CoinPostで今最も読まれています

不動産トークン化の未来:高級ホテルが「STO」で20億円の資金調達成功

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Aspen Coinで約20億円を調達
8月末から行われていた高級ホテルSt. Regis Aspenの一部所有権に裏付けられた証券トークン販売(STO)にて、資産管理企業Elevated Returnsが約20億円の調達に成功したことが明らかになった。
不動産のトークン化という未来
今回の不動産に裏付けられたAspen Coinの販売が成功したことは、業界内でも非常に先見的な取り組みであり、今後も不動産や証券、債券などをはじめとする既存資産のトークン化に向けた大きな一歩であると考えられている。

Aspen Coinで約20億円を調達

コロラド州ロッキー山脈に位置する高級ホテル、St. Regis Aspenの所有者である資産管理企業Elevated Returnsは、先日行われた証券トークン販売(STO)を無事完了し、1,800万ドル(約20億円)を調達したことを明らかにした。

今年8月末に、同社は、実在する不動産St. Regis Aspenによって裏付けられた「証券トークンAspen Coin」を、認可された投資家を対象に、クラウドファンディングプラットフォームIndiegogoを介して販売した。

そして、この販売は、ICO(Initial Coin Offering)にちなんで、STO(Security Token Offering)と呼ばれ、米ドル、ビットコイン、イーサリアムでの購入が可能となっていた。

このSTOでは1,800万トークンが1トークン1ドル(約110円)で、最低単元10,000トークンで販売された。今回販売されたのは、St. Regis Aspenの価値全体の18.9%であり、残りの81.9%は販売母体のElevated Returnsが管理すると記述された。

このトークンはERC-20トークン基準を採用するので、あらゆるイーサリアムウォレットで保有することができるが、その売却は、証券関連の規制に順守するためTemplum Marketsの代替取引システム(ATS)を介して行わなければならない。

不動産のトークン化という未来

このような実在する不動産をトークン化するような方法は、業界内でも先見的な取り組みであり、非常に注目されるべきものであると言える。

Elevated Returnsのディレクターを務めるJason Kirschenbaum氏は以下のようにコメントした。

「Aspen Digitalの今回の資金調達の成功は、資産に裏付けられた新規通貨の発行というだけでなく、将来的な不動産のトークン化に向けた大きな一歩であると言える。

今後の不動産投資は、国際的なアクセスを可能にし、高い透明性、流動性を持つ。これは、すべてブロックチェーン技術による恩恵であると言えるだろう。」

同じくElevated Returnsの創業者であるStephane de Baets氏(以下、)も、証券トークン販売(STO)こそが未来の投資ツールであると主張し、デジタル資産の存在は欠かせないと言及している。

その価値が内部的要因によって定義されるユーティリティトークンと比較して、証券トークンはその裏付けられている資産によって価値が定められる。

今後、不動産、証券や、債権、ベンチャーキャピタルファンドのような既存の資産の所有権もトークン化されていくことが期待され、流動性、透明性、セキュリティ、そして、国際的なアクセスの向上が見込まれている。

そして、今回の不動産のトークン化による証券トークン販売の成功はその実現に向けた大きな一歩であったと言えるだろう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。
10:45
「FTXの返済が仮想通貨相場の上昇につながる可能性」K33
FTXの顧客への返済は、仮想通貨相場の強気要因になる可能性があるとK33リサーチは分析。その根拠や影響を書いたレポートを公開している。
10:10
NFTカードゲーム「Cross the Ages」350万ドル調達 アニモカら出資
Web3ゲーム「Cross the Ages」はアニモカブランズ主導で約5.4億円を資金調達した。同時にCTAトークンを様々な仮想通貨取引所へ上場させている。
08:15
株式取引アプリのロビンフッド、欧州でSolanaステーキング提供開始
仮想通貨ソラナのステーキングはロビンフッドが提供する最初のステーキング商品だ。ローンチ時に提供するステーキング年利は5%前後となる。
07:20
ソラナのSuperteam、日本で発足
仮想通貨ソラナの技術の日本での普及を推進するSuperteam Japanが発足。今後の活動内容が明らかになった。
06:30
エルサルバドル政府、過去3年間で48億円相当のビットコインを採掘
エルサルバドル政府は2021年以来、火山の地熱エネルギーを活用した300台のプロセッサを導入し環境に優しい方法で仮想通貨ビットコインの採掘を進めてきた。
06:05
ビットコイン66000ドル台まで反発、米CPI結果受け利下げ期待高まる
主要株価指数だけでなく、コインベースやマイクロストラテジーなどの仮想通貨関連株銘柄もCPI結果に反応し大きく反発した。
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア