CoinPostで今最も読まれています

メタマスク共同創設者、「アップル税」に反対表明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CoinbaseWalletに賛同

暗号資産(仮想通貨)ウォレット「MetaMask(メタマスク)」の共同創業者で共同リード開発者のDan Finlay氏は2日、30%のアプリ内購入手数料を強制するアップル社App Storeのポリシーを「独占の乱用」と批判した。

アップル社でソフトウェア開発者として勤務したこともあるFinlay氏は、2日にiOS版アプリ「コインベースウォレット」でNFT(非代替性トークン)の送信機能を無効にした、米大手仮想通貨取引所コインベースのアナウンスを引用。「連帯感を持って対抗する」意思を示している。

同氏はまた、Metamaskを含むあらゆる仮想通貨ウォレットも同じ扱いを受ける可能性があるとして、「アップルエコシステムを捨てる(iOSアプリでの機能提供を諦める)準備ができている」と加えた。

こうした発言の真意について、同氏は海外メディアDecryptの取材に対して以下のように語っている。

現時点でまだMetamaskはApp Storeで利用可能だが、ユーザーが引き続き仮想通貨に自由にアクセスできるよう、今後数週間から数カ月に渡り状況を注視する。

関連:米アップル社、コインベースウォレットにNFT送信機能停止を要請

App StoreとNFTアプリ

コインベースのiOS版ウォレットアプリがNFTの送信機能を無効にした直接の原因は、9月に発表されたアップル社のNFTに関するポリシーにある。App StoreはNFTを販売可能なアプリの配信を許可する決定を下していた。

コインベースによると、取引(送信)毎に発生するネットワーク手数料(ガス代)に対して、30%の手数料(通称「アップル税」)を徴収することを要求された。さらに、この要件に対応しなかったとして、コインベースウォレットはApp Storeからブロックされていたという。

同社はまた、アップルがイーサリアムなどのブロックチェーンを直接統合していないため、ガス代に対する30%課税に対応したくとも不可能だったと述べている。

米テクノロジー系メディア「The Information」の報道によると、アップルの主張はOSを介した全ての金融取引を課税対象とする同社の方針に基づいたもの。アプリ内課金では仮想通貨での支払いは受け入れられておらず、米ドルなどの法定通貨を使う必要があることも対応を困難にしたと見られる。

Finlay氏はまた、30%という設定はおそらくゲーム業界の慣習に由来したもので、その数字自体に明確な根拠があるわけではないと指摘。同氏はイノベーションを支援すべきテック大手アップルがそうした対応を行わず、一方的にアップル税を徴収する不合理さについて以下のように指摘した。

ポリシーの最も奇妙な部分は、それがいかに恣意的であるかということ。なぜNFTのガス代だけなのか?なぜNFT販売ではないのか?なぜ他のトランザクションやセールスではないのか?他の決済サービスは?一貫性のない支離滅裂さは、きりがないので不安にさせられる。

アップル社は、年間収益が1億4,200万円(100万ドル)未満の企業に対して、手数料を15%に引き下げたが、ソラナ(SOL)を基盤とするNFTスタートアップのMagic Edenは、App Storeに参入しない決定を下していた。2,100万人の月間アクティブユーザを抱えるMetaMaskが仮にiOSアプリを無効にする事態になれば、仮想通貨業界のアップル離れが加速する可能性がある。

関連:米Apple、App StoreでNFT販売可能なアプリを許可 手数料30%がネックに

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/20 月曜日
14:03
米国の経済制裁対象国ベネズエラ、仮想通貨マイニングファームへの電力供給停止へ
ベネズエラ政府は、電力需要への影響を避けるため国内すべての仮想通貨マイニングファームを電力システムから切り離すと発表した。
11:46
ビットコインの週末相場は高止まり、オンチェーンデータは「利確フェーズ」の終焉を示唆
FRBの利下げ期待を背景にNYダウが史上初の4万ドルに達するなど米国株指数が好調に推移する中、オンチェーンアナリストはSOPR指標を分析。2ヶ月間の利確フェーズが終わりつつあることを指摘した。
11:19
仮想通貨ウォレットのファントム、米国のApple Storeユーティリティランキング3位に浮上
ソラナ基盤の代表的な仮想通貨ウォレットとして普及した「Phantom Wallet (ファントムウォレット)」(現在はマルチチェーン対応)が、米Apple Storeのユーティリティ・アプリで3位にランクインした。
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア