スイスのマーケットメイカーと連携か
米大手デリバティブ取引所CME(シカゴマーカンタイル取引所)は暗号資産(仮想通貨)ビットコインの現物取引を提供する計画をしているようだ。英経済誌FTが16日に報じた。
現時点では最終決定されたわけではないが、世界最大手の先物取引所であるCMEが現物BTCの計画を進めていることに大きく注目が集まっている。CMEは機関投資家の多くが利用するビットコイン先物を取り扱っており、ビットコイン現物ETFのベンチマークも提供している。
報道によると、「現物取引が導入されれば、投資家はいわゆる『ベーシス取引』をより簡単に行えるようになる」。プロのビットコイン・トレーダーの間で一般的な戦略であり、米国債市場の定番でもあるベーシス・トレードは、原資産を買いながら資金を借りて先物を売り、そのギャップから利益を引き出す手法だという。
また、ビットコインの取引と保管は、ライセンスを持つスイスのEBS通貨取引所を通じて実行される可能性が出てきた。
今規制されている金融界(ウォール街など)ではビットコイン現物の代わりに、主にビットコイン現物ETFが取引されており、JPモルガンやウェルズ・ファーゴ銀、米ウィスコンシン州投資委員会も運用しているが、現物ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて金融資産として本格的な普及につながるだろう。
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