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米コインベース「XRPの証券性について、SECは公正な事前通知を怠った」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米コインベースの法廷助言書

米国の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは14日、米リップル社の暗号資産(仮想通貨)XRP販売を巡る裁判について、法廷助言書を正式に提出した。

米証券取引委員会(SEC)から公正な事前通知が無かったとする、リップル社の主張「フェアノーティスディフェンス」を支持する内容となっている。

リップル側は本訴訟で、SECからXRPの法的地位について、長年に渡り公正な通知(フェアノーティス)がなかったことをSECの落ち度として指摘してきた。

同社の主張は、米国の業界団体ブロックチェーン協会やフィンテック企業InvestReady、法律事務所Investor Choice Advocates Networkなどから支持を集めている。リップル社のブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者によると、11月4日時点で12の法廷助言書を集めていた。

法廷助言書(Amicus Brief)とは

米国の法廷における制度。裁判当事者以外の第三者が、公式に意見書を提出することを可能にするもの。その内容は裁判で考慮される。語源は「裁判所の友」を意味するラテン語「アミカスキュリエ」から。

▶️仮想通貨用語集

14日付の文書でコインベースは、「政府機関は、行為が違法であるという公正な通知を行わずに、その行為を法律違反として非難することはできない」ことは、憲法によって保証されている基本的な保護の1つと主張している。

SECは、仮想通貨の数十億ドル規模の取引市場が発展するのを見守る一方、これらの資産を証券に分類すべき、厳しい規制対象であると明言しなかった。

リップル社が提唱するフェア・ノーティスの原則は、SECの執行権の行き過ぎに対して、憲法上必要な歯止めとなるものである。

SECとリップル社の訴訟

米コインベースは2019年2月にXRPの取扱いを開始。しかし、20年12月にSECが、XRPを未登録証券として販売したとして米リップル社、Garlinghouse CEOおよび共同創設者のChris Larsen氏らを提訴したことを受けて、21年1月にXRPの上場を廃止した経緯がある。

こうしたSECの予期せぬ訴訟の影響により、「XRPの市場価値は150億ドル(約1兆5,000億円:当時)下落し、コインベースの顧客は大きな損失を被った」と米コインベースは指摘。さらには「適切な保護のない海外市場へ、顧客流出を招いた」と批判した。

コインベースはまた、SECが仮想通貨証券に関する新たな規則づくりに消極的である一方で、法の執行を優先するアプローチを取ってきたとも指摘している。

同社は22年6月に、SECに対して「実行可能な規制の枠組みの開発」を求める嘆願書を提出。現行の証券取引法が仮想通貨の管理には適していないため、「最終的に、新しい産業における米国のイノベーションに過剰なコストがかかる」と主張していた。

リップル社とSECは9月13日、裁判を行わずに書面のみで審理を行う略式判決の申し立てを提出した。今後の書類の提出に関するスケジュールについても双方合意。リップル裁判に詳しい米国の弁護士James K.Filan氏は、2023年3月31日かそれ以前に、米連邦地方裁判所のアナリサ・トーレス判事による略式判決が下ると予測している。

関連:米ブロックチェーン協会、有価証券めぐる裁判でリップル社を擁護

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