CoinPostで今最も読まれています

米CFTC、2018年の徴収額が過去5年間最高額を更新|仮想通貨市場の「相場操縦」が要因

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米国商品先物取引委員会(CFTC)仮想通貨関連の取締強化
CFTCの会長で「クリプトの父」と親しまれるジャンカルロ氏は、同機関の2018年における徴収額と取締件数が増加した事を発表した。仮想通貨市場における見せ玉などの違法行為が摘発の要因として最も多かった。
見せ玉とは
大量の売り、又は買い注文を約定する意思が無いにも関わらず出して、約定前に注文を取り消す相場操縦の一種。日本では証券取引法で禁止されている犯罪行為。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

取り締まり強化が功を奏しているCFTC

ウォールストリートジャーナルの報道によると、仮想通貨関連の詐欺行為や取引詐欺が米CFTCの規制強化につながっている事が明らかになった。

政権交代の年を除けば、実質トランプ政権のみの年となった2018年、アメリカ商品先物取引委員会は民事徴収で9000万ドルの徴収額とオバマ政権下の平均だった3件を大きく上回り10件に到達した。

CFTCは、トランプ政権下でCFTCは民事罰金刑のみで9000万ドル分を徴収した。

また「見せ玉」件数の増加は過去最高を更新しており、見せ玉関連の摘発件数は、過去平均と比較すると5倍に上昇した。

トランプ大統領就任1年目となった2017年にはCFTCの徴収額が低下していた為、一部の米民主党議員や消費者団体から非難を浴びていたが、今回の発表で批判を払拭する形となった。

これには仮想通貨市場における「買い玉」などの詐欺手法があるとジャンカルロ氏は述べ、さらにCFTCは先月末に裁判所から正式に仮想通貨が商品(コモディティ)である事が認可され、今後も仮想通貨を取り締まっていく方針が明らかにされた事が今回の上昇の一因と見られる。

