仮想通貨相場への影響分析
デジタル資産に関する分析を行う「K33リサーチ」は14日、破綻したFTXの顧客への返済は、暗号資産(仮想通貨)相場の強気要因になる可能性があるとの見解を示した。
FTXが、ソラナやビットコインETF「GBTC」などの資産を売却して債権者に現金で返済しようとしていることが見解の根拠。破綻したマウントゴックスと、ジェネシスの債務者であるジェミナイ(Gemini)がユーザーに現物で返済する分の売り圧力を中長期的には相殺できるかもしれないとも述べている。
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2022年11月に破綻したFTXは現在も破産手続きを進めている。今月には、再建計画が認められれば、FTX債権者の98%が請求額の少なくとも118%を現金で受け取れることが明らかになった。
元ユーザーやその他債権者に支払うために準備できる資金は145億ドルから163億ドル(約2.2から2.5兆円)になる見通し。一方で、仮想通貨での返済を求める声も上がってはいた。
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返済時期について
また、K33リサーチは今回、3社の返済時期にも言及した。
FTXは、裁判所が再建計画を承認すれば2カ月以内に返済への取り組みを開始したいと考えていると、K33リサーチは指摘。そうすると、債権者が返済を受け取るのは24年4Q(10月から12月)になるとの見方を示した。一方で、ジェミナイの返済は6月初めとみられており、マウントゴックスは返済期限は10月末と説明している。
この点を考慮し、K33リサーチは返済期限の違いから「相場は夏に低迷し、年末に向かって堅調に上昇する可能性がある」との見解を示した。
計画によるとマウントゴックスは、ビットコインを14万2,000 BTC(現レートで1.4兆円相当)、ビットコインキャッシュを14万3,000 BCH(同100億円相当)、さらに日本円で690億円を債権者に返済することになる。
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また、ジェミナイを巡っては今年2月、裁判所が最低でも11億ドル(約1,690億円)を対象のユーザーに返済するように命じた。
マウントゴックスとジェミナイの返済分の合計は約1.6兆円であるため、たしかにFTXが返済に準備する額の方が多いことになる。
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