はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米下院、SECによる仮想通貨保管のガイドライン覆す決議案を可決 バイデン大統領は拒否権を行使する意向

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SEC規則を覆す決議

米国連邦議会下院は8日、議会審査法(CRA)に基づき、証券取引委員会(SEC)が発行した暗号資産(仮想通貨)の保管に関する会計公報121号(SAB121)を覆す決議案(H.J.Res.109)を可決した。

SAB121を覆すことによって、超党派の決議は、高度に規制された金融機関や企業がデジタル資産のカストディアンとして行動することを妨げる障害を取り除き、消費者の保護を確実にする。

(下院金融サービス委員会プレスリリース)

SAB121を覆す決議案は、民主党議員21人を含む超党派の支持を得て、228対182で可決され、仮想通貨業界からは賞賛の声が上がっている。

SAB121の問題点

2022年3月に発行されたSAB121は、顧客の仮想通貨を保管する金融機関や企業に対し、それらの資産を自社の貸借対照表に「負債」として計上するよう義務付けている。これは従来の会計慣行から大きく逸脱するもので、発行当初から、金融機関・企業にとって仮想通貨の保管コストが法外なものになると批判されてきた。

決議案を提出したマイク・フラッド議員は、保管資産は通常バランスシート外とみなされてきたため、SAB121は仮想通貨の保管を検討している銀行にとって不公平なものだと指摘。「バイデン政権が公的ルールの制定プロセスの限界を試し、回避策を講じようとする努力の一例」だと批判した。

SECのへスター・ピアース委員はSAB121発行直後に、会計慣行の変更につながる「最終的な解釈指針」を職員の会計公報を使用する形で公表したことを批判。米政府説明責任局(GAO)はSAB121について、政府機関の声明と認識されることから行政手続法(APA)の適用を受けるものであり、議会審議法の提供対象であるとの判断を下した。

下院金融サービス委員会のパトリック・マクヘンリー委員長は、「SAB121は、ゲイリー・ゲンスラーSEC委員長の在任を特徴付けている規制の行き過ぎの最も明白な例」であり、SECはこの公報の影響を受ける他の規制当局や市場参加者を無視してきたと非難した。

バイデン大統領は拒否権の行使を発表

ホワイトハウスは下院が決議案を可決する数時間前、この決議にはバイデン大統領が拒否権を行使すると警告していた。

政府は公式声明で、H.J.Res.109は「仮想通貨市場における投資家保護と広範な金融システム保護のための証券取引委員会(SEC)の業務を混乱させるもの」であり、SEC職員を否定するものであるとして、強く反対する意向を示した。

また、「SAB121は、消費者に多大な損失をもたらした実証済みの技術的、法的、規制上のリスクに対応して発令された」ものであると主張。「議会審査法の発動によって、将来、仮想通貨に関連する問題に対処するSECの能力を不適切に制限する可能性」があると批判した。

仮想通貨に関する包括的かつ効果的な金融規制の枠組みを維持するSECの能力を制限することは、実質的な金融の不安定性と市場の不確実性をもたらすことになる。
大統領にH.J.Res.109が提示された場合、拒否権を行使する。

この動きに対し、仮想通貨に精通するジェイク・チャービンスキー弁護士は、SABは非論理的かつ違法であるため、ホワイトハウスはこの件に関与すべきではなかったと主張している。

SAB121は非論理的で違法である。
SECはCRAとAPAに違反してそれを採用したが、仮想通貨業界に害を与えること以外、理由はない。
ホワイトハウスは、米国企業への攻撃を強化するのではなく、この混乱から離れるべきだった。
選挙の年には賢明ではない。

関連2024年注目の仮想通貨10選 各セクターの主要銘柄と関心を集める理由を解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルの770億円調達やジーキャッシュ高騰の背景分析など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
週明けから急落のビットコイン、相場復調の前提条件は?|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は続落の見通し。AIバブル崩壊や景気後退懸念から1560万円周辺まで下落。ただし短期筋の97%が含み損となっており、下値余地は限定的との指摘も。bitbankアナリストが今後の展望を解説。
11:00
週刊ニュース|金融庁の仮想通貨ETF関連デリバティブ国内提供への見解に高い関心
今週は、暗号資産ETF関連デリバティブの国内提供に対する金融庁の見解、ビットコインの10万ドル割れ、仮想通貨の最新市場分析に関する記事が関心を集めた。
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。
13:30
イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加 将来性への信頼高まり示すか
仮想通貨イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加している。The Blockが長期視点の投資家増加が示唆されると指摘した。ステーブルコインのインフラとしての期待も高まっている。
11:30
「ビットコインは重要なサポートレベル付近で推移」CryptoQuantレポート
CryptoQuantが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインが10万ドル付近の重要サポートレベルで推移していると指摘した。複数の指標から現在の状況を分析している。
11:20
ストラテジー、STRE優先株を1株80ユーロで価格設定 1100億円調達予定
ストラテジーが10%利回りのSTRE優先株を1株80ユーロで発行し、7億1500万ドルを調達する予定。当初計画の2倍超となる775万株を発行し、資金はビットコイン取得に充てられる見込みだ。
10:12
ビットコイン再び10万ドル割れ、USDXデペッグがDeFiに波及し信用不安広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日以来、再び一時10万ドルを割り込んだ。ステーブルコイン「USDX」の担保不足によるデペッグ(乖離)が複数のDeFiプロトコルに波及し、市場全体に信用不安を広げた。
09:50
トランプメディア、第3四半期に84億円の赤字、保有ビットコインの価値は73億円減
トランプメディアが第3四半期に5480万ドルの純損失を計上し、3四半期連続の赤字となった。保有ビットコインの価値は4800万ドル減少したが、オプション収入で1530万ドルを獲得。
09:35
カザフ、最大10億ドルの仮想通貨準備基金設立へ 2026年初頭立ち上げ予定
カザフスタンが最大10億ドル規模の国家仮想通貨準備基金を2026年初頭までに設立する。押収資産と国営マイニング収益を原資としてETFや関連企業に投資する方針だ。
08:25
XRP保有企業エバーノース、約120億円の含み損に 仮想通貨財務企業に圧力
仮想通貨XRPを企業の財務資産として保有するエバーノースが約2週間半で7900万ドルの含み損を抱えている。メタプラネットなど他の仮想通貨保有企業も大幅な含み損に直面している。
07:20
片山金融相「3メガバンクのステーブルコイン共同発行を支援する」
片山さつき金融相は、3メガバンクやプログマらが行うステーブルコイン発行の実証実験を金融庁がサポートすることが決定したと話した。決済高度化プロジェクトの設置にも言及している。
07:10
米FRB理事がドルステーブルコイン市場の成長を評価、一方で合成型USDXは大幅デペグで0.6ドルに
米FRBのミラン理事がドル連動型ステーブルコインを巨大な成長分野と評価した。一方で合成型ステーブルコインUSDXが大幅デペグを起こしバランサー攻撃の影響で連鎖的な危機が広がっている。
06:20
コインベース、Asterなど上場検討
米大手仮想通貨取引所コインベースが複数の銘柄を同社の上場ロードマップに新たに追加した。
05:55
ジーキャッシュ連日高騰、時価総額100億ドル突破 1カ月で約4倍上昇
プライバシー仮想通貨Zcashが過去1カ月で3倍上昇し時価総額100億ドルを突破。アーサー・ヘイズ氏らの支持やグレースケール関連商品の人気拡大が上昇を後押ししている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