証券取引委員会の取り締まり件数と徴収額は低下

対象的に、証券取引委員会の取り締まり件数と徴収額は、軒並み低下。

詳細な額は、今年度後半に公開する予定だが、SECの取り締まりによる徴収額は、現在過去5年間の最低額(38億ドル)を更新した。

証券取引委員会と商品先物取引委員会は、両方アメリカの金融取締機関で、SECは主に証券、CFTCは主に商品(コモディティ)を規制している。

米証券取引委員会の低下している徴収額に対する非難コメントに応じて、ディレクターを務めるStephanie Avakian氏は、以下のように述べた。

我々の有効性を一定期間の取り締まり件数のみで測ろうとする査定は、見当違いだ。

また今後ICOの規制により積極的に関わっていくと述べ、「もっと実態的な」取り締まりに繋がると強気な姿勢を保ったとされる。

ジャンカルロ会長も統計データを限界に触れながらもCFTCの取り締まりについて、

…無論、量的データのみで規制の成果を測る事は不可能だ。

しかし、昨年の規制はCFTCの発足以来、最も強固であったと言っても過言ではないだろう。

と述べた。

CoinPostの関連記事

「仮想通貨はコモディティ(商品)」米連邦裁判所の判決に関してCFTCが公式文書を公開
アメリカのマサチューセッツ州地方裁判所で仮想通貨は商品(コモディティ)であるという判決が下された。米国における裁判所の判決には多大な法的拘束力がある為、今後のアメリカの仮想通貨規制に大きな影響があると思われる。
米規制当局CFTC委員長、仮想通貨の長期的な可能性を強調
アメリカ商品先物取引委員会の委員長であるGiancarlo氏がCNBC「Fast Money」について仮想通貨やビッココインに説明。仮想通貨技術の国境にとらわれない側面に期待を寄せた。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/09 木曜日
15:00
米下院、SECによる仮想通貨保管のガイドライン覆す決議案を可決
米国連邦議会下院は、議会審査法に基づき、証券取引委員会が発行した仮想通貨の保管に関する会計公報121号(SAB121)を覆す決議案を可決した。ホワイトハウスはこの決議案に拒否権を行使すると警告した。
14:00
米ロビンフッド1Q決算報告 仮想通貨収益倍増
大手取引アプリ米ロビンフッドは2024年第1四半期(1~3月)の決算報告を発表。仮想通貨収益が前年同期比で倍増していた。
13:20
DeFimansが中高生向けにWeb3講座を開催 筑波大学附属駒場で
株式会社DeFimansが筑波大学附属駒場中・高等学校で中学1年生から高校2年生を対象にWeb3講座を開催。ブロックチェーンとAIの活用案を考えるワークショップなど次世代育成に注力。
12:00
米トランプ前大統領、NFT購入者と夕食へ 仮想通貨に肯定発言も
米トランプ前大統領は独自NFTの特典として購入者らと夕食をとって過ごす。トランプ氏は仮想通貨に対してさらに肯定的な発言をしたところだ。
11:10
トランプ前大統領が異例発言、仮想通貨業界を味方に
今回の発言を受け業界の一部からトランプ氏を次期大統領として支持する声が増えているが、政治家として支持者を得るためのリップサービスにすぎないとの懸念も見られている。
10:20
金融庁、デジタル証券(ST)の規制緩和へ
日本の金融庁はデジタル証券(ST)を普及させるため規制を緩和することがわかった。早ければ8月にも内閣府令を改正する計画である。
10:00
Polyhedra、ゼロ知識証明の生成スピードで業界標準を刷新
Polyhedra Networkが新たに発表したZK証明プルーバー「Expander」は、業界標準を超えるゼロ知識証明の生成スピードを実現し、セキュリティと効率を大幅に向上する。
07:45
コインチェック、ナスダック上場申請で進展
De-SPACで仮想通貨取引所コインチェックのナスダック上場を目指すTHCPは、SECに申請書類を提出したことを発表。その後にコインチェックは、登録書類を公開することを発表した。
07:20
zkSync基盤のSophon、ノード販売で93億円調達
ノード販売とは、Sophonチェーンのノードを運用するためのNFT(ERC-721規格)ライセンスの販売で、早期段階でプロジェクトの仮想通貨トークンを割引価格で入手させるいわゆるトークンセールの一種だ。
06:45
Core Scientific黒字転換、1Qに270億円相当のビットコインを採掘
米ナスダック上場の仮想通貨ビットコインマイニング企業コア・サイエンティフィック社は、2024年第1四半期に2,825 BTCを自己採掘した。しかし半減期による影響はまだ反映されていない。
05:40
マスターカード、トークン化RWAの決済試験でJPモルガンやシティと提携
現在の課題として、投資適格債のような証券と、商業銀行のお金のような資産は、それぞれ別のシステムで機能している。RSNを利用すれば、単一のプラットフォーム上でトークン化資産の決済手続きを行うことができる。
05/08 水曜日
20:31
日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」、先着順の読者限定割引コードを配布開始
国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画・運営するWeb3カンファレンス「WebX2024」。先着順の読者限定割引コードを配布開始しました。
15:06
EVM互換のZKロールアップとして関心を集める「Zircuit(ザーキット)」とは
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム財団からL2研究助成金を獲得し、大手VCのPantera Capitalなどから出資を受ける「Zircuit(ザーキット)」について解説。ステーキングプロトコルは約2ヶ月で30億ドル以上を集めた。
14:35
懸念強まる仮想通貨業界へのSEC執行範囲、民主党と共和党議員が激論交わす
米国下院金融サービス委員会は、SECの暗号資産(仮想通貨)を念頭にした執行活動に関する公聴会を開催。民主党と共和党議員のスタンスの違いが鮮明となった。
12:50
FTXが再建計画書提出、すべてのユーザーに100%以上弁済の見込み
破綻した仮想通貨取引所FTXは、米破産裁判所に再編計画の修正版を提出した。すべての債権者が請求額の100%を受け取れるとしている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア