジタル主権、最終的には雇用」が促進されると話す。

一方で、今後、欧州市場に参入するプレイヤーは、欧州の包括的仮想通貨規制法案MiCAや、MiCA発効以前は各国の規制を遵守する必要があることにも触れた。バイナンスとCrypto.comは今年、フランス金融市場庁(AMF)に、デジタル資産サービスプロバイダーとして登録を完了しているところだ。

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環境への取り組み

ルメール氏は、仮想通貨業界が環境に与える影響について報告書作成に取り組んでいるところだと話した。すべての利害関係者と一緒に進めているもので、特に「仮想通貨マイニング業界が、どのように炭素排出量を削減できるか」「どのように持続可能なシステムへの移行に貢献できるか」を検討することが目的だという。

フランスの関係企業は、エネルギー消費を抑えることに関心を持ち、再生可能エネルギーへの転換を進めているとも強調した。さらに、「イーサリアム(ETH)が消費電力の少ないプルーフ・オブ・ステークに切り替わったことを嬉しく思う」とも発言している。

PoS(プルーフオブステーク)とは

保有(ステーク)する仮想通貨の割合に応じて、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られるコンセンサスアルゴリズムのこと。取引の承認に高性能なコンピューターが必要で、大量の電力消費を伴うコンセンサスアルゴリズム「Proof of Work(PoW)」の代替手段として生まれた。承認を行うと、報酬として新規発行される仮想通貨を受け取ることができる。

▶️仮想通貨用語集

税制やDeFiに対する姿勢

税制については、2023年に検討する計画だとして次のように述べた。

仮想通貨の技術や用途の進化は、現在の基準に疑問を投げかけるかもしれない。そこで2023年は、税法に新たな調整が必要かどうかを明確にするために、関係するすべてのステークホルダーと共に、検討を進めたい。

仮想通貨は「企業の財産」ではないため、純粋に株式と同様の税制を敷くことが望ましいとは限らないとも付け加えている。

DeFi(分散型金融)については、仏財務省は「パリをヨーロッパを代表する金融センターにしたい」という方針を持っており、こうした面からは、「明日、金融業界を変革する力を明らかにするかもしれない新しいトレンドを見逃すわけにはいかない」と説明した。

「スタートアップ企業だけでなく大手企業もDeFiの可能性を伸ばすために投資を行っていることを嬉しく思う」「DeFiがもたらす進歩の全容を測定するには、まだ時期尚早」とも続けた。

フランスをEU理事会議長国とする体制の中で進めたMiCa法案については、「規制がイノベーションを阻害しないようにすること」が優先事項だったと語っている。

MiCAは「Market in Crypto Assets」の略で、EUが2020年に発表した包括的な仮想通貨規制案。ステーブルコインの要件や、仮想通貨企業のライセンス制度、環境への取り組みなどを定めるものだ。

EUの経済委員会は10日にMiCAを承認している。今後の流れとしては、欧州議会全体で10月下旬に、最終的な承認を得るための投票が行われる予定だ。MiCAの条文が確定すれば、規則は各EU加盟国で2024年前半から発効される見込みである。

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